番屋
「こんにちわ。誰かいますか?」
「はいどなたですか」
奥から男が出てきた。そういえば先ほどのお爺さんもだけど、ちょんまげじゃないな。和風建築、和装とちょんまげじゃないって明治っぽい。江戸って認識が間違ってるのかもしれない。
「神主さんから妖怪退治に行けといわれて来たのですが、何をすれば良いのか?さっぱり分かりません。助言をもらえるでしょうか?」
「あんたか近々補充要員が来るからと話が合ったんだよ。何をといわれても妖怪が出たらやるってだけだよ」
「武器とかは?」
「新人はそういうのは借り物で良いから。それより妖術はどうなんだ?」
「なんですそれ?」
「何も知らないんだな」
「神主さんに行けば分かると言われたので」
「そりゃ無いよ」
(全否定、神主さんあんた…)
「ちょっと見てな」
男はふっと指を回すと指先から炎が出た。
「えええなんですそれ?」
「これが妖術だ。まあ人によっては呼び方が違う人もいるが大体はそれで通じる。武器だけじゃちょっと苦しいぞ。死んでしまうぞ」
(そういえばウインドウの話をしてたな)
「空に文字が出ていろいろ出来ちゃうってのは神主さんに言われたのですけど、妖術ってそうなんですか?」
「いやそれなんだ?」
「僕もそう言われても。とりあえず戦えば分かるからと」
「アノ人えらい人なんだけど、俺ら現場の人間とはそういう話ほとんどし無いんだよ。生前は凄かったと聞いてるけど、それもうかなり前の話だから。偉い人ってのは確かだから、言われたならやって見ると良い。俺はやばくないか?と思うよ。でも偉い人はそう思わないから偉い人なんだろ。良いよ妖怪が出たらついてきな。戦ってみれば良いさ。でもさ俺助けないから俺の考えじゃやばいと思うからつれていかないから」
(いや僕もあなたの判断が正しいと思います…)
あーだこーだ話してると
「見回りに行こうか。定期的にみておかないと手遅れになる。それでこれだけ知っておけないといけないってのが、妖怪ってのは町外れにしか出ない。町外れってのを把握しておかないといけない。そういえばお前どこのもんだ?」
「そうですよね困りますよね。両親が居ないと神主さんから言われています」
「そうかこの町の人間じゃないのか」
「まあそんな所です」
「なら話は早い」
そういって小刀を一本渡された。
「じゃ行こうか」
そういってさらに町外れまで行くとこの辺りポツリぽつりと家屋があり田畑が多い。
「ああいうところの家は危険なんじゃないかですか?」
「町外れはもうちょい向こうだから良いよ」
なんとなく番屋が遠くに合ったのが分かってきた。理由が分かると逆にこういった家より向こうにあった方が良いのじゃないか?と思えてきた。
「名前なんていうんだ?俺は島田改洋介だ」
「改?」
僕は日本名としては奇妙な言い方がひかかった。
「余所者か。おいおい話すから今は聞かないでくれ。余所者でも神主さんの推薦の者だから取りあえずすぐに参加させてるが、これはちょっとな。それで名前は?」
「田所祐一」
「余所者だと思ったが名前はこの辺りの名前だな神主さんは分からない事が多いからな」
(僕もあの人分からないよ…)
しばらく歩いていて洋介が話した。
「小刀握ってそこからまっすぐ歩いていけば良い。余所者には知っておかないといけない事がそれで分かるから」
僕はそう言われて真っ直ぐ歩いていった。突然の事でびっくりした。手の中がグワっとなった。僕がしどろもどろしてると洋介が笑っていた。
「どーよびっくりしただろ。それが町外れの証しだ。やっぱおめー余所者だ」
突き放すように言ってたが笑っていた。
僕は驚いてすぐに洋介の所に事情を聞こうと戻ろうとすると、またまた驚いた。小刀に戻っていた。
「何がどうなってるんですか?」
どもりそうでしどろもどろになってる僕を見て洋介は笑っていた。
「これな神主さんに聞いてみろよ。俺らあんまり詳しくないんだよ。あの人こういうのは詳しいから」