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第十六話 神魔の復讐

最初はルミー視点ですが、途中からはアシュラ視点で書かれてます。

「・・み・・ぇて・・なぃ・・」


私はそう答えた。


実際、目の前は真っ暗。


すぐ傍にアシュラがいるんだろうけど、私にはその影すら分からなかった。


すぐ傍にいるものがアシュラだということは今の目の状態では分からない。


それを分からせるのは、神魔の気と声 だけだ。


「・・。なら、寝てろッ・・・!?」


アシュラは言った。


アシュラは城の外にある同じ神魔の気配に気づいた。


「わかっ・・た。・・ね、・・る・・ね・、・・ぁ・・りが、と・・ぅ」


ルミーはアシュラに言う。


「あ、あぁ・・もう、しゃべるな、・・目を閉じろ」


アシュラは言った。


だが、城の外にある者の気配に動揺し、言葉が突っかかる。


ルミーは言われたとおりあっさりと目を閉じる。


そして、すぐに眠りに着いた。


アシュラはすぐに、城の外へ向かった。


ヒュンッ・・シュッシャッ


瞬間移動ですぐに城の外へ出る。


城には結界が防御の結界が幾重にも重ねられているが、

城の主であるルミーが負傷の今、結界は弱く、気休め程度のものでしかなかった。


だから、神魔であるアシュラはすぐ突破することができた。


城にすんなり入れたときも今と同じ原理だ。


アシュラは城の真上を見上げた。


そこには、・・・アシュラと同じ神魔の気を放つ者がいたのだ!


アシュラはそこへすぐに向かい、


「誰だッ?」


と、聞いた。


「ようやくあらわれたな」


その者は名を名乗らなかった。


続けざまに


「もし、お前がここへ来るのが少しでも遅かったのなら

ここを破壊しているところだった」


と、不敵に笑う。


「確かに。ここは今は無害だからな。

それよりも、何故俺を呼ぶ?」


アシュラは聞いた。


「僕の名は蛛陰(シュイン)

下級魔族、神族、蜘蛛族、の血を生まれ引き継いだ混血の神魔だ」


その者は名乗った。


蛛陰は髪がエメラルド色で目が紺で、姿は人型だが、足や腕に奇妙な線が刻まれている。

背中には大きな繭が背負われていた。



・・蜘蛛族?・・・そういえば、そんな種族もいたな。


アシュラはあぁーそういえばっといって思い出す。


蜘蛛族は、糸を自在に操り、念力といった能力を授かる種族だ。


「ほぉぅ、で、その蛛陰さんとやらが何故俺を?」


アシュラは聞く。


「僕等神魔は種族の違うもの同士が成して生まれる存在、

それゆえ、蔑まれて生きてきた。

見返したいと思わないか?

そのためにこの世界のどこかに孤立して生きている神魔を

集めているのだ。」


蛛陰は言った。


「見返すため・・か。

そのために集め、どうするつもりだ?」


アシュラは問う。


「神魔はどの種族よりも優れている。

多勢で決起を起こせば、種族の頂点に君臨するだろう、

さすれば、あとは思いのままだ。

だが・・僕等の数じゃ他の種族に長期戦を持ち込まれれば負けは確実。

そのために、今は数と力が必要だ。」


蛛陰は言った。


「数はさがすとして、力のほうは?」


アシュラは聞いた。


「僕等は人を食らいその力を得ることができる。

人間は多いが弱い部類だ。

それでも食らう奴を選べば大きな力は得られるだろう。」


「・・・」


・・人を食らう、だとぉ!?


アシュラは驚いた。


確かに自分を蔑んできた奴等には見返したいが、そのために人を食らうなどと・・。


アシュラには迷いが生じていた。


それはルミーと共にいたためだった。


「だが、人間には稀に僕等にも取り込めぬ者がいる。

その者は食らうことなどできないだろう」


蛛陰は言った。


・・ルミー・・のことかっ。


「それはあとで考えればいい。

今は僕等だけの種族の国と数が優先だ。

・・お前はどうする?

僕等と復讐しないか?」


蛛陰はきいてきた。


「・・・あぁ」


アシュラはとりあえず、頷いた。


ルミーのことがあって少し戸惑いもしたが、復讐に比べれば、な。

それに・・まだ殺されなくてすむから、な。


「俺の名はアシュラだ」


アシュラは名乗った。


「お前なら頷くと思っていた。

これからは“仲間”だ。

よろしくな。」


蛛陰はそう言い、手を差し出した。


仲間・・その言葉にアシュラは少しうれしくなって


「あぁ、よろしくな」


と、言い返し、己の手を差し出し握手を交わした。


「拠点はもうある。

だから次は仲間探しだ。

手伝ってくれるか?」


「あぁ」


蛛陰の言葉にアシュラは頷いた。


「僕は北を探す。

見つけたら気配で合図だ。

あと、いい人間見つけたら食えよ、力を蓄えなければ力は出ないからな。」


「・・あぁ。

俺は南を探す。」


アシュラは蛛陰の言葉に頷きながらそう言った。


ソシテ二人はそれぞれにちらばり同じ同族(仲間)を探しに行ったのだった。





あっ、お気に入り小説登録数が増えてる!?

このお話を読んでくれている皆様には感謝し切れません。

本当にありがとうございます。

本当にうれしいですッ。

思いつきで書いたこの話、書いててスランプにも陥ることがありましたが

皆様が読んでくれたという事実のおかげで励まされ立ち直ることができました。

これからもどうぞよろしくお願いします!!

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