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56 救出の代償

マギドワから奪った宝石を持ってくれば良かった。

いよいよミストが尽きかけている。


ジョージ【もうすぐミストが尽きる。】

【誰か俺の代わりに盾を出せないか?】

アカネ【わたしがやってみる。】

【やったことないけど、何度も見たからやり方は解る。】


アカネのミストの残りも決して多くはない。

初心者の盾だし、色々と不安はある。

しかし、流石にカトマトのミストもかなり減っているだろう、と思いたい。


いよいよギリギリなので、アカネの盾と入れ替えれる準備をする。

カウントダウンをしようとした瞬間、後方から風が吹く。

アリサの目が覚めたようだ。

早速、シゲルの指示でルブルムテイルで壁を斬って出口をつくったのだ。

俺たちは、急いで研究施設から外に出た。


さて、ここからが問題だ。

カトマトのあの連続衝撃波は、かなり溜めが必要なようだ。

ミストもかなり消費していて、左足の傷も浅くないだろう。

このまま戦えば、勝てる可能性の方が高いと思う。

ただ、少なくとも楽勝ではないし、隠し玉がある可能性もある。


逃げ切るのは容易。

だが、ここで逃げたら、カトマトは村に報復に行く可能性が高いと思う。


倒しておかなければ、村が危ない。

オーロト達はこの考えに至らないだろう。

一度会っただけの村人の為に命を賭けてたら、命が幾つあっても足りない。

でも、オーロト達はもう仲間だよな。

仲間の家族は助けた方が良いんじゃないか?


と、考えていたが、もうテレパシーを出すミストも声を出す気力も無い。

既に意識も朦朧としており、意識が飛ぶ寸前だ。

これはオーロトか?【逃げるぞ。】と言っている。

そうなるよな。


オーロト達が泣き叫ぶ姿が想像できるのに、この選択にホッとしている自分がいる。

そんな自分を不甲斐ないと思いながら、俺は意識を失った。

その後、俺は体力全快のアリサにおぶられ、全員で逃走した。


目を覚ますとまた夜、恐らく1日寝ていたのだろう。

実力以上の能力使用があったからだろう。

アリサが見張りをしていて、他は全員寝ていた。

俺含め、全員の傷が治っている。

リアマとアリサで治してくれたんだろう。


アリサ「おはよう。ジョージ、助けてくれてありがとね。」

ジョージ「ああ、無事で良かった。」

アリサ「どうしたの?何か暗い?」


ジョージ「あの後すぐに逃げたんだよな?」

「村に報復とかされないかな、と不安になってる。」

アリサ「ウソ。えっ・・・そんな。」


ジョージ「別にアリサが責任を感じる必要はない。」

「俺もこの可能性に気付きつつ、何も出来ずに気を失ったことに負い目を感じてる。」

アリサ「それは流石に仕方ないよ。」

ジョージ「客観的にはそうだよな。アリサもそうだと思うよ。」

アリサ「えー、何かズルい。」


ロビンス【村の心配をしてくれているんですか?】

ジョージ【俺らの言葉が解るのか?】


ロビンス【解る訳ないですよ。ジョージさんが気を失う前に何か伝えようとしてましたよね。】

【あの時点ではそれが何か見当もつきませんでした。】

【それが、何だか今、解ったような気がしたんです。】

ロビンスは静かに涙を流す。


ロビンス【もし村が滅んでいたら、悪いのはレヴァンと僕だけだよ。】

【他は誰も悪くない。】

【あの状況で、村の為に戦うことを一瞬でも考えてくれただけで、感謝しかないです。】


アリサ【ムズ痒いね。】

【ほんのちょっと歯車が違ってたら、あたしが弟くん治して、それで終わりだったんだよね。】

ロビンス【それは違う。そうなったらレヴァンは違う人を脅すだけなんだよ。】

【宇宙人からの襲撃から世界を守るために強くなる?】

【その為にやってることは、宇宙人以下じゃないか。】


オーロト【レヴァンと戦うのか?】

ロビンス【ごめん。起こしちゃったか。】

【もし村が無事だったら、今まで通り村を守るさ。】

【でももし、村が滅ぼされていたら、僕がレヴァンを地図から消してやる。】


オーロトは村が襲撃される可能性を全く考えていなかったんだろう。

色々想像しているのかもしれない。

しばし沈黙が続いた。


そのうちみんなが起きてきて、その話は終わった。

だが、リアマとシゲルも何となく事態を察しているようだ。

アカネだけ丸っきり気づいていない。

一人だけ楽しそうにしている。

あとで説明してやらないと。


それから、再び移動開始。

今は道半ばってとこか。

暗くなる前には村に着くだろう。

早く到着したい気持ちと、到着したくない気持ちが錯綜する。


いよいよ、村がアリサの軌跡読みの範囲内に入った瞬間、アリサは悲鳴を上げ、その場に座り込んだ。

「やはりか」と思い、俺も軌跡読みとブラックを飛ばして村の様子を確認した。


俺たちは、最悪を想定したつもりだった。

しかし、現実はそんなに甘くなかった。


村人の大半は殺されていて、数人が磔にされていた。

その場にはカトマトと部下二人。

そして、本国の幹部と思われる若い女性がいた。


コイツは桁違い過ぎる。

レヴァンは八つ当たりで村を滅ぼすだけはなく、俺たちを完全に殲滅するつもりだ。


軌跡読みを繰り返すうちに、俺は人の強さがある程度解るようになっていた。

俺の強さを100としたら、さっきの雑兵は60くらい、カトマトは250くらいだろう。

仲間たちは大体同じくらい、アリサはルブルムテイルが強過ぎるので150くらいか。


しかし、この幹部の女の強さは「測定不能」。

少なく見積もって1000以上、実際はその倍かもしれないし、10倍かもしれない。

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