ようやく会える
ようやく会える
どうも、人です。私は昔からあなたのことが好きで好きで仕方なかったのですが、それはかなわぬ夢だと思って私はずっとあきらめ続けてきました。ですがしかし、今日こうやってあなたにお会いすることができました。本当にありがとう。愛しています。
頭の中で彼女にかける言葉を模索し、ようやく出来上がったのが先の文だ。我ながらクサい文だとは思うが、仕方あるまい。私はロマンチストなんだ。
これから私が会うのは、Q星という星に住む星人だ。彼女は人間に近い身体を持ち、なおかつ美女だった。生まれてこの方、地球で一切めぐり合うことのできなかった美しい女性を別の星で発見したのだ。私は飛び上るほどうれしかった。
彼女を見たのはとある大衆向けの情報雑誌だ。彼女はモデルとしてそこに乗っていたのだが、私はたちまち彼女に夢中になり、他のニュースなどどこ吹く風だったのを覚えている。
そんな中、私はなんとかして彼女に逢いたいと願った。私はその方法を、なんとその情報雑誌ですぐに見つけてしまったのだ。彼女はとても人気のある宇宙人らしく、その雑誌についている応募券を使えば、抽選で彼女と握手ができるらしかった。私は当然のようにその雑誌を100冊買った。どうしても会いたかったのだ。そして、私は見事その抽選に当たった。
そんなこんなで、私はこれから彼女に会う。もう口から心臓が飛び出るほど緊張し、目はギンギンに充血していたが、見た目は至って普通だ。目以外は。
それにしても、いつ来るのだろう。ここで待っていればじきに来ると書いてあったのだが……
「すみませーん。当選された方ですか?」
どこかから声がした。だが、どこにもその姿は見当たらない。
「どこにいるんですか?」
私はそういった。
「ここですここ」
ここといわれてもわからない。ふと、足元を見ると何かがうごめいている。ようく近づいてみると、それはあの雑誌に載っていたQ星人だった。
ああ、それは考えていなかった。




