79 上位兵レンデゲ
ジョージ「今日の何時ころに始まるんだろうな。」
全員何時開始か聞いていなかったという間抜けな話。
まぁ、極度の緊張状態だったから仕方ない部分もあるのだが。
とりあえず、朝一番に指定の場所に行くと立派な闘技場が出来上がっていた。
入り口近くに行くと、サタンの下位兵と思われる人たちに促され、控室で待機することになった。
因みに
コトネ「ジョージ。待ってる間、ちょっと会場を下見しない?」
ジョージ「そうだな。ここの軌跡は読みにくいしな。」
会場は日本人がイメージする闘技場と特段差異のないものだった。
霧やミスト・アイテムによる仕掛けもなさそうだし、極めてシンプルだ。
コトネのアメリカ生活の話や俺の異世界生活の話をしながら控室に向かう。
そんな雑談の中で、
コトネ「そう言えば、明日アカネの誕生日だから。」
これがこの下見の目的か。
サプライズしろよってことだな。
ちゃんと勝って。
俺たちが戻ると、既に係の人?がいて試合の準備をしている。
ミスト・アイテムのパソコンモドキにメンバーを入力したり、何かクジを引いたりしてる。
その後、Bチームだけ残して観客席に促される。
そして、第一試合が始まる。
フェニ【本日の試合進行を務めさせて頂く、中位兵のフェニです!】
【よろしくお願いします!!】
【それでは、選手の入場でーす!】
【まずは、サタンチーム上位兵レンデゲ!】
【12歳で兵士になり、2年で上位兵になったイケメン天才肌。】
【現在16歳、現在のサタン兵の中でも最年少!!】
【続いて地球代表の5人が入場しまーす!】
【ジョニー・シゲル・ユートン・アリサ・カネト!】
【おや?相手チームのカネトはレンゲデより若いですね。】
【若き天才たちの戦いに期待しましょう!!】
レンデゲ【良い戦いをしましょう。】
【よろしくお願いします!!】
ユートン【此方こそ宜しくお願い致します!】
フェニ【じゃあ行くぜー!!レディーファイト!!】
まずはユートンが攻める。
一秒遅れの幻術を使っての発勁。
微動だにせず、それを喰らうレンデゲ。
更に様々な技を入れるが、レンデゲは全て受けるか軽く腕でガード。
その間にジョニーとシゲルの銃弾が数十発ヒット。
更に後方からアリサも体術で追撃する。
デスサイズの刃もレンデゲを攻め立てる。
ルブルムテイルはシゲルの提案で温存している。
レンデゲはその全てを受け止めつつ、涼しい顔で深呼吸。
次の瞬間、ユートンに正拳突き。
ユートンは数m吹っ飛ばされた。
更にアリサにワンツーからの乱打。
アリサはワンツーは凌いだが、その後の乱打に対応しきれず吹き飛ばされた。
シゲル【ジョニー!氷結弾だ!氷結弾で動きを止めるんだ!!】
ジョニー【さっきから何度もやってるよ!でも氷結弾を当てても凍らないし、火炎弾を当てても燃えないんだ。】
二人を吹き飛ばしたレンデゲは、ジョニーとシゲルの方に歩いて行く。
残り2mほどで再び深呼吸。
そして急加速。
だが、それを見越したユートンが全力強化の拳でカウンターを決めた。
ユートンの拳は激しく痛むが、今度はレンデゲにもダメージがあるようだ。
ユートン【レンデゲの身体が硬すぎる。】
【これじゃあ相手より先にこっちの拳がダメになる。】
カネト【・・・アイツの身体、硬いの?】
ユートン【鉄の塊を殴っても平気な我の拳がこうだよ。】
【物凄い硬さだよ。】
シゲル【カネトは硬いと思わなかったのか?】
カネト【硬いと言えば硬いけど、鉄より硬いとは思わなかった。】
【ただ、何か距離感が掴みにくい感じ。】
シゲル【もうちょっと戦ってみてくれ、何となくカラクリが見えてきた気がする。】
【カネト、刃を一本レンゲデの後ろに置いといてくれ。】
普段のレンデゲは、アリサやユートンと同じくらいの速度で戦い、時々深呼吸の後、数秒超加速する。
その速度は、キラーヌ以上かもしれない。
シゲルはカネトの刃に3発の弾丸を当ててみた。
シゲル【カネト、どうだ?3発の弾の強さは同じか?】
カネト【3発目だけ強かったけど、1発目と2発目は弱かった。】
シゲル【なるほど、レンデゲの能力が解った。】
【霧の能力を無力化するオーラみたいなのを纏って戦っているんだ。】
【ユートンの身体は、レンデゲの身体にヒットするとき強化が無効化されていた。】
【だから、硬く感じた。】
【我召喚は一瞬で無力化はされないが、表面が散らされるから距離感が狂うのだろう。】
【アリサ、ルブルムテイルで決めてくれ。】
【作戦は、解るな?】
アリサ【えーと、うん大丈夫!】
【倒してくるね!】
やはり、身体強化による打撃や銃撃はあまり警戒せず、デスサイズの刃だけ意識して避けながら戦っている。
アリサの行動にあまり意識を割いていないことを確認。
戦いながら確実にヒットさせられるタイミングを見つけ、ルブルムテイルを出し、斬撃を決めた。
レンデゲの腕が切断され、宙を舞った。
「勝った!!」Bチームのみんながそう思って油断した。
しかし、そのときレンデゲは静かに深呼吸をした。




