58 要塞都市アルマ
強化された戦士は、オーロトを倒した突きを素早く撃てるようになった。
その一撃を受けて、アカネがダウン。
一度見ていたのと、俺と自身のガードでダメージ軽減していたため、オーロトほど大ダメージではないが、暫くは動けないだろう。
リアマも死にそうなオーロトの治療に必死で手が回らない。
死んでも良いブラックとホワイトが、なるべく突きを受けるように立ち回る。
回復特化のマギドワを思い出す。
相性が良いのはゴーレムか。
ゴーレムも参戦させ、前衛の代わりに攻撃を受ける。
しかし、即座に只の食らい役と看破され、放置された。
だが、ゴーレムを舐めるなよ。
無視するなら、違う使い方もある。
ゴーレムは戦士に向かってパンチをした。
その場で行き交う攻撃の中で圧倒的に最弱のパンチ。
当然無視されるが、ゴーレムはそのまま戦士に抱きついた。
リュージ以来の抱きつき戦法。
戸惑った戦士に全員の「決め技」が入る。
その後も、ゴーレムのお陰で動きが鈍った戦士は、被弾が増え、攻撃が当たらなくなる。
結局、ゴーレムを引き離すことが出来ないまま、戦士は再生出来なくなり、倒れた。
ロビンス【よし、いける。僕たちは戦える!】
アリサ【いいね!良い感じ!】
オーロト【オレだけ活躍なしかよー。】
オーロトもかなり回復したようだ。
シゲル【7対2だけどな。】
【レヴァンの連中は強いな。】
ジョージ【雑兵15人くらい倒してるけどね。】
その後、逃げる雑兵を捕らえ、子供の居場所を吐かせる。
さっきの子供の他に10人ほど捕らえられていた。
みんなアルマの子供らしい。
また、ミスト・アイテムを幾つか手に入れた。
戦士の剣と魔法使いの杖をオーロトとロビンスに。
また、魔法使いは盾に変化する指輪も持っていた。
これは俺が貰った。
その後、俺たちは子供たちを連れてアルマに向かった。
アルマは高い壁に覆われた城塞都市って感じだ。
正面の門に向かうと、子供たちが走り出した。
門番【イア、ミルド!】
イア【薬を探してたら、レヴァンに捕まって。】
ミルド【この人たちに助けて貰ったの。】
子供たちの中の年長者でリーダー格の二人が上手く説明してくれて、俺たちは歓迎された。
早速、リーダーに会わせると言うことで、応接間に通された。
アルマ【ようこそ、アルマへ。】
【俺はアルマのリーダー、アルマだ。】
【この度は、子供たちを助けてくれてどうもありがとう。】
【君たちは、先日滅びた村の生き残りですかな?】
ロビンス【耳が早いですね。その通りです。】
アルマ【ミスト・アイテムで、この大陸の大きな出来事は大体把握しているんだ。】
【そして、近くの支部を滅ぼしたのも、君たちだね?】
ロビンス【その通りです。】
【子供たちを助けるために。】
アルマ【それで、ココに来た目的は?】
【子供たちを送り届けるだけじゃないよな?】
ロビンス【レヴァンを滅ぼすために、強くなるために。】
アルマ【レヴァンを滅ぼす。大きく出たね。】
オーロト【オレは二度、故郷を滅ぼされた。】
【レヴァンは絶対に許せない。】
アルマ【俺たちは今まで専守防衛でやってきた。】
【守るものが多いからな。】
【しかし、先日の黒汗病に今回の誘拐事件。】
【戦い方を変えるときなのかもしれないな。】
セインダット【呼びましたか?父さん。】
二本の剣を携えたオーロトと同じくらいの青年が現れた。
アルマ【おう。彼は我が息子セインダット。】
【まだ若いがアルマで5本の指に入る、強力な剣士だ。】
【君たちのうちの一人とセインダットで、模擬戦をしてくれないかな?】
【その姿で、同胞の士気を高めて欲しい。】
セインダット【野良の戦士にボクが遅れを取るとは思わないけどね。】
オーロト【面白い。相手が剣士ならオレがやりたい。】
ジョージ【良いんじゃないか?言ってこいよ。】
アリサ【ちょっと待って、さっき黒汗病って言いました?】
アルマ【ああ、同胞が何人か感染してマイっている。】
アリサ【男性だけですけど、あたし治せると思いますよ。】
模擬戦よりそっちが先だな。
アルマはアリサを病院に案内した。
アリサ【やっぱり、これは呪いですね。】
黒汗病感染者は男性6人、女性2人。
アリサは毎日2人ずつ治すことにし、初日の2人を治した。
アルマ【能力で治せるとはな。】
ジョージ【異性しか治せないのが歯がゆいですけどね。】
アルマ【その能力をウチの男衆に教えて貰うことは出来ないか?】
アリサ【教えることは構いませんが、才能がある人しか習得出来ませんよ。】
【とりあえず、回復系の人に基礎を教えて様子を見ましょう。】
それから、市民を集め、アリサが解呪の網の作り方を伝えた。
そして、オーロトとセインダットの模擬戦が始まる。
オーロト&セインダット【よろしくお願いします。】
セインダットは二刀流。
受動スタイルだろうか?
構えて動かない。
オーロトも珍しく冷静だ。
急に突っ込んだりせず、様子を見ている。
しばしの沈黙の後、オーロトが動いた。
シンプルな突進斬り。
様子見か。
それを受けるセインダットは脇から腕が二本生えてきて、オーロトに切り刻まれた。
セインダットは後ろに下がり、再び腕を増やす。
セインダット【俺の四刀流を知ってたのか?】
オーロト【知るわけないだろ。霧の動きを見て、予想しただけだよ。】
ほう。
オーロトは軌跡読みに目覚めつつあるようだ。
元々直感が良かったから、無意識の軌跡読みを意識出来るようになっただけかもしれない。




