丸投げマ?編
謎に、男三人で映画を挟んだが、侑の恋路は、この上なく順調であった。
暦が十一月を迎えた頃、ぴりさんから(進捗どうですか)とメッセージが届いたので、侑は、ウキウキと成果を伝えていた。
「なるほど、配信中に、」
「あぁ、配信外の時でも、会話できる切っ掛けを得られた訳だ」
「へぇ~、一番理想的な形ですね」
少し感心しましたよ みたいなトーンなのおもろい
「おう、それで、ちょくちょく会話繋いでるんだが、連絡先聞くの、超難易度高い・・・」
「そうですね・・・返信は、どのくらいの間隔で来てます?」
「ん、本当にマチマチだな。一時間以内もあれば、三日~五日ぐらいの時もある」
「相手がテンポ合わせてる線は?」
「俺は、十分ぐらいで返してるからな~、最低でも一時間で」
「うん~~~」
恋愛アドバイザーは考え込む。そして、少し息を吐き
「速川さんが、おもんなすぎる会話や追いメッセとか、してない限り、完全な脈ナシでは、無さそうですね」
「お、そうか ちょっと安心したわ」
「いや全然安心できないです」
そうなんか~い
「全然ふと、相手からメッセ永遠に来なくなる予兆ありますね、コレ」
「めっちゃやばいやん、!」
「そうです。でもこの状況で成功するかは、かなり賭けだな~、やば~、頑張ってください」
「え、丸投げマ?」
「ご自身のタイミングで」
うっそだろ~ と頭を抱えている中、ぴりさんは結論を出す。
「個チャか、配信中二人で話せる時 のどちらかでしょうね」
「あえて連絡先を聞かないってのは?」
「有り得ないですね。直接会う段階まで発展しません、まぁそう言うカップルも、居るには居ると思いますが・・・」
「OMG」
「決断は、早い方が良いですね。勿論、雰囲気大事なので、チャンス来たらガッ!で」
「ボルテージ一番上がった時ね」
「ごめん、侑とは友達として、仲良くしたい・・・カナ」
・・・
「やめてぇ~!嫌だぁ~!そんな終わり方!」
「冗談ですって。そうならないと良いですね」
クスりとも笑えないジョークだったが・・・
「そう言えば、映画、どうでした?」
「いや~めっちゃ、彼女欲しいなって思ったね」
「はい~?」
「ってかさ、なんでここまで相談乗ってくれるんだ?今更だが」
「実は私、今高三で、かな~り忙しい時期なんですが、」
「ホントじゃん!大丈夫なのかよ」
「速川さんのことが・・・どうしても・・・気になって」
「えっ」トゥクン
「犯罪者になってないかどうか!!!」
「オォイ!」