境外の住人
「神主さん以前話してたわずかばかりの外貨ってどうしてるんですか?」
「ギブアップかい?」
「参考までです」
「地図作ってるなら祐一も分かってるんじゃないか?町の境界線の外にもちらほら人が住んでるのを」
「ありますね、明らかにこの町の関係施設だから別の町とは見てませんけど」
「外に広げるって意味で生活してもらってる。差別的なものになるといけないから町の人とは交流するようにはしてる。ただ確かに特殊だね。あの人達には外貨用の物を作ってもらってる。それを外貨が必要な私達みたいな人間が買い上げるって形にしている。後はたまにくる外の人達に物々交換や売るという形にしてる」
「町の中では作れないんですか?」
「単純に妖術の使い方にも寄るけど、妖術のために石化してしまう農業に対してまるで生産効率が悪い。メリットもある事はある。妖怪が出ないからね。後は単純に土地の問題」
「ただ境界線動くんでしょ?」
「そんな大きくは動かないから幅をもってね。あまりに長い時間だと移動しても良いから。これは土地の問題から考えて効率がいい。町の中で造れない事は無い。でもそれなら町の中で消費するものだけにしたほうが良い。土地のメリットを生かした分落ちた生産性を補うため差別化してる。だから私個人の単純な欲求で外の世界に遊びに行くなんて出来ないよ。あくまで町の代表者としてになる。私が死んで長いからお金はあるけど今の君にはそれを使う資格が無いね」
「まるでお小遣いですね」
「師匠と弟子?親子まではちょっとね」
「そういえばこういうケースはどうですか?まちの外で水場を確保して妖術を使って町の中に水路を確保して灌漑施設を作る」
「問題ないと思う。たださこの手の判定は作って確かめるのが一番。すぐアウトだと分かるのは水や肥料が妖術で生まれたものなら駄目だろうね。間接的なら基本的にセーフだよ。ただそれ結構微妙で作ってみなければ分からない。だから外で作るってすごく合理的なんだよ。根本的には土地の拡大だからね」
「妖怪の少ない街中に作るのはどうなのですか?」
「水を使う量や様々な理由で町には適して無いよ。改の人々のおかげでなりたってるよ。大体伝えられてきたことや町の歴史で過去は街中でも作っていた。改の一族が増えたからだろうね。2つの仕事が同時に出来る点でも合理的だからね。見回りの数少ないと思った事ないかい?」
「ありますよ。僕基本おまけで、一人ですからね」
「あれ基本農家兼番屋の役割を果たしててスグ発生したら知らせるようになってるからね。どうしても実質農業は改の一族だけがやれるみたいになってしまう」
「何か問題が?」
「あんまり血族による職業固定のようなことはしたくない。そういう面は江戸時代してないと思うよ。外貨獲得はどっちかといえばオマケなんだよね。そもそも最大の問題はありふれたものを作ってるだけでそれほど大きなお金になるわけじゃない。どうしてもこの町の特産はこの町の妖術と関係してるから」
実は神主さんの話していたこと以外の問題も見つけた。低レベルのものなら戦闘に特化したものじゃなくても、町の人は皆妖術を使って生活を便利にしている。ちょっとしたライター代わりにもなる。他にも様々なものがある。水源の確保があまり重要じゃないのは、基本水は妖術によって生まれたもので少量のものなら代用しているから。神主さんの役割は大規模なものが多い。生活のいたるところに妖術が溢れてる。ここで農業をしたらその影響が直接的なのか?間接的なのか?いちいち作ってる人に考えさせるのか?確かに様々な意味を含めて外で作るのは合理的だ。そしてそれは外貨をより稼ぐって方向性に決して向かわないことを意味している。別の方法を考えないと。
ある日名案が浮かんだので神主さんに相談した。




