46 本部強襲
その後、盾とゴーレムの通常部分と爪部分のバランスや配置を工夫して、防御性能と攻撃性能を高める。
盾を持つ本体も爪部分を尖らせて、刺突攻撃も出来る。
これは大した威力ではないので、やはり基本は防御だな。
ブラックとゴーレムと戦いながら、防御に徹した俺にダメージを与えるのはかなり難しいだろう。
少なくとも、実戦訓練のハスハに突破するのは不可能だと思う。
流石に召喚訓練では分が悪いだろうけど。
しかし、召喚訓練で実際どのくらい通用するか確認してみたい。
そう考えていたら、久しぶりにシニカが現れた。
シニカ「よっ!久しぶり。」
「レイナちゃんの目が覚めて、ミスト・アイテムも出来たみたい。」
「良いことなんだけど、多分察知した能力者が何人もいると思うから、本部に集合した方が良いよー。」
マンションにいた俺とハスハ、カミオの三人は、シニカのゲートで本部に向かう。
シニカ「大サービス。クロちゃん連れてって良いよ。」
「この子はあたしの我召喚生物。瀕死の人をミモナトちゃんのトコに運んであげる。」
シニカの我召喚生物は戦闘力皆無だが、口が常にゲートになっていて、事前に決めた場所に送れるようだ。
真っ白でモフモフの犬の様な姿をしている。
本部に行くと、既に戦場になっていた。
敵の総数は10。前衛5人、後衛5人。
見た感じ明らかに戦闘不能と思われる、ムラサキとヤマト、キムラをミモナトの元に送る。
前衛はミズノとタマコとよく知らないヤツ三人。
ムラモトとハルカ、タムラが後衛だ。
ジョージ「援軍来ました。状況は?」
ムラモト「敵の個々の強さは、俺たちより少し強いくらい。」
「お前が知らない三人は、ミムラと第2隊の生き残りのハルマとその我召喚のカルマだ。」
「ミムラは霧で武器を作って戦う。ハルマとカルマはどちらも身体強化して格闘で戦う。」
「度々後衛にも強力な攻撃が飛んでくる。」
「ヤマトが倒れてから、かなり劣勢になっていたので助かる。」
ジョージ「了解、じゃあ俺が後衛は全部守る。」
「ハスハとカミオとブラックが前衛に加わり、タマコは下がれ。」
そう言って、ムラモトをチラッと見る。
ムラモト「クレイゴーレムは出さないのか?」
ジョージ「乱戦だと繋がりを切られる可能性があるので。」
「それに多分、俺は防御に徹した方が良さそうです。」
その直後、大砲の様な攻撃が後衛に飛んでくる。
俺の新しい盾は、それを難なく受け止める。
ムラモト「それもそうだな。」
ジョージ「あと、俺の霧はタンパク質なので、クレイゴーレムじゃなくてゴーレムに改名しました。」
ムラモト「そ、そうか。」
プロテインゴーレムだとダサいからな。
敵は後衛の方が強く、遠距離攻撃が激しい。
その遠距離攻撃を俺が殆ど封殺したので、状況は一変した。
ハルカは強化に集中出来、ムラモトが撃てる弾数も増えた。
補強された前衛、後衛共に隙がなく、敵は次々と倒れていった。
結局、その後は離脱者を出さずに襲撃者たちを倒しきった。
ムラモト「お疲れ様。とりあえず凌いだな。」
「増援の可能性があるから、休みつつも気を抜かないように。」
ジョージ「タムラさん、ミモナトの部屋までのゲートをお願いします。」
ジョージ【ミモナトさん、状況はどうですか?】
ミモナト【全員完治させられる傷。ムラサキは30分くらいで戦線復帰できるかな。】
【他二人は無理、今日は寝たきり。】
ジョージ「ハルマさんも治療しませんか?」
ハルマ「良いんですか?彼女は?」
ジョージ「宇宙人の協力者ミモナトさん。」
「回復系のスペシャリスト。」
ハルマ「・・・、お願いします。」
ハルマ「宇宙人にも良い人いるんですね。」
ジョージ「俺たちが増援に来れたのも、速攻で3人をココに運べたのも、宇宙人の協力者のお陰だよ。」
「そういえば、シニカは?」
ああ違う。
ジョージ【シニカはここにいないんですか?】
ミモナト【彼女が前に言っていたシニカか。確かに私の数倍強いな。】
【シニカは外をウロウロしているぞ。】
【多分、状況把握をしているのだろう。】
シニカの軌跡読みはマイ以上だ。
シニカには今日の襲撃の全貌が見えているのかもしれない。
シニカ【そろそろ第二陣が来るよ。】
ミモナト【うん。このくらい治せば、あとは大丈夫。】
さて、ゲートを閉じて第二陣に備えるか。
次に現れたのは4人。
宇宙人【おい、アイカヌ。敵はピンピンしているぞ。】
アイカヌ【すいません。モロウタ様。敵にも軌跡読み出来るヤツがいるようです。】
モロウタ【アサオル、キジキ。仕方ないからお前らでコイツらを倒せ。】
アサオル・キジキ【かしこまりました。】
最初の集団はコイツらの手下か。
シニカの軌跡読みで俺らを送ったお陰で思惑が外れたって感じか。
敵の数は少ないが、今回の方がキツそうだな。
アサオルは棍棒、キジキはナイフを持って戦う。
アイカヌは衝撃波で戦う。
モロウタは遠隔強化か?
後ろで佇んでいる。
こちらは先ほどの陣形で相手をする。
相手は熟練の連携で攻めてくるが、こちらの連携は付け焼き刃。
多勢の利が活かせず、上手く戦えない。
タムラ「早速、レイナさんのミスト・アイテムの出番ですね。」
「ジョージさん、一旦ブラックを戻してください。」




