52 魔剣ルブルムテイル
ジョージ「数は15体くらいか?犬みたいな魔物だな。」
アリサ「一体一体も今までより強そう。」
シゲル「連射弾で迎え撃つか。」
「方向はどっちだ?」
連射弾とブラック衝撃波では一体も倒しきれず、15体の魔物との戦いに突入した。
火を吹く魔物、斬撃を飛ばす魔物。
一体一能力らしいが、同じ姿の犬が色々やってくるので厄介だ。
乱戦になるとアカネが強い。
攻撃力が低めの三人は苦戦している。
アリサ「あれ?何か不思議な感じ?」
アリサが念じると、昨日、M・Hから出てきた剣が出てきた。
その剣を振ると、魔物は一撃で真っ二つになった。
軽く剣を当てるだけで次々と魔物は切断され、全滅した。
アリサ「魔剣ルブルムテイル。」
ジョージ「それ、どうなってるんだ?」
アリサ「解んない。これはあたしが霧で出したもの。」
「でも、今まで使ってた能力とは根本的に違うものって感じ。」
アカネ「ルブルムテイル?」
アリサ「うん、多分それがこの剣の名前。」
シゲル「ミスト・アイテムなのか?」
ジョージ「最初に触れた人の身体に入って自在に出せる名剣って感じか。」
アリサの右手の甲にカタカナのコの字の様な形のタトゥーが現れた。
恐らく、こういう性質のミスト・アイテムということで、とりあえず納得した。
アカネ「そういえば、この世界に来てから何も食べてないね。」
「魔物って食べられるのかな?」
アリサ「この犬食べるの?」
ジョージ「軌跡読みの感じだと毒はないようだし、食べようか。」
俺たちは、魔物の肉を焼いて食べた。
昨日の夜は緊張して空腹も忘れていたのだろうか。
食べてみたら結構旨いし、4人で15匹の肉を全て平らげた。
アリサ「強力な能力は有り難いけど、このタトゥーはねー。」
「温泉好きなんだけどなー。」
アカネ「ワンポイントタトゥーくらいなら、今時は大丈夫だよ。」
それから5時間ほど歩いただろうか。
やっと農村が見えてきた。
どうやら、村は魔物に襲われているようだ。
恩を売るチャンスと俺たちは魔物を討伐する。
雑魚は問題ないが、大型の亀の魔物が厄介そうだ。
三人組の若者が、亀と戦っている。
俺は盾を出して三人を守る。
ジョージ【大丈夫ですか?加勢します。】
戦士風の男【ありがとう。助かるよ。】
強敵だと思って気を引き締めたが、アリサの一撃でこの亀も一刀両断された。
自分以外がチート能力で無双するのは微妙な気分だ。
戦士風の男【俺の名はオーロト、彼はロビンス、彼女はリアマ。】
【三人で村の警備をしている。】
【助太刀本当にありがとう。】
ロビンス【凄く強力な能力ですね。】
【あなた方はレヴァンの方から来たようですが、レヴァンの脱走者ですか?】
シゲル【いや、異世界人だ。ドラゴンを探している。】
言うの早すぎないか?
悪い奴らじゃなさそうだけど・・・。
リアマ【レヴァンの研究所には、ドラゴンが囚われてるって聞くけどね。】
【っていうか、異世界人なのね。】
レヴァンは軍事大国。
元々は世界のリーダーって感じだったが、凶悪な異世界人の襲撃を切っ掛けに強くなることに固執するようになった。
今では国民の生活より軍備を優先し、マッドな実験が繰り返されるようになった。
その結果、求心力が低下し、脱走する国民も少なくないようだ。
レヴァンというのは、ホワイトを撃ち落としたあの文明国のことだろう。
そこに囚われているドラゴンを救い出せばミッションクリアか。
早速ゴールが見えてきたな。
オーロト【でさ、誰か手合わせしてくんないっすか?】
【異世界の戦闘を体験してみたくてさ。】
リアマ【でた。バトルマニア。】
【初対面にいきなり何言ってんの?】
ジョージ【俺で良ければ。】
【その代わり、この世界のこと色々教えて欲しい。】
オーロト【ノリ良いっすねー、勿論、何でも聞いてください。】
【しゃー!行きますよー。】
ロビンス【待てよバトルバカ。】
【戦闘の後片付けをしてからだ。】
それから、俺たちは魔物が壊したものの片付けを手伝った。
俺の能力が大いに役立ち、お礼に8000R貰った。
リートというのはこの国かこの世界のお金の単位か。
8000Rは、大人の平均日給くらいらしい。
さて、ココでオーロトに認められれば、この村を暫くの活動拠点に出来そうだ。
まぁ、仕事があれば、だが。
オーロト【じゃあ、あそこの広場でやりましょう!】
アリサ「ジョージはオーロトくんとは気が合いそうだね。」
シゲル「アリサと気が合う酒飲みもいると良いな。」
アリサ「そうだね、この子らじゃあ無理そうだもんねー。」
ジョージ【じゃあ、よろしくお願いします。】
オーロト【はい。よろしくお願いします。】
オーロトが持つ剣は霧ではなさそうだ。
ミスト・アイテムだろうか。
早速、素早く鋭い斬撃が来る。
俺は盾でガード。
盾が半分以上斬られる。
斬られた盾はノーコストで直せるが、何度も受けるのは危険だな。
ブラックの衝撃波でオーロトを吹き飛ばし、距離をとる。
ホワイトの剣や盾では、オーロトの剣を受けられないだろう。
ブラックとホワイトは距離を取りつつ遠距離攻撃。
オーロトの剣はゴーレムが受ける。
しかし、素早い動きで何度もブラックとホワイトは撃破され、再召喚を繰り返す。
相手は純粋な強戦士。
策を弄さないシンプルな戦いも楽しいものだ。




