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外の世界

「神主さんーー」

「はいはいなんですか」

「やっぱ不安ですよ」

「ちょっとずつ行動範囲を広げていったら?外の化物は分かりやすく沸いて出るってものじゃないから。うなぎがどこで生まれるか?分からないみたいもので。ただ生き物のような親がいてどうのうってそういうものじゃない。だから妖怪と似てると思うよ」

「それ面白いですね外も誰か転生者がいるんじゃ無いですか?」

「そこまでは分からない。他にも転生者の地域はある。でも外の大きく広がってる剣と魔法の西洋ファンタジー世界は地域的な広がりが全く違う。似てると言うのは私も強く思う。理由は簡単で転生者らしき人が居ないんだよ。まだ君は未熟だけど。私この町じゃすごく目立つ特に現役時代は凄かった。外は凄い人がいても人間のレベルでしか無い」


 僕はちょっとずつ行動範囲を広げた。そこで考えてみたのだが、地図ってあるんじゃないのか?と考えて神主さんに聞くことにした。


「神主さん、外の世界違和感半端無いですね。植生なら何まで違うじゃ無いですか…」

「歴代の人が外から持ってきていろいろそういうのも改良したらしいからね。何より米がすごいよね。外に無いよ」

「じゃあれなんですか?」

「大半の物は和風になるように頑張った。掛け合わせとか集めてきた。でも食い物だけは大体が妖術の応用だね。それはすべて石になるよ」

「それ前から聞きたかったのですが、それ食べて育った生き物石にならないんですか?」

「一言で言えば便利?」

「なら無いんですね」

「まーね線引きはどこにあるんだろうね。人間はこの世界で特別なのさ」

「そうそう地図って無いんですか?」

「町ならあるけど無いね…」

「じゃあ大雑把でも作って見ますか」


 地図を作ってる最中にモンスターが出た。何か弱そうなので逃げずに倒してしまった。スライムって奴だよな。久々にドキドキしたぞ。あれもしかしてこっち世界の方が楽しい?モンスターが出て地図作ってこれこそ冒険じゃないか?でもこれじゃ飯食え無いよな…。さあ帰るか。この後妖怪退治にいった。僕は妖怪退治をモンスター討伐に見立てて戦っていた。何かしらの手ごたえをつかんだ。僕そこそこ強いんじゃないか?


「神主さん怒らないで聞いてもらえますか?何か妖怪退治って練習みたいです…」

「そうだよ?」

「ええ」

「前話したと思うけど、あれ妖術と外に出たときの体を使った戦闘の訓練だよ」

「妖術の本当の力は応用だからね。どうせ歴代の人の術をバンバン使ってるだけでしょ?」

「そうです」

「言ったと思うのだけどな。妖術を上手く使いこなすことで応用力を上げることが目的で、あんなの倒すの簡単でしょ?どうやって倒すかの方が大事なんだよね。多分さ改の人達には悪いなと言う思いがある。たださ、あんな単調な事つまらないでしょ?最近外に出るために鍛えてるでしょ?そっちの方が楽しいでしょ?」

「そうです」

「それで良いんだよ。言った筈だけどな」

「確かにそんな話してましたね」

「何故妖術があたるのか?を考えたこと在る?」

「いや当たる妖術だから」

「妖怪に当たるようにってイメージを描いた過去の転生者の結果ですよ。米も同じです。例えば米に近い麦ならいくらでもあります。麦が米にならないかな?ってイメージです。ただそういった段階を踏むには順序が要ります。それが妖術の訓練になるわけです。今使ってる妖術を違う形で使えないか?そんなものをイメージします。麦が無かったのに何故米が出来たか?それは米のイメージがあったからです」


「ああなるほど。僕らは転生者だからこの世界に無いものを作るアイデアだけは豊富にある」

「そうそう」

「じゃ何故もっといろんなものに溢れてないのですか?」

「私は満足してしまってるからだろうね。だからいつも不満を抱えてる祐一君は才能があるわけだよ」

「と無理矢理思ってるんでしょ…」

「そうなるね」

「何か引き継ぎって無茶苦茶重要じゃないですか?」

「でもさ結構過去の転生者の作ったもので満足するんだよね。教えられたけど、実際使ったのはあんまり無い。それなりにはいろいろやってるよ。ただ多分初代だろうね。その人が作った土台偉大すぎたね。私一番欲しかったのね、この地域もっと広がらないかなって事」

「あそれ僕も」

「でしょ?この町の中だけとなる人間そんないろいろなもの欲しくなくなってしまう。例えばだよ石を金にしたとする。これ外の町に交換したいじゃない?まさに錬金術だよ。でもこの町の外に出たら石になるわけだよ。この町の中だけで金を大量に増やしてもミノス王の手だよ。金より米をくれと言いたくなるよ」

「駄目ですよ。僕の役割はそれを破壊する事でしょ?」

「それはあるかもね。私は確かに先代と話しててそのまま飲まれちゃったね。今のミノス王の話は僕のオリジナルだけどね。祐一が来てから自分は欲ないなと思ってね」

「僕聞いてるとろくでもない人間に聞こえます」

「いやいやそれが普通なんだよ。私も一応前世が多少は分かってるからね。ここは良い町だよ。私も祐一だけが特別とそう強く言えないのかもしれない。この町で暮らしてると慣れてしまうからね」

「なるほどなんとなく分かってきました。満ち足りてるから追加するものが無いんですよね?」

「そういう事。私が考えるものなんてすべて蛇足に思えてくる。私も唯一最後まで持っていた不満が外にこの満足が広がらないこと。これに慣れるとさ外の世界に行くの嫌になるんだよね。だから早く進めてるのもアル。私はね転生者は必然があると思ってる。他の転生者の町にもいった事がある。でも観光以上の価値を感じない。何故か分かるかい?」

「僕はいった事が無いので分からないですね」

「この町に私が適してるから選ばれたんだよ。だから祐一の存在はずっと不思議なんだよ」

「僕は外に行かないといけないんでしょうね」

「ちょっと誘導してるところあるかな…危険は危険だからね。ただこの町で得た能力はほとんど役に立たないからね…。だから遅いか早いか?なんてそんなには無いと思う。基礎的な事は僕はもう道は与えたと思うから」


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