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11 能力者対策チーム

とりあえず、普通に被害者ということで救急車に乗る。

一般警察は(ミスト)のことは知らないと思う。

状況を理解して、(ミスト)の能力を知る特殊部隊か何かの接触を待とう。


俺は病院で一通り検査と治療を受ける。

足の傷がそれなりに酷かったので、2~3日入院することになった。

病室で一息つく間もなく警察が入ってきた。

彼らには2人の押し入り犯に襲われて、負傷したが逃げて助かった設定で話す。

コトネはリダイヤルで呼び出した友人。

警察を呼んで貰おうと電話したが、彼女は半信半疑なので警察を呼ぶ前に現場に来た設定。

能力を知らなければ何とか通用するか?という、その場しのぎの設定だ。


一応、それで納得して警察はその場を離れる。

すぐにコトネを呼んでテレパシーの方法を教えてもらう。

ミコトと話した内容等をテレパシーで伝えて練習してみる。

結構あっさり習得出来た。


暫くすると、若い私服の男が現れた。

彼は俺とコトネに丁寧に名刺を渡してきた。

『ミスティミスト能力者対策チーム・第三隊 隊長 ムラタ・ヤマト』

思ったよりシッカリした組織がもうあるのか。

M(ミスティ)H(ホール)」が世に出てからまだ二週間くらいしか経ってないのに。


ヤマト「あなたは能力者ですよね。」

そう言って彼は手から岩のようなものを出して操る。

我々は能力者対策チーム、通称「MM」と申します。


話が早くて助かるが、早過ぎる気がする。

俺らが「押し入り犯」サイドではないという確証があるのだろうか?

ジョージ【これは色々バレてるから隠しても無駄ってサインだよな。】

コトネ【そうでしょうね。話が早くて助かるのはこちらも同じですし、ここで駆け引きは不要ですね。】

俺らは顔を見合わせた後、能力を見せる。


ジョージ「どのくらい知っているんですか?」

コトネ「私たちは信頼されているんですか?」

ヤマト「我々の中に預言者の様な能力者がいます。」

「彼女の指示で自分はここにいます。」

「ジョージさんに全面的に協力するように言われています。」

なるほど、かなり都合の良い状況だな。


ジョージ「俺は先日メロ高校を襲撃したリュージって奴と戦いました。」

「ソイツは撃退出来たんですが、逃げられまして。」

「それで目をつけられたため、今回襲われたようです。」

「我々の仲間の彼女の妹と弟、アカネとカネトも狙われる危険があります。」

「押し入り犯の主犯格は人間を操作する能力者みたいで、対応に困っています。」

「今回の押し入り犯の二人は、ソイツに操作されていたようです。」

「アカネとカネトの保護と、今回の二人の操作の解除と事情聴取をお願いします。」


コトネ【色々といきなり言い過ぎじゃないですか?】

ジョージ【ここは色々話して信頼を得た方が良い。黙ってても大体バレると思うし。】

【それに、アカネとカネトが狙われる可能性はかなり高いから駆け引きしてる場合じゃない。】

コトネ【そうですね。本当にそうです。心遣いありがとうございます。】


ヤマト「部下のムラモトを二人の元に向かわせます。」

コトネ「ムラモトさんですね。では事情をアカネに伝えておきます。」

ジョージ「戦闘になる可能性があるので、複数人で向かって頂けると助かります。」

ヤマト「了解しました。」

そう言って、ヤマトは何人かに電話をした。

ムラモトの他に二人が同行するらしい。


ヤマト「続いて"操作の解除"ですが、結論から申しますと女性のみ可能です。」

「生物に恒常的に影響を与え続ける能力を解除する能力はあります。」

「これのことを我々は"呪い"と呼び、解除する能力を"解呪"と呼んでいます。」

「部下のキムラが解呪の能力を持っています。」

「しかし、解呪は同性に行うと感染リスクがあるのです。」

「故に男性のキムラは、女性の解呪しか出来ないのです。」

ジョージ「それで問題ないです。解呪をお願いします。」

ただ暴れるだけのオガワより、ミストの方が情報を持っているだろう。

逆じゃなくて良かった。

ヤマトは再び電話をしてキムラに解呪を指示したようだ。


ヤマト「さて、次はどういたしましょう?」

何だ、俺はコイツ等の上司か?

試されているのか?

うーん。どうしよう。


ジョージ「大きな戦いが近いと思うので、俺は休みます。」

「俺が休んでいる間は、コトネの判断に従ってください。」

コトネは驚いて俺を見て少し考える。


コトネ「力不足ですが、精一杯頑張ります。」

ジョージ「そんなことないよ、よろしく頼む。」

俺とクレイゴーレムのダブル五感状態は、精神の負荷が大きいのだろう。

リュージのときと同じような眠気が襲ってくる。

そのまま落ちてしまわないだけ、成長しているのか。


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