69 変わり果てた地球
ジョージ「あれ、ここ地球か?」
到着した地は、辺り一面廃墟。
よく見ると日本語の看板が落ちている。
大地震でもあったのだろうか?
シニカがいるから安心していたが、まさか魔人か?
シニカ「おかえり。遅かったねー。」
「細かい説明は後。戦闘中だから手伝って。」
「ゴツイ男が怪力の槍使いクッス。細身の女が高速の剣士フェニ。」
「二対一でヤバかったの、助かったー。」
シニカは満身創痍だ。
無敵キャラみたいなイメージのシニカがここまでやられるとは。
ジョージ「さあ、やるぞ。」
「アカネはフェニの相手を頼む。クッスの相手はアリサ。」
「シゲルはクッスに射撃。ブラックとホワイトがアカネの援護をする。」
「シニカは俺の治療を受けてくれ。」
フェニはアカネより素早いが、キラーヌよりは遅い。
キラーヌと戦えたアカネなら、十分対応出来る。
ブラックとホワイトが遠距離攻撃でダメージを与えるから、アカネは防戦一方でも勝てる。
クッスの槍は、予想通りルブルムテイルを受けきれない。
ルブルムテイルを避けるしかないから、シゲルの銃弾までは避けれない。
防御力が高いようだが、確実にダメージを与えられる。
格上なのだろうが、相性が良い。
このまま戦況が変わらなければ俺たちの勝ちだ。
暫くすると、クッスは電気を帯び始めた。
電撃を放ち一瞬アリサを硬直させ、その隙にこっちに突っ込んできた。
強烈な槍による突き。
だが、俺の盾は貫けない。
次の瞬間、シゲルのマシンガンがクッスの心臓を貫いた。
それを見たフェニは即時逃走。
シニカ「うっそ、アッサリ撃退しちゃった。」
ジョージ「やっぱ俺は回復はまだ未熟だな。」
「アリサ頼むよー。」
シゲル「で、地球はどうなったんだ?」
「他の仲間は?」
シニカ「一ヶ月くらい前に、魔人から逃げてダブル・ホールのヤツが大量に地球に来たの。」
「何十人か何百人か、とにかく沢山来て、地球で好き放題やってるの。」
「あたしは今、ミモナト・メイ・ハスハの3人と暮らしてる。」
「他のみんなも何処かで生きてると思うけど、暫く会ってない。」
アリサ「あのさ、完全召喚は覚えたんだけど、完全召喚をするためにはハスハのことを出来る限り知らないといけないの。」
「ハスハの家は無事じゃないよね。ハルカはどうしてる?」
シニカ「ハルカってあの無口な子だよね。」
「読めるかな?・・・、・・・。」
「あっちのほうだね。」
クーインのゲートも凄かったが、シニカのゲートも流石だな。
前より早くなった気がするゲートを潜り、ハルカの元へ。
シニカ「お久ー。ハルカちゃん元気だったー?」
ハルカ「はい、何とか。」
「ってムラサキさん達。帰ってきたんですね。」
アリサ「ついさっきね。でさ、ハスハを治すためには、ハスハの情報を出来るだけ集めなきゃいけないの。」
ハルカ「それでアタシに会いに来たのね。」
「通話は出来ないけど、スマホに入った写真。」
「あとは、知ってることを色々話せば良いの?」
アリサ「そうだね。そんな感じ。ハルカは誰といるの?」
ハルカ「ハルマとミズノさん。」
ジョージ「とりあえず、シニカ組とハルカ組。全員集合しようぜ。」
ハルカ「面子的にミズノ組が適切。」
ハルカ、前より喋るようになったが、相変わらず変な子だな。
悪いヤツじゃないのは解るが。
ハスハは動かせないので、全員でシニカ達の住処に集まった。
シニカ達の住居は、廃デパートの一部。
建物内に他にも小さなコミュニティが幾つかあるようだ。
ミモナト「おお、ジョージたち。本当に戻ってくるとはな。」
ジョージ「信じてなかったのかよ。って言うか日本語?」
ミモナト「ココにきてもう半年くらいになるからな。」
「もうハスハを治せるのか?」
ジョージ「ハルカの思い出話を聞いたら準備完了かな。」
俺とアリサは、ハルカから話を聞き、写真を凝視し、完全召喚の準備をする。
因みにスマホはハルカの能力で充電している。
電子機器を正常に稼働させる絶妙な電圧を再現できるのはハルカだけ。
器用なシニカでもこれは無理だったらしい。
まぁ、災害用の手回し発電機とかを能力で回し続けるのは難しくないのだが。
さて、準備は整った。
ミモナトに促され、ハスハがいる部屋に向かう。
ハスハ【ジョージさん、本当に戻ってきたんすね。】
ジョージ【目、覚めたのか。】
【今から治すぞ。待っててくれ。】
普通に考えたら、成功率50%以下。
いや、知識は足りないが想いは十分なはず。
俺はアリサと向き合い、完全召喚の準備をする。
召喚霧は多い方が良いらしいので、部屋を埋め尽くす勢いで霧を出す。
いよいよ運命のとき。
完全召喚発動!!
その場には人型の白い塊がある。
召喚霧が過剰過ぎたからだ。
この塊の中にハスハがいれば、完全召喚成功だ。
恐る恐る、未分化霧を取り除く。
中には意識のないハスハがいた。
アリサ「ハスハ、大丈夫?生きてる?」
ハスハ「あいひょうふ。あえ?」
「あー、あーあー。大丈夫。」
その後、ハスハは静かに笑って手をヒラヒラさせた。
成功だ!
みんなで抱き合い、泣いて喜んだ。
約半年。
俺たちも大変だったが、一番辛かったのはハスハ。
一番苦労したのはシニカとミモナトだろう。
みんなありがとう。
アリサ&ハスハ「今日は飲むぞー!」
ブレないな、コイツらは。




