職人と術
「場所の提供とかいろいろ融通したから分かってるつもりだったけど、あれ良くない」
「何故ですか?」
「職人遣いなよ。アイデアは悪くない。今祐一が何故選ばれたか確信した。どの転生者とも違う。外に旅行に行きたいこれだけでここまでやってしまったんだろ?」
「はい」
「そこなんだよな。アイデア自体は私もそれなりに近い時代のものならあるからね。でも自分の目的を形にしていく執念深さと言うかあきらめの悪さ。これは歴代の人に居ないよ。私らは町の人のためになるか?そういう目的で行動する事が多い」
「何か僕すごいですか?」
「まさに普通の人。私らにはそれが欠けていたんだろうね」
「神主さんもう何かこれしかいう事が無いって感じの良い人ですよね」
「先代も普通にそうだったよ。だから自分の事あまり強く意識したことが無い。如何にも転生者にふさわしい人そういう面々が作ってきたんだよ。それを君は破壊に近いものがアル」
「破壊酷いじゃないですか」
「だから職人をって話をしてるんだよ。もうちょっと良いもの作れるでしょ。手工芸が得意な人達が要るから相談すると良いよ。私ならそうするんだよ。でもさとにかく目的アリキで突っ走れるそういう所がとにかくやる事が早い。たださやっぱりその分雑なんだよ。私達が何故戦闘力最強か?と言うとその他はそれほどでもなくて良いんだよ。原石みたいなものを君が作るとしよう。その仕上げ加工は専門の人の術に頼ると良いよ。何のために町の人皆で術が使えるか?と言うとこの町全体で術の恩恵を受けてる。術がなければすごく不便になるそれが私の理想としてる」
「ちょっと聞いてると危ない気もしますね」
「確かに根底があやふやなものだからね。でもねそれはそれで命すら与えられてる人も要るんだよ。お前達いつ消えても可笑しくないよ?とでも祐一は言うのかい?」
「なるほど矛盾ですね」
「そういう事。リスク分散ってのはある。でもそれは現代文明を享受していた私から偉そうに言えないな」
「そういえば僕思ったのですが、この町ってみかけ倒しのセットじゃないですか…」
「だから言ったじゃない所々変だからって。それを和風って断定するのは無理だから。なんというか私の趣味でもあるんだよ。味気ないないんだよね。現代日本の風景って、それはさ機能にしばられてるからなんだよ。術なら不合理なビジュアルでも無茶できる」
「舐めてました」
「でもそこまで文明の水準高くないよ。それは簡単、町が小さいから日本でも一つの街だけでそんな高度な文明にならない。それはさ他の地区から様々な高度な文明の材料を持ってくるからなんだよ。後もう外貨獲得このあたりで天井にしたほうが良い」
「えええすごく褒めてくれたじゃないですか?」
「祐一はこのままで良いよ。その代わり私がブレーキかけるから。本が戻ってこない事がちらほら起きてる。まず間違いなくこの町の住人じゃない。外から人が来ると言うのはいろいろ難しい。変化を極端に嫌ってはいけないと思う。だがちょっと今回急ぎたね。ゆっくり対処して、外に持ち出しても意味が無いとか外から来た人にも周知の事実としたほうが良い。馬琴君の写しでそういう行動が避けられる事にも繋がると良いね」
「中々難しいものですね」
「それでも今のスタイル変えたら駄目だよ。私がケツもってあげるから安心してこのままやれば良いから。ただ私がどこで引いたか?を良く覚えておいて欲しい。いつかは私は消える。その時の祐一の判断の助けになればと思うから」




