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68 さらば異世界

翌朝、満身創痍で意識不明のキラーヌが海岸付近で発見された。

複雑な思いだが、どういう事情であれ話がしたいということで、治療することになった。

レグンザミドは肉体でなく魂の消耗が激しいため、治療してもあまり効果が無い。


昨日レヴァンに行った12人で集まり、食堂で昨日の報告や雑談をすることになった。

本当はクーインやキグンも呼びたかったが、俺たちが寝た後色々と忙しかったようで、今寝ている。


見覚えのない女性【よっ!】

アルマ【レグンザミド、動いて大丈夫か?】

レグンザミド【あの身体はもうダメ。でも我召喚に乗り移ればある程度自由に動ける。】

【激しい動きとか複雑な能力はもう無理だけどね。】

【んで、雑談混じって良いですか?】


ドラゴンのときは厳かな雰囲気があったが、人間バージョンは随分感じが違うな。


マイヤ【勿論、良いんだけどさ。まずはジョージ達の頼みを聞いて欲しいな。】

ジョージ【悪いな、ありがとう。】

【レグンザミドさんは完全召喚って知ってますか?】


レグンザミド【使ったことはないけど、知識はあるよ。】

【召喚に使うミストに魂を入れずに出せる?】


やってみると、俺は簡単に出せた。

だが、アリサは苦戦している。


レグンザミド【それで対象者を隙間なく包んでから殺す。】

【そして、対象者の身体から出た魂を全てそこに留めれば、完全召喚成功。】


ジョージ【思ったより簡単だな。】

レグンザミド【ただ、その成功率は、二人の術者が対象のことをどれだけ知っているか、どれだけ大切に想っているかで決まるらしい。】

【そして、血縁者には使えない。】

【オシドリ夫婦で成功率80%ってとこかな。】


うーん。

俺はハスハのことをそこまで知らないぞ。

アリサは大学の部活の先輩だから、ある程度知ってるだろうけど。

地球に戻ったら、ハスハの家でアルバムとか卒業文集とかを読み漁れば良いのかな?

あとハルカにも色々と話を聞こうか。


ジョージ【その他、注意点はないか?】

レグンザミド【相手が異性だからと遠慮しないことかな。】

【身体の隅々まで観察して対象を知ることが大切だ。】

ジョージ【・・・了解。】


解呪といい完全召喚といい、ミストによる治療って恥ずかしいのが多いな。

命がかかってるから恥ずかしがってる場合じゃないんだが。


ジョージ【アリサは召喚(ミスト)出せるようになった?】

アリサ【何とかねー。】


レグンザミド【少し私で試してみたら?】

【私のことは殆ど知らないだろうし、何とも想ってないだろうから失敗するけど。】

【でも、感覚は何となく解るはずだよ。】


実践できるのは有難い。

早速、俺たちはレグンザミド(我召喚)を召喚(ミスト)包んで見た。

レグンザミド【足元に隙間があるよ。ちゃんと包んで。】

【指10本入れて、目を瞑って召喚(ミスト)を常時操作状態でキープ。】

【じゃあ、召喚(ミスト)を維持したまま首を切って。】


ジョージ【俺たちは刃物みたいなものは出せない。】

レグンザミド【じゃあ首絞めて。】


それから何度か完全召喚を試した。

レグンザミド(我召喚)が死んだ瞬間、魂が身体から抜ける感覚。

それを召喚(ミスト)で受け止める感覚。

何とか理解出来た気がする。


ジョージ【ありがとう、レグンザミドさん。】

レグンザミド【じゃあさ、お礼にアリサの魔刻印まこくいん見せて貰っても良い?】


アリサ【魔刻印まこくいん?】

レグンザミド【これだよ、これこれ!】


レグンザミドは、ルブルムテイルの刻印を指す。


アリサ【これってミスト・アイテムじゃないの?】

レグンザミド【魔人由来の能力みたい。】

【魔人の得意技が刻まれた刻印。】

【それ以上のコトは私は知らないけど。】


それからレグンザミドは、暫くアリサの刻印とルブルムテイルを眺めたり触ったり抓ったりして、疲れて寝てしまった。

好奇心旺盛なドラゴン。

再会の喜びより好奇心が優先なのか?


オーロト【これで用事済んじゃったのか。】

シゲル【そうだな。色々と世話になったな。】


アリサ【キグンやクーイン達が起きてから帰ろーよ。】

アカネ【そうだよ。昼頃にみんないる前で帰ろ。】

ジョージ【そうだな。最後に昼食べてから帰るか。】


ロビンス【じゃあ、最後に俺たちの村の料理を振舞うよ。】

リアマ【良いね、ロビンス。二人で頑張ろ!】

オーロト【オレは、・・・アニキたちとお喋りしてます。】

アリサ【異世界料理教えてー。】


何だかんだでこの世界に来てからずっと忙しかったんだよな。

修行中全く休まなかった訳じゃないけど、何処か余裕がなかった。

少なくとも、突入組が料理するような感じじゃなかった。

やっと、本当の意味で落ち着いた感じ。


レヴァンの出方次第では、もう戦う必要もない。

まぁ、そんな都合良くいくとは思えないが。


ジョージ【オーロトはこれからどうするんだ?】

オーロト【レヴァンっすよね。やっぱりゲートで国民が大量に逃げて、大騒動みたいっす。】

【この騒動で、国王が考え方を改めたら、オレは国王を討つ必要はないと思うっす。】

【ロビンスがそれでも敵討ちって言うなら話し合って、どうなるか・・・。】


ジョージ【オーロトも復讐心があるだろうに、そう考えれるのは偉いな。】

オーロト【復讐心で戦って世の中が悪くなるなら、それは「悪」なんすよね。】

【ちゃんとその辺見極めるんで、安心して行ってください。】


それから、みんなで楽しく昼食を食べ、惜しまれながら俺たちはこの世界を去った。

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