76 サタン国の王
さて、どうしようかな。
再びブラックとホワイトを突っ込ませるのは悪手。
グレィなら、弾丸に対処しつつ攻撃出来るだろう。
だが、グレィはあまり序盤に出したくない。
相手の能力をもっと知ってからの方が良いだろう。
とりあえず、相手の出方を見るか。
相手の弾丸を防ぐのは難しくない。
火炎弾の消火には多少霧を使うが、彼方の消費の方が大きいだろう。
続いて、溜めの大きな強化弾。
バズーカ並みの威力。
盾は激しく損傷するが、俺にダメージはない。
お互いに遠距離攻撃を凌ぎきったので、今度は接近戦だ。
相手は片手にナイフを持ち、もう片手の手で銃弾を撃つ。
接近戦だとゴーレムの出番か。
ゴーレムには、ブラックやホワイトと違って急所はない。
正確には火炎弾を受けるとダメージが大きいが、抱きつけば相手の方がダメージを受ける。
素早い攻撃を凌ぐにはかなりの集中力を要する。
速度はキラーヌより遅いが、攻撃が変則的で処理しにくい。
俺を攻撃しつつ、ゴーレムの攻撃を避け続けるジョニー。
ゴーレムで攻撃しつつ、ジョニーのナイフと弾を防ぎ続ける俺。
無数の攻撃が行き交う中、双方ほぼノーダメージ。
どちらかの精神力、集中力、霧の何れかが切れた方の負けだ。
ジョニー【ギブアップだ。】
最終的にジョニーの霧が切れた。
俺の霧はまだ2割ほど残っているが、精神力が限界寸前。
ジョニー【素晴らしい戦いをどうもありがとう。】
ジョージ【此方こそ、本当に楽しかったです。】
コトネ【負けたけど、良い戦いだったからデートしても良いよ。】
【プライドが許すなら。】
ジョニー【全然OK。いつデートしますか?】
コトネ【世界が落ち着いたらね。】
ジョニー【OK。楽しみにしてる。】
シゲル【類似タイプとして貴方に興味がある。】
【ちょっと話しないか?】
そう言ってシゲルは空に向かって弾を撃つ。
この2人は刺激し合って強くなるだろう。
楽しみな反面不安もある。
俺もレベルアップしないとな。
さて、俺はコトネと話すか。
俺はガクラタとの会話についてコトネに話した。
コトネ「うーん。マイさんなら、軌跡読みで近くに私たちがいたら見つけてあっちから接触してくるんじゃないかな?」
「ゲートで全国の各地方に行って、接触を待てば良いんじゃない?」
「停戦もいつまで待ってくれるか解んないし。」
ジョージ「なるほどな。」
「ゲート使いも増えたし、そうしてみるか。」
そして、俺たちはコトネの提案に乗り、全国に散らばることになった。
俺はコトネと二人で北海道担当になった。
ジョージ「俺たちが異世界に行ってる間、どうしてた?」
「能力はどんな感じ?」
コトネ「アメリカでは勉強半分、能力研究半分って感じ。」
「一番仲良くなったのがジョニーだけど、私と同じ操作系の人とか、色んな能力者と関わって刺激を受けた。」
ジョージ「異世界でさ、医学知識で身体を操作して治療する操作回復ってのがあるんだよ。」
「俺の仲間だとコトネ向きだなーと思ってさ。」
コトネ「一応、医学部だけどさ。うーん、理屈は解るけど難しそうだね。」
「動物とかで試してみようかな。」
コトネ「でさ、私も」
ジョージ「ごめん、ちょっと待って。」
誰かが何かと戦ってる。
人外だな、ダブル・ホールの魔物だろうか。
俺たちはその場に急行する。
そこにはドラゴンのような魔物、そしてヤマトと傷付き倒れているマイがいた。
ジョージ「ヤマトさん!」
ヤマト「おぅ、ジョージとコトネさん!」
コトネ「加勢します。」
コトネの火炎がドラゴンを攻撃する。
ドラゴンはそれを避け、コトネに攻撃。
俺が盾でコトネを庇うとコトネはウォーターカッターで更にドラゴンに攻撃。
しかし、薄皮一枚ってとこか。
大きなダメージはない。
ヤマトの攻撃でもあまりダメージはないようだ。
ブラックの吹き飛ばし衝撃波でも微動だにしない。
コイツは硬すぎる。
ジョージ「コトネ、ブラックが溜めて大技を撃つから、避けたとこを狙ってくれ。」
コトネ「了解。」
ブラックは暫く溜めて衝撃波ビームを放つ。
これが直撃すれば、流石のドラゴンもタダでは済まない。
予想通りそれを避けたドラゴンにコトネの爆発攻撃が炸裂する。
ドラゴンの胴体は激しく損傷するが、徐々に再生していく。
しかし、回復と同時に素早い回避は難しいだろう。
逃げようとするドラゴンを足止めしつつ、3人で連携攻撃する。
暫く攻防が続いたが、暫くするとドラゴンは動かなくなった。
謎の男【へぇ、やるねぇ。】
【ヨロイトカゲの魔物はダブル・ホールの魔物の中でもかなり上位なんだよ。】
ジョージ【お前が仕掛けたのか?】
【っていうかドラゴンじゃなかったのね。】
謎の男【ドラゴンの魔物は魔人と同格。】
【そんなヤツがいたらこの星は終わりだよ。】
【因みにボクはこのヨロイトカゲとは無関係。】
【サタン国の王、ミグロフと申します。】
いきなり王様に遭遇か。
失言一つで全面戦争が起きるかもしれない。
慎重に対応しないとな。




