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外貨

 僕はイメージを意識して当たるを敢えて右にずらしてみた。わざと外れるぎりぎりに。妖怪といえども動物的なんだと思う。そうすると反射的に左に微妙に避けようとする。それを刀で切った。確実に切る。その訓練をしていた。一番重視するのは防御力だが、それでも外の世界で極端に攻撃力が落ちるのは怖い。致命傷を与える攻撃を武器によって拘っていた。後妖怪と言うのはタヌキだとか、狐だとか、狼、猫のような動物が多い。日本の妖怪に対する考えが大きいと思う。悪い気と言うかそんな感じで根本的に悪いものなんて考えが少ない。魔が差す?あんなような考えだ。でも狗は居ないが狼は要るというので害獣と言うものが意識されてると思う。狸も狐もそうだろう。ペットで妖怪にされてしまうのは猫ぐらいだ。猫は犬より野生の部分が強いのかもしれない。そこらへんの日本文化は良く分からないが、一体どうやってこんな複雑な和風世界を作り上げているのか…。しかし米とか石になると聞いてると狸にでもばかされてるのか?なんて考えてしまう。まさに昔話の世界だった。でも世界中で実は石でしか無いって不思議な力が消えてしまったものって多いと思う。


 イメージトレーニングをやればやるほど、何故僕が今まで何でも簡単に出来ていたか?分かる。だって新しい妖怪とか出現して無いなら。これ初代が作ったものを延々と使っていれば良いと思う。僕が何を追加すれば良いのだろうか?僕の言った歯車だと言うのはあながち外れてない。どうしてこんな退屈な事を平気で歴代の転生者は続けてこられたのか?妖怪退治は妖術に関して初代で完成してしまっているような気がする。イメージを折角覚えたのにそれを生かす場が無いじゃないか?


 コツコツ続けようとは思ったけど僕はモチベーションが落ちてしまった。この力こそが最大の武器らしいのにそれを勢いよく伸ばしていけない。外の世界の地図を広げていくことが時間が空いた時の日課になっていた。不味いな。神主さんの言った意味が分かってきた。僕は魔法の才能が無い能力が無いじゃない才能が無い。才能とは今じゃない期待や未来に対して使われる言葉。上手くなったがまるで伸びない。妖術と反比例するぐらいまるで駄目だ。もう限界?危険を減らすには遠くに行くには誰かと一緒に行くしかない。僕らの町はほとんど外に行く人が居ない。そして戦闘力の高い人ほど外に出られない。外の世界が知りたい。神主さんの唯一の心残りは境界線がもっと広ければだった。判る気がする。


 僕は神主さんに地図を見せていた。

「神主さんどの町が一番近いですか?地図を見て方向と距離を教えてくれませんか?」

「距離ははっきり遠いよ。祐一何を考えてるか?分からないけど、君は近くに町があった方が良かったとがっくりしてないか?」

「はい」

「今の文化レベルは大体この大陸で中世ぐらいだと思う。ここは江戸だから近世ぐらいあるのかもしれないけど。そういった時代は地域同士の戦いの連続だよ。そういうものがほとんど無いのは都市と都市が離れてるからなんだよ。おまけに転生者の町はそこで暮らす人が有利な世界でその町を代表する転生者は無敵の様な強さだ。守る分には鉄壁なんだよ。私は争いが無いから今の距離感良いと思うけどね」

「じゃ複数で移動したほうが安全ですか?」

「そうだろうねそれなりに戦えるメンバーとね。そして最大の問題は祐一はお金をどう考えてるんだ?この町にもお金はある。でも私が意図的にそれはすべて外では石になるようにしてる。この町は外のお金を稼ぐことに全く向いてない。そしてこの町の食料はほとんどが外の旅は持っていけない」

「じゃ神主さんはどうしていたんですか?」

「全て自給自足というわけには行かない。だからちょろちょろとは外のお金を稼ぐ手段はある。ただそれは外からやってきた人の商品を買うお金なんだ。外に向かって行くと言うのは極端に少ない。ちょろちょろとあるそういったお金をためた結果かな」


 八方塞だ。モチベーションはがたがたにされた。外にはいけた。範囲も広がった。だけど次の町が見て見たいって新しい欲求には大きな壁がある。僕は異世界ライフがどうもいまひとつになってきた。何故僕は転生されたんだろう?イレギュラーな転生者だと神主さんにも言われた。それでも気持を切り替えてイメージトレーニングを兼ねた妖怪退治に精を出した。


「神主さん大きく外貨獲得しませんか?」

「どうやって?」

「ギャンブルです。妖怪の闘技場とそれで外貨が増えたら様々な賭け事。後はギャンブルを軸とした観光客相手の様々な施設」

「何か風紀が乱れそうだね。後最大の問題妖怪どうやって捕まえる?」

「あくまで将来的に。大事なのは外貨を獲得するって目的です」

「他の案が面白かったら協力するよ。祐一にはまだ権限をほとんど譲渡して無いからね。成長が遅いからね」

(藪を突いて蛇を出してしまったか、ちくりと言われてしまったな…)


 まず妖怪の確保のための妖術のアップ。生け捕りとなると切り殺すことを目的とした武器での殺傷は使えない。相変わらず鍛えてはいたが、これは多少落とさなくてはいけない。そもそも神主さんに言われてやり始めたが外に出たいって目的で妖術がおそろかになってる。そもそもいろいろ教えてもらったのが最近でさっぱり妖術は鍛えられて無い。かなり先が長いと思う。確かにこれイメージトレーニングののモチベーションのために考えたけど、まずは他の方法考えないと駄目だ。


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