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モルト

 写本が売れたりまとまったお金が溜まってきた。そこで別の考えにそろそろ移行しようと思う。馬琴のオリジナルも重要だし、ここは写本の負担を減らしたほうが良い。こっそり盗むのを防ぐのに北風と太陽作戦を取る事にした。イソップ童話もあるけどね。外部の人間に勝手に写本すれば良いってしておいた。元々一冊売れたら注文せいにするつもりだった。手間隙惜しまないなら自分で見て写してくれとしておいた。あくまでこの町では手間隙を売るだけにした。その代わり他の町で本屋の町の話をして欲しいとだけ条件を出しておいた。そう何人もいなかったが、盗難事件は激減した。


 とんとん拍子に話が進んで、一番近くの町の人に写本の事で話をする様になって外の町に行って見たいと話してたら格安で連れって行ってもらえることになった。問題が起こってブレーキが掛かっていたためそれを解消していたら、向こうから良い話が転がってきた。さあ出発だ。


 確かに町までの旅は危険だった。でもこの人ただの商人じゃないのか…。僕も手伝ったけど、この人達が強かった。


「強いですね」

「祐一さんもね。私はこれでも魔法の専門家です」

「そういえば商人だと思い込んでいました」

「いろいろ文献を見るのが好きで、本の町の話を聞いて近くだし行ってみるかと」


 やはり魔法が使えるのと使えないのでは大きいな。ただ妖怪と怪物はやっぱり良く似ている。大陸で言葉が共通なのは変じゃない。何故それが日本語なんだ?って不思議。便利だから良いやって割り切ってた。最初は日本人の町だからって思い込んでいたけど。外の町に行くのに言葉の問題が無いのが本当に楽だ。ただ本当に僕らの町って一地域だしそこだけ言葉違うなんて無いわな。でも人種は微妙に違う。僕らやっぱりアジア人。どっちかと言えば外の人は欧州人に近い。そうこうしてるうちについた。思ったより近い。だが一人旅はちょっと不安な距離かもしれないな。遠いわけは無い。僕らの町は、日本の単位なら市じゃなくて町だから。この間に本当に何も無い。人が住んでない。どういう風になってるんだろうな。


 外の世界の人になれたつもりだったけど、立場が逆になるとこうも違うんだな。ただ僕珍しい人種かな?と思ったらそうでもなかった。変な気持だが、若干アジア風人種が混じっていた。考えてみると当たり前だと思う。僕らの町の人外から定住した人かなりいるから。確かに純粋な日本人って感じじゃないけど、それでも僕らは西洋人風じゃなかった。アジア人風の人種がいなきゃありえないよな。人種の混ざり方が中央アジアみたいだな。僕思ったより目立たなかった。ただ目立つのと僕が意識するのは全く違う。すごいな剣と魔法の中世ファンタジー世界だここ。町並みも人種もそうだけど欧州だ。見るもの全て記憶しようと必死だった。取材旅行は名目だし、かなり安くすんだのでそこまで町のお金使ってるって気持ちは無かった。それでもやっぱ後ろめたさがあったから。


 そうそうそういえば、僕らの町って秋月って言うらしい。転生者の町なんて言ってた…。そういえば外に出ないから自分の町の名前が外でどう呼ばれてるか?なんて意識したことが無い。町の誰かが言ってるのかな?ここはモルトの町。そういえば海ってあるのかな。この世界に来てから見た事が無い。僕は秋月に向かう旅行者がいるから同行させてもらうって話で付いた。帰りは別の人、その人達が思っていたより早く出発するのでもう次の日には帰り支度をしていた。格安だったのはこれもあった。帰り道本の町の宣伝をしておいた。日帰りに近い旅行だった。でも当たり前なんだ。ここ多分30KMも離れてない。行きに分かったことだが注意深く見てた本当に間に人が住んでいる形跡が無い。町に帰って馬琴にいろいろとモルトの事を話し今後のアイデアにすると良いよと伝えて神主さんと話してた。


「どうしたのか?何か話したそうだね」

「なんとか片道1日で行けるんじゃ無いですか?そんな危険ですかね」

「実を言うと複数で行けばそこまで危険じゃないと思う。その場合お金がね。めしとか宿とかどうする?」

「走れば一日で往復できるような…」

「複数で?」

「外貨ですか」

「そういう事」

「ただ本当に思ったより近いですね」

「近い?私は遠いと思う。間に人住んで無いでしょ?」

「何故神主さん知ってるんですか?」

「基本的に変化が無いのと、情報いろいろ聞いてる。日本は人口密度高すぎるとしても、外国でもああもスカスカって」

「アメリカとかオーストラリアならあるんじゃないですかね?」

「そうかもしれないね。ただ荒地じゃないよね?」

「確かに自然はそこそこ豊かでした」

「おそらくモンスターだと思うんだよね。やっぱりモルトでも農業地区が周辺に合って町がある感じでしょ?」

「そそ」

「自警も当然してるけど、集団が多かったらちょっときついからね。孤立して暮らすには危険すぎるんだろうね。モンスターが人口の増加を抑えてるのかもしれないね」

「感覚が現代人的ですね」

「祐一の前だとついね」

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