40 ヤクザとの対話
ジョージ「そういえば、ミドリの能力は?」
ミドリ「手から離れるとすぐ消えるビー玉を出す能力です。」
そう言って、ミドリは手のひらからビー玉を出す。
ハスハ「それだけ?」
ミドリ「言ったじゃないですか、あたしの能力はショボいって。」
ジョージ「ガラスの棒を指から出してみて。思いっきり長いの。」
ミドリが言われた通りにやってみると、2mくらいのガラス棒が出た。
ジョージ「手のひらより指の方が良いだろ?」
「これでガラスのナイフでも出せば、少しは戦える。」
ハスハ「早速能力指導ですか。」
ガラスの霧か。
壊れても何度も出せるんだから、能力としては悪くないんじゃないのか?
いや、ミドリの体内の霧は異様に少ないな。
ハスハは循環だから解り難いが、ハスハを100とすると20くらいしか霧がない。
あのガラス棒3本出したら霧切れになる。
この量だと循環するのも難しい、ってか循環できるのか?
ハスハ「ドコ見てんすか?」
ジョージ「いや、ミドリの霧が少ないなーと思って。」
「ハスハの5分の1くらいしか霧がない。」
「ガラスの能力で節約しながら戦うのって難しそうだなーと思って。」
いや、解ってるよ。
ハスハ(貧乳)とミドリ(巨乳)の胸を見比べてるみたいな絵面だったんだろ。
悪かったよ。
そういうつもりじゃなかったからスルーしてくれ。
ハスハ「人の霧の量解るんすか?」
「ウチはウチの霧の量しか解んないす。」
ジョージ「霧の軌跡を読むって技術があってね。」
「俺も最近身に付けたんだけど。」
ミドリ「結局、あたしは才能ないのね?」
ジョージ「うーん。成長してく可能性はあると思うけど。」
「俺らと違って実戦経験とかないだろ?」
ハスハ「旧校舎の戦いは凄かったんだよー。」
ミドリ「あの旧校舎の戦いはお二人が?」
ジョージ「おい、それ喋って良いのか?」
ハスハ「うっ。」
ジョージ「まぁ、良いか。面倒だからあまり触れないでくれ。」
ミドリ「了解です。」
ジョージ「で、シンイチもココに来るのか?」
ハスハ「近くのカフェで待たせてるっす。」
「初対面の男を部屋に入れたくないので。」
それもそうか。
ジョージ「じゃあ、シンイチに詳細聞いて突入するか。」
ミドリ「ありがとーございます。」
ハスハ「突入するんだ。まぁ、宇宙人より多分弱いしねー。」
ミドリ「旧校舎の戦いのお二人を連れてきたよ!」
シンイチ「マジすか。宜しくお願いします。」
コイツが呪われてるのか?
さっきも今もそんな感じはしないが。
ジョージ「本当に呪われてるのか?」
シンイチ「本当ですよ。目の前に石にされた人間見せられて、お前にも同じ呪いをかけたって言われて。」
呪いをかけられていない可能性が高いんじゃないか。
それ、宇宙人に石にされた組員とかじゃないか?
ハスハ「呪われてる可能性は低いよ。」
「多分、ブラフ。」
シンイチ「マジかー。良かったー。」
ジョージ「突入というか、MMとして聞き込みに行くか。」
ハスハ「了解っす。じゃあ君らも付いてきて。」
さーて。ヤクザの事務所に着いた。
インターホンを鳴らし、
ジョージ「警察です。」
MMは一応、警察の一部のような組織だ。
警察手帳は霧で作った偽物だが、これは嘘ではない。
因みにムラサキの警察手帳を見せてもらったので、以前のものより高精度だ。
ヤクザ「警察が何のご用ですか?」
ジョージ「能力者対策課です。」
「能力の悪用に対して、超法規的判断を許されています。」
「シンイチくんがちょっと悪さをしましてね。」
「その件でお話を伺いたいのですが、偉い人呼んでください。」
ヤクザ「どうぞ。」
俺たちは、応接室的な部屋に案内された。
偉そうなヤツと両脇に部下らしいヤツが一人ずつ。
この3人は循環。右のヤツが一番強いと思う。
別の出入り口の傍に10人くらい、いや11人がスタンバイしてる。
コイツ等も能力者だが、大したレベルじゃない。
ジョージ「彼が銀行強盗を企てましてね。」
「別に能力を使ってイタズラをするくらいなら、我々は関知しません。」
「ですが、能力を使っての銀行強盗は見過ごせません。」
「その原因があなた方と聞いてここに来ました。」
ヤクザ「で、俺たちにどうしろってんですか?」
ジョージ「そちらで決めてください。」
「我々がそれで納得しなければ、然るべき対処が必要になりますが。」
空気が変わった。
一触即発って感じだ。
ジョージ「私はね、ヤクザは必要悪だと考えるタイプでしてね。」
「あなたたち3人はそれなりの能力者だ。」
「隠れてる11人も悪くない。」
「出来れば、失いたくないんですよ。国の為に。」
ウソだ。
俺はヤクザの何が必要悪と言われているのかすら知らない。
まぁ、軌跡読みとハッタリで上手く乗り切ってやるさ。




