里美
「それいつもやってるんだけどね…。今回は里美にだけわざと最初にかけずに後でかけた。もしかして僕がいつも補助先にやってるからなんとか自分の力が十分通じると思ってないかな?と思って。僕もそこまでは頭が回らなかった」
「なんか所々祐一って意地悪だよね」
「それ辛いな。ただ厳しい言い方になってるのは認めるよ。洋介に無理言って里美専属のサポートにさせてもらってるから。もちろん皆に今の妖術使ったけどね。洋介に言った手前結果出したいのはある」
「私を使えるようにって事?」
「今でも使えないとは思ってない。ただメンバーの中で弱点となるね。強い分にはどんだけ強くても良いけど、弱い穴があると集団はかなり弱くなるから。もうちょっと数居れば良いけどそんな余裕が無いからね。里美も農家と兼業なの?」
「そう」
「どうしてもそっちがあるからね。僕だっていろいろやってるのでメンバーが足りない理由は良く分かるから。もう一度言うけど使えないとは全く思ってないし、問題だとも思ってない。ただ今より良くなるのは間違いない」
面倒だなと僕は思ってた。別に素直じゃないのを腹を立ててるわけじゃないけど、自分で弱いのは分かってる癖にそれを言われるのは不快なようだ。いやそれは分かるけど、指導だといわざる得ない。僕は対人で感情的にあまりならないからやりにくくて仕方ない。気を使えって事なんだろうな。実際使えないわけじゃ無いんだよな。だからってそれで放置されてるのが改のものだからってのが僕は嫌なんだろうな。
きちんと30,40代もいるけど基本若者ばかりで構成されてる理由が里美と話す事で良く分かった。その人達は農家してるんだな。洋介が年長者として専業してるのはなんとなく納得できる。あの年齢だと兼業なら農業の方重視するんだろうな。逆なんじゃないか?と思うけど、それこそ改の一族なんだろうな。覚悟より若い身体能力って合理性を取ってる。
また里美のサポートをしてた。
「里美は弱いわけじゃないね。危なっかしいから僕の目についたんだよ。自分が出来る事をわきまえてその範囲で戦闘したほうが良い」
「ちょっと黙ってよ」
「いや戦闘中しかそういうの軌道修正無理だから。大丈夫何があっても君は僕が守る」
「あんたね」
「馬鹿何度も言ってるじゃないか戦闘に集中しろ」
僕はつい本気で攻撃してしまった。
「祐一あんた一体何?」
「どういう意味かな?」
僕は少し動揺していた。たまに派手な事をしてるけど目立たないように戦ってる。ただ今でも使えるようになった空を飛ぶなどしてる。多分これ里美には凄いことなのか?分からないのかも。
「祐一無茶苦茶強いじゃない」
「だから指導してるんだよ…」
「だっていつも後ろでちょろちょろしてるだけだから」
「いやこれでも考えて動いてるんだけどね」
「何故あんたがもっと前に出てやら無いの?」
「君が育たないからだよ。僕が本気を出したら、この程度の規模なら何もせずに終るよ。僕は全体のレベルを上げたいんだよ。僕が居ないときに皆が死んでほしく無いから。前も話したけど里美の戦線離脱がその他の人達の死を招く恐れもあるからね。そして君が強くなったら後進の人を育ててくれれば良いからさ」
「釈然とし無いな」
「手を抜いてるみたいだから?」
「そう」
「困ったなこっちの方が良いと思ってやってるんだけどな…」
しばらくして彼女は弱点じゃないと思えてきたからもうやめた。口うるさいと思われるのも嫌なので。そして何より彼女って元々それほどは弱くなかった。いろいろ経験不足で空回りしてた感じだ。
「ねえもう指導しないの?」
「もう大丈夫だよ。うっとしかったでしょ?」
「最初はむかついたけど、今私変わったんでしょ?」
「うん」
「ありがとう」
別に美少女ってほどじゃないけど可愛いかったな。ああやべ嫌な事思ってしまった。この子ともあるのかな?と。ちょっと自己嫌悪…。




