24 VSヤマト
ミワ「召喚が終わったので、目を開けてください。」
俺は全裸で待合室の様な部屋にいた。
そこには様々なサイズの服が揃えてあったが、俺には必要ない。
慣れた手つきで服を作って準備完了。
俺が闘技場に入ると、ほぼ同時にヤマトも入ってきた。
いよいよ、ヤマトとの初手合わせだ。
握手して挨拶。
召喚士兼審判のミワの号令で戦闘が始まる。
ヤマトの岩纏いタックルが来る。
外から見るのとは迫力が違う。
やはり、レイジ戦より素早く力強い。
俺は霧の盾で受け止めるが、盾ごと吹き飛ばされる。
いや、ヤマトは吹き飛んでの離脱を許さない。
盾を掴み、引き千切って霧の消耗を狙ってくる。
俺は霧を回収し、千切られる霧を最小限に抑える。
再びタックルが来る。
同じ方法だと俺だけ消耗してしまう。
いや、次同じ手を使うと壁に激突するだろう。
俺は地面から霧でヤマトの腰までの高さの山を出した。
今度はガッチリ固定されているので、タックルには耐えられる。
飛び越えても避けても、その隙にブラックジャックをお見舞いしてやる。
ヤマトは別方向からのタックルを狙うが、この高さの山を俺は10や20は楽勝で出せる。
ヤマトから目を離さなければ、タックルはもう喰らわない。
タックル以外の攻撃では、俺の防御を突破することは出来ないだろう。
次の攻撃は岩のヤリ。
これを複数飛ばして意識を剃らしてのタックルだ。
ヤリは盾で防ぐ。
その死角からのタックル。
しかし、俺が霧で出したものは全て目であり耳だ、死角はない。
山を飛び越えるヤマトにブラックジャックを喰らわせる。
ダメージはあるが、岩を纏ったヤマトを倒すだけの攻撃力はない。
そのままタックルを続ける。
仕方がないので他の山を回収して全力防御。
かなり衝撃があるが耐え、同時に複数のブラックジャックを当てる。
ヤマトの方がややダメージが大きいが、接近戦になってしまった。
身体能力的にも、能力的にも、殴り合いは分が悪い。
いや、クレイゴーレムとの挟み撃ちならどうだ。
そして一進一退の攻防の末、俺は負けた。
戦闘中に絶命したらしく、本体に魂が戻った。
クソ、俺は弱いヤツにしか勝ててない。
ミワ「素晴らしい試合でした。」
その他、見物していた隊員達からも称賛を受ける。
嬉しい気持ちも多少あるが、負けて当然と言われているようで悔しくもある。
そりゃあ、いきなり隊長には勝てないだろうさ。
でも、・・・。
ヤマト「悔しがらないでください。これはハンデ戦の様なものですから。」
ジョージ「どういう意味ですか?」
ミワ「召喚体は身体能力は本体と一緒ですが、霧の能力は3割減な感じです。」
「肉体の強さは圧倒的にヤマトさんが上でしょうから、実際に戦ったら違う結果になっていた可能性が高いんですよ。」
ヤマト「我召喚が使えないというのも大きかったでしょうし。」
「むしろ自分の方が負けた気分です。」
むぅ、確かにそうだな。
言われて勝った気はしないが、まぁ互角ということで。
マイ「もう一人のMMの代表、妹のメイを連れてきました。」
突然、マイが現れた。
気配を消していたのか?
ゲートか?
メイ「ジョージさんは物質を出すのが得意な能力者で、その性質はタンパク質。」
「身体強化は苦手、ただし脳の強化だけは良い感じです。」
「戦えるサポーターといった感じですね。」
「それで戦闘員で隊長のヤマトさんと互角ですか。」
何?
タンパク質?
そう言われると納得できる部分が多いな。
身体の機能を再現するのに最適な性質。
俺だけ霧で出したものに見たり聞いたりさせれたのはタンパク質だからか。
身体の延長線みたいな感じだから、出したあとに戻したりもしやすいのか。
その代わり、刃物や鈍器には不向きなんだろうな。
でも、爪ってタンパク質だよな。
爪なら刃物や鈍器になる。
そうか、爪は死んだ細胞だったか。
戻せる状態を放棄すれば、爪が再現できるかもしれない。
メイ「やはり、タンパク質だと知らなかったんですね。」
「でも、人前で自分の世界に入らないで。」
ジョージ「失礼しました。」
「でも、何で解ったんですか?」
マイ「メイは人の能力を見ると、詳細に分析する能力を持っています。」
「情報収集系の能力は珍しいんですけどね。」
「姉妹揃って情報収集系です。」
お偉いさんが優秀な非戦闘員というのは良いことだと思う。
ジョージ「俺の仲間の能力も見て貰えたりしますか?」
メイ「隊員及びその協力者の能力開発がメイの仕事。」
「勿論、何人でも連れてきて。」
予定通り、俺は少佐としてMMに入隊した。
三姉弟に報告しつつ、ここに連れてこよう。




