67 ミッションコンプリート!
キラーヌ【ちょっと待って!!】
アカネ【どうしたの?命乞い?】
キラーヌ【今さ、西の阻害装置が破壊されたみたいなの。】
そう言って、キラーヌはナイフを投げて阻害装置を破壊した。
キラーヌ【レヴァンの為に命張る気ないんだよねー。】
【バイバーイ。】
キラーヌは足元にゲートを作って飛び込んだ。
アリサ「逃げられちゃった。」
ジョージ「別に良いだろ。」
「持ち場を放棄して逃げたアイツは、もうレヴァンには戻らないだろう。」
「農村滅ぼしたのも、別にアイツの意思じゃないんだろうし。」
アカネ「そうだね。任務完了で良いんじゃない?」
「キラーヌを倒すのは手段じゃなくて目的じゃなくて?」
ジョージ「手段であって目的ではない、だね。」
アカネ「そうそう、それ。」
「それよりこの人は・・・?」
グレィ「どーもー。グレィだよー。」
「霧満タンのブラックとホワイトが合体した姿ですー。」
「戦い終わったなら引っ込むよー。眠い。」
グレィは俺の肩に触れると、引っ込んだ。
何か条件付きっぽいが、俺の第三の我召喚生物のようだ。
頼りになりそうだが、随分マイペースなヤツだな。
間違いなく勝利で、間違いなく任務完了なのだが、何か微妙な空気が流れる。
アリサ「ちゃんと幹部退けて装置破壊したんだよー。ちゃんと喜ぼーよー。」
アカネ「そうだね。喜んでるんだけどさ、何か気が抜けた。」
「身体中痛いしさー。」
熟睡しているシゲルの傍で三人は静かに笑う。
そういえば、この後誰か迎えに来てくれるんだよな・・・?
ジョージ組、任務完了。
アルマ組
マイヤの軌跡読みは、狭い範囲しか読めないが極めて高精度だ。
時間をかければ、その場にいた過去の人間の動きさえ把握できる。
アルマ組が研究施設担当になったのは、マイヤのこの能力故である。
マイヤの軌跡読みがあれば、パスワード式のロックは無意味。
既にレグンザミドの位置を把握しており、強者と遭遇しないルートを選んで移動している。
マイヤ【騒ぎさえ起こさなきゃ、このまま幹部と戦わずに救出出来ちゃうかもね。】
イシノシ【そういうこと言うと、大体後ろから現れたりするんだよな。】
マイヤ【イシノシ、後ろ!】
イシノシ【大丈夫、見えてる。】
イシノシが攻撃を受け止め、後ろからアルマが刺す。
アルマ【幹部じゃないが、流石に本部。】
【普通の兵士も結構強いな。】
メイヤ【討ち漏らしがあると、幹部呼ばれちゃうから気を付けよーね。】
マイヤ【流石にパスワード確認をこう何度もすると疲れるわ。】
【ゴメン、5分休憩させて。】
メイヤ【お疲れー。フカフカのベッドでお休み。】
メイヤはアルマ組で物質生成が一番得意だ。
ジョージ組から教わった地球の高級ベッドを再現しているので、最高の休憩時間を提供できる。
イシノシ【敵陣で「目」を失う5分間。緊張するな。】
メイヤ【マイヤは、大丈夫そうだと判断して休んでると思うよ。きっと。】
それから特に何事もなく、5分が経過した。
マイヤ【ヤバいね。いや、幹部に比べたらマシなのかな?】
【改造魔物の群れが来てる。】
【もうバレてるなら、パスワードじゃなく壊して進も。】
【その方が速いし、楽だし。】
それから一同は、改造魔物の群れと戦いながら進む。
そして、レグンザミドのいる部屋に着いた。
レグンザミド【アルマ、マイヤ、メイヤ、イシノシ。】
【まさか、またお前らに会える日が来るとはな。】
イシノシ【約束しただろ。随分遅くなっちまったけどな。】
アルマ【何処を壊せば脱出できる?】
レグンザミド【あの機械を壊してから、この足枷を壊してくれ。】
【だが、この国ではゲートが使えない。】
【弱り切った私を連れて国外逃亡は酷だぞ。】
【お前らに再び会えただけで満足だよ。】
マイヤ【アンタは黙って助けられれば良いの!】
【ゲートを阻害する装置はさっき仲間が壊してくれたから。】
【イシノシのゲートで素早く脱出するよ。】
イシノシの「決め技」で機械を、メイヤの「決め技」で足枷を外した。
レグンザミドは衰弱しきっており、起き上がれない。
イシノシはゲートでジョージ組とオーロト組を回収。
そして大きなゲートを開き、全員で都市アルマに帰還した。
アルマを囲う壁は崩れ、建物の多くが破壊されていた。
アルマにも襲撃があったらしいが撃退したようだ。
アルマ【こういう言い方するとアレだが、お前らだけだと、支部長クラスでも苦戦するだろう。】
【よく撃退出来たな。】
キグン【自分らだけなら、間違いなく全滅でした。】
【でも、やたらと素早い女性が加勢してくれて、何とかなりました。】
破壊された壁や建物を見ると、俺たちに近いレベルの者が何人もいたと考えられる。
それを単騎で撃退出来る素早い女性、まさかキラーヌか?
ジョージ【もしかしてコイツか?】
俺はキラーヌの顔を霧で作ってキグンに見せた。
キグン【そうです。この方です。】
【お知合いですか?】
ジョージ【レヴァン幹部・殺し屋キラーヌ。】
オーロト【何でアイツが。】
ジョージ【俺たちと戦ってて、負けそうになったら逃げたんだよ。】
【かなり消耗したと思ってたんだけど、余力を残してたのか。】
ロビンス【色々と事情があったんでしょうね。】
【一度話をしてみたかったです。】
キラーヌの行動は不可解だが、大きな犠牲もなくミッションコンプリート。
キグン達にレグンザミドを任せて、俺たちは泥のように眠った。




