境界線
ある日見回りをしてて不味い発見をした。一体境界はどうやって変化するのかを町で作った特殊な杭を打ち込んで探っていた。確かに以前刺してあった杭が石に変わっていた。念のためそれを内側に入れてみた。杭になった。小さくなるってあるの?
「神主さん、境界線が小さくなりましたよ?」
「あれか、私もはっきりしたことは分からない。おそらくだけど第一に祐一の妖術レベルの向上ね。ただそれだけじゃ小さくなるわけじゃない。それに繋がった町の文明レベルの向上だと思う」
「どうやって図ってるのですか?」
「詳しくは分からないけど、町の中の何か?が出来た製品とか見てるんじゃないかな。後さ基本は町の規模が大きくなってきたら大きくなるからね」
「じゃ僕が人口問題とか考えて農業に手を打ったの無駄ですか?」
「いや逆にあれ先手を打ててる。先に人口が増えて広がればそれを農地活用するより食料が不足する。あれわずかだからね。その僅かな変化が蓄積されてだから。後さ大部分私の推論だから。杭つけたらしいね、あれ祐一の提案でしょ?」
「そそ」
「じゃその前どうやって図ってたの?ってなるよね。当然やってない、だから私の推論だから…、なんとなく境界線を感覚的にみてね。定量的には調査してない」
「何か意思とかセンサーありそうですね」
「どういうものか分からないけど転生者選び出してるんだよ?この程度簡単じゃないかな」
「仕組みはさっぱり分かりませんが、そんな気だけは実体験からしますね」
「推測の域を出ないけど、文明の発展は縮小、人口の増加は拡大。これ何を意味するか分かる?」
「いや意図分からないです」
「過去からかなり発展して人口増えてるから互いに打ち消しあって大きくなってない。要するにさ私が現役の時にあんまり境界線変化無かったからこうじゃないの?って推論立ててる」
「ああ、なるほど長い時間だと逆に変化が無いからですね」
「大きくなって小さくなっての繰り返しだからね」
様々な妖術を開発したがどれも町の発展に貢献してない。他の文化レベルを上げることだけが成功して町のシステムに認められたという事だろう。しかし悔しい。自分の戦闘用の妖術が町の発展のための術になっていくのを見たい。ただ問題もあった。町の発展に役に立ちそうなものってもう作られてしまっている。多分そのせいでスカ妖術ばかり引いてしまってるのかと。ただ戦闘じゃすごく使えるんだけど。
はー、僕は戦闘向いてないんだろうな。大嫌いってわけじゃない。何かすぱっとはまらない。駄目な点は単純に死にたくない。だからものすごく強い状態でしか戦いたくない。よって単純作業のようになってしまって退屈…。はー馬鹿だよな。まだある。僕町の人の安全を守りたいって意識凄く弱い。考えてみると僕ここで育ったんじゃ無いんだよな。だから町好きに成ろうとしてて結構これ上手く行ってる。だからこそ戦闘の方がますますおろそかになっていく…。戦ってる仲間死なせたくない。これはある。しかしだ、これもそのためマスマス強くなった。しかしおかげでまた退屈になっていく。頑張って頑張って安全にしてきたら退屈になってしまった。だったら危険にするか?いやまずこの前提が無い。もう異常なほど強くなってしまってるから。しかも妖術レベルが上がってないのに強いから妖怪のレベルが上がらない。万が一危険になったら?ここにある死ぬ思いしてまで戦いを求めてない。自分の死と天秤かけてまで仲間や町の人守りたいか?無い。神主さんは戦闘自体に楽しみを覚えていたようだ。命を懸けてまで?これが神主さんはどうせ一度死んだと割り切ってる。
僕はそこまで割り切ってなかった。それでも多少のリスクの中出来る限りリスクを減らして得られるものはあった。そこでスパッとこなかった。これが悪かった。後はひたすら安全に安全にを徹底して今がアル。今僕は自分の中の弱点を見つけなくてはいけない。戦闘が多少怖いほうが良い。ああ矛盾だ…。そこでスパッとくる戦闘の面白さを味合わないといけない。惜しい所まではいくつかあったんだけどな。なんとなく神主さんのあそこまで極めてしまったのが分からないでも無いから。根底に、どこかで町の長を引き継ぐから避けて通れないって義務感が強い。次に今受け持ってる仕事だからと言う生活を支える対価になってる。これ以外のモチベーションがほしい。それがスパッとはまる何か?になる。
今好きになりつつある町の発展に関わる妖術の戦闘による上達はついでなのか?と言うとそうとも言えないと思う。より深く知るにはイメージを軸にした妖術の基礎が重要だと分かってきた。確かにそれは戦闘の中で学ぶのが一番良い。ただ考えて見ると術として発展したものを僕はあまり知らない。町の人の仕事を詳しく見て無いから。当たり前なんだけど…。僕無理矢理見習いにしてもらってるけど本来妖怪討伐で最強の戦士だから本当なら抜けられない。やる事が多すぎるけど、多分一番やりたい事って妖術そのものについて知りたいで、それを使う事に興味が凄く薄い。ただそれでも術には興味がある。間を飛ばしてみようかと今思案中。




