さみしいよ。
君に心配かけたくないから
『大丈夫だ』って言って笑った。
大丈夫だ。僕は強いから。
…だからほら、泣かないで?
頷いて笑顔になった君を
力一杯、抱き締めた。
僕は弱いからさ。
いつしか君が離れていくことが
とても怖くて。
離したくなくて、傍に居て欲しくて。
でもそんなこと、言えやしなくて。
喉まで出かかっている『好き』は
…結局、言えないままだ。
季節は巡って、繰り返した三度目の『春』。
僕の隣に、君はもう居ない。
―引っ越すんだ。遠い、遠い街のほう。
あの日、寂しそうな顔で微笑んだ君。
あの時にこの想いを伝えていたら
少しは違った未来があったのだろうか。
考えても、答えは出なくて。
静かな駅の構内。
僕と君しかいない構内。
互いに無言で歩いた。
―ありがとう。…さよなら。
電車の乗り入れ口が閉まる。
無情に。無慈悲に。
君を乗せて、どこか遠くの町へと走っていく。
「これから先も、ずうっと大好きだから!忘れないから!」
馬鹿みたいに叫んだ。どうしても、君へと伝えたくて。
君を乗せた電車が、僕の視界から消えた。
「…さみしいよ。」
きっと、それが
僕の、『本当の気持ち』だった。
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ここまでお付き合いくださり、本当にありがとうございました(*^_^*)