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第九話 吸血鬼退治

私は城を出てすぐに森に入った。


人があまり通らない道はそこしかないからだ。


すたすたすた・・・・


私は早歩きで歩く。


・・尾行されてる・・・?


私はそう思った。


私と一定の距離を保って後ろに気配を隠している人がいた。


だが、誰かは分からない。


殺気はないからおそらく襲っては来ないだろう。


私は尾行に感づきながらも宗教都市と呼ばれる町に訪れた。


その町はまさに宗教だらけであった。


町の建物はほとんど教会のような形をかたどっている。


そして行き交う人々は神官のような格好をしている。


・・ここが宗教都市・・・・。


私はその呼び名に納得がいった。


私が町並みや人々の服装に怖気づきながらもその町の中へ入った。


道を私は普通に歩くと人々は私に視線を向けた。


「・・・」


私はそのことに気づかぬ振りをして歩こうとしたが・・・


目の前に青年が立ちふさがった。


「ねぇ、君、ひょっとして依頼を受けてくれた人?」


青年は私に問いかける。


私は見上げた。


「・・はい。そうですが・・・・・?」


私はそう答えた。


青年は背が高く私と頭一個分以上身長差がある。


この人、・・感情を表に出さない・・・。


ふと、私は思った。


「君は今どこへ向かっているのかな?」


青年は微笑みながら問う。


何でこの人は聞くんだ?


怪しい人、どうにも好きじゃないな、こういう人。


「どこって・・。とりあえず宿・・ですが・・・・?」


私は怪訝な顔をして答える。


青年は少し目を見開き


「・・。

君は心を閉ざすのが上手いんだね」


と、言う。


「あなたこそ」


私は即座に言い返した。


「あはは。

はじめていわれたよ、そんなこと。」


青年はお気楽そうに笑う。


「あなたは崇拝者ですか?」


私は青年に問いかける。


「崇拝者?・・この服装見れば大体の人がそういうだろうね」


青年は苦笑いして答える。


青年の服装はまさに神官そのものだった。


「とりあえず私は私のやることがあるんで、ではまた」


私は青年に背を向けて言った。


「あーごめんね。

引き止めちゃったりして。

じゃあ、またね、」


青年はにっこりと微笑み、去っていった・・・と思う。



私はそんな出会いと会話など気にも留めず宿に向かった。


その宿で荷物を置いた。


夕食を済まして借りた部屋で準備をし始めた。



移動中、腰に差していた剣を私は手に取った。


そして混血の証が刻まれている左手の手袋を外した。


剣を鞘から抜き、その切っ先を混血の証に向ける。


皮膚が傷つくか否かというところまで近づけ、呪文を唱えた。


「剣よ、混血なる血をもってして、我の身体()におさまりたまえ」


私は短く詠唱する。


すると、


ヒュン!!


剣はそれにこたえたようにその場から消え去る。


すると、混血の(魔方陣)に奇妙な華が刻まれた。


私はそれを確認すると銀の腕輪を両腕につけた。


そして魔力粉の入った小袋をベルトにくくりつけ、

腰に杖を隠すように取り付ける。


「よしっ、準備完了」


私は呟き、宿を出た。


そして依頼を出した教会へ行った。


もう夜になっているせいか歩く人の姿は見当たらない。


もっとも、吸血鬼が出歩く中で夜中に平気でうろつく人(一般人)が

いたら見てみたいが。


教会で吸血鬼がよく出る場所を聞いてみると


「吸血鬼は森によく出るんです。

ちょうど漆黒の泉あたりです。

今は血の色に染まっていて真紅の泉ですが。」


と、こたえられた。


私はその泉に向かった。


昼間から尾行してくる人はまだ今も続行中である。


そして泉に到着した。


ここか・・・。


私は泉を見回してみた。


泉は小さく月に照らされ水面が輝く。


真紅とは程遠い輝きを放っていた。


「・・・」


私は辺りを見回した。


泉の周りを囲むようにして林で覆われている。


林は月に照らされ、影が地面にへばりつくような感じに濃く映し出される。


ヒュッ


私の真上を通り抜けるような影が一瞬姿を現した。


私は真上を見上げた。


すると、影はいくつも姿を現し、ストンと地上に降り立った。


「吸血鬼・・ね」


私は呟いた。


何匹もの吸血鬼たちはまるでお化けのように

手を前に差し出しながら私に近づいてくる。


「血~”がぁ~ほ~”しいぃいい””」


「血~ガ~ホシイ~~」


「チヲクレェエエ」


吸血鬼たちは声を震わせて襲い掛かってきた。


・・完全に理性の失った下級の吸血鬼たちだ・・・


私は心の中で呟きながらひらりひらりと吸血鬼の爪を避ける。


呪文を小さく唱えながら杖を取り出した。


そして一匹の吸血鬼に杖を突き出して


「炎の浄化」


と、言う。


ブウォン


すると、一匹の吸血鬼は炎を浴びた。


「ウ”ガアァ”ァッァァ」


悲鳴を上げ、吸血鬼は灰と化した。


灰・・それが吸血鬼の最後である。


私は吸血鬼たちを一掃するべく呪文詠唱して大技を叩き込む。


「雷の浄化」


私は天に杖を振りかざし唱える。


すると、


ダン”ダンダンダンダン””!!!


と、音を立てて雷が吸血鬼たちに降りかかった。


「ルグウォオオオ」


「グ”ガァァァッァァ」


人ではない悲鳴をあげて吸血鬼たちはあっけない最後を迎えた。


皆が灰と化し、あたりは静まり返る。


ふぅー


と、少し気を抜いたとき、


ガサッッ


と、背後に音がした。


慌てて振り向くとそこには・・・・。


「・・終わったか?」


背後に現れた人が聞く。


「何で・・ここにいるの?」


私は逆に聞いた。



途中でごめんなさい。

家の緒事情でしばらくは更新できないかもしれません。

なるべく早く更新しますのでどうか気長にお待ちいただければと思います。


・・ほぼ、ファンタジーですね。恋愛はゆるゆると緩やか~に進むと思います。

作者にもこれからのストーリーは分かりません。

どうか、ご承知ください。

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