類友じゃーん編
「ね~ね~、まだいる~?」
やべぇ、今手離せねぇのに!
「ね~侑~!!居ない~?」
良し!やっとマッチ終わった!
急いでスマホのブラウザを切り替え、視聴画面に戻る。
「居ないみたいなので、配信切りま
秒速で(いますー)送信!
「あっ!まだ居てくれてたんだ~、嬉しい!」
(集中してそうだったんでコメント控えてました)送信!
「ごめ~ん、カチカチうるさかった~?マジで期限ヤバい課題見つかってさ~」
(マジガチの)
「そう、マジでガチの」「あ、一時間経ってキリいいから、やっぱり終わろうかな~」
(おけです)
(マジで桃さんの配信最高です!ガチで良い声過ぎる!!!)
「侑いつもありがとね~!じゃ、おやすみなさーい」配信終了
ふむ。
ピコンッ 配信を観てくれた視聴者に対する、ありがとうメッセージが送られてくる。※全員同じメッセージであるが、今回は視聴者一人の為、俺だけ
(来てくれてありがとう!
課題には気をつけます)
ふぅ~。尊
という感じで、声しか知らん配信者にガチ恋してる状況である。
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「なぁ、友よ」
「ん?何だ?」
「大学終わりに遊んで、まー今日もカラオケ終わりに、こうやってラーメン啜りに来てる訳だが」
「おん」
「大学生活ってこう言うのでいいのか?」
侑の問いに、天は
「えっ良くね普通に」
と、あっけらかんに答えるので
「だよな~っ」
と答え、何だこの会話 みたいなノリになるのであった。平和じゃな~
「へい、お待ち」
「いただきますズズズズー」
「ご馳走様アリアトアッシター」
誠に今更だが、俺の名前は速川侑、友の名前は成瀬天だ
そして今は、ラーメンの帰り道
本来なら電車を使うのだが、歩いて帰れる距離ならば、折角だしダベりながら帰ろうぜ!という最近の二人の節約テクニックが、余りにも天才すぎて、夜も深まるばかりである。
「なぁ友よ」
「なんじゃあ」
「人生って何なんだろうな」
「ブフッ」「お前、最近それ言い過ぎて、もう口ぐせやん」
「考えずにはいられん」
「あっそう言えば俺彼女できたぞ」
・・・「はっあ?」
天とは、中学で仲良くなり、それ以来しぶとく交流が続き、受験戦争お互い、あれやこれやあって、偶然同じ大学になったという縁であった。
ここまでは、まだ有り得るが、更に一緒の学部という。奇跡的すぎる。だからこそ、
「お前と結構授業同じだが、そんな感じのやつ見たことねぇぞ~!?」「ってことはサークルか、バイトか、中高か~!?」
「実はネットなんよな」
・・・お前も一緒かい。ってかスゲー!
「良かったな~!」
「おう」