僕の心を弄ぶこの女の目的は、、、?
僕の名前は、『西野 宏司』23歳で大学に行きながら飲食店のバイトの
仕事をしている。
親からの仕送りもなく、バイトに明け暮れる毎日。
独り暮らしの家賃を稼ぐのでやっとで、、、。
でも、、、?
ちゃんと、大学だけは卒業したい!
その気持ちは強くある、、、!!!
▽
でも、そんな時に僕の前に現れた女性がいたんだ、、、!
僕が働く飲食店にお客さんとして! 初めてこの女性がやってきた。
僕は、普通に接客をしていただけなのに、、、。
『ご注文は、お決まりになりましたか?』
『あら? 可愛い男の子ねぇ~』
『えぇ!?』
『ねえ、君? 彼女はいるの?』
『スミマセン! そういう事はプライベートな事なので、お話する事は
できません!』
『そういうところも、可愛いのねぇ~』
『・・・ご注文は、お決まりになりましたか?』
『えぇ! じゃあ~君のおススメの料理にするわ!』
『では! 今日のおススメの料理がありますので、それでよろしいですか?』
『それで、お願い!』
『はい! かしこまりました。』
▼
この日から、、、?
この女性は、毎日僕の働くお店に来るようになったんだ、、、!
この女性の名前は、『三宅 涼香』歳は38歳で、旦那さんは有名な会社の
社長さんらしい。 子供も5歳の男の子の母親で、家には家政婦が2人もい
るんだって、、、!
何不自由しない生活を送っていて、旦那さんとも週に1回、二人きりで
高級レストランで食事デートをするぐらい仲がいいとか...。
それなのに、、、?
どうして、僕をこの女性は気に入ったのかな、、、?
『ねえ、今度! 二人きりでデートしない?』
『えぇ!? 何を言ってるんですか? 貴女には旦那さんがいるでしょ?』
『別にいいじゃない? デートするだけよ! それじゃあ、ダメなの?』
『・・・お子さんが悲しみますよ!』
『大丈夫よ! 私の子だもの! あの子は、強い子なのよ~!』
『・・・そんな、』
『だからいいでしょ~! 1回だけでいいの? お願い!!!』
『・・・わかりました。』
『えぇ!? 本当? じゃあ~来週の土曜日に西野君の家の前まで車で
迎えに行くわね!』
『・・・ははい、』
*
僕は、ついに根負けしてしまったんだ、、、!
悪いことをしていると分かっていたのに、、、彼女の勢いに負けてしまった。
勿論! 彼女の旦那さんや子供に対しての“罪悪感”は消えやしなかったし!
その気持ちを引きずりながら、僕は彼女とデートをしたんだよ。
『ねえ? なんだか浮かない顔してるわね?』
『そりゃ~そうだよ! こんな事、絶対によくない事だよ!』
『それでも、私とデートしてくれるんでしょ?』
『・・・そうだけど、』
『西野君は優しい男の子よねぇ~そういうところ私、すきよ!』
『・・・そうやって! 僕をからかってるんでしょ?』
『からかってるなんて! 大袈裟じゃない?』
『それに、、、なんで? 僕なんですか? 貴女は、旦那さんもいて可愛い
お子さんもいて! お金にも不自由してないのに、、、どうして?』
『君がすきだからよ!』
『だから! 僕をからかわないでください、、、!!!』
『あら? 本当の事よ~!』
『・・・・・・』
▽
僕はてっきり、彼女にからかわれているモノだと思っていたんだ、、、!
僕に無いモノをなんでも持っているこの女性が、ないものねだりのように
僕を弄んでいるんだと、、、。
・・・でも?
僕は、気がつけばこの女性の事がどんどん好きになっていったんだよ、、、!
僕よりも年上で、余裕があって品のあるこの女性に僕はハマっていった...。
たまに、無邪気に少女のようにはしゃぐ彼女が愛おしいとまで思えたんだ!
『ねえ? 今度は何処に行こうか、、、?』
『・・・僕の家に行かない?』
『えぇ!?』
『ずっと、僕の傍にいてほしい!!!』
『・・・そんなのダメよ! 私には家庭があるのよ! ・・・ごめんね、
私の方から、誘っておいて! こんな事を言うのは、酷いよね!』
『・・・ううん、僕も分かっていた事だし、、、。』
『・・・ごめん、』
『もう、謝んないでよ~! じゃあ~今日は、これで!』
『・・・ううん。』
*
最初は、、、?
彼女が僕をからかっていると思っていたけど、、、。
どうして、、、?
【彼女は、僕の心を弄ぶのか? 目的はなんなのだろう、、、?】
・・・そんな事を僕は思っていたんだ。
でも、、、?
彼女の話を聞けば、旦那さんには彼女と結婚する前から、付き合っていた
女性がいたらしい...。
本当は、彼女の旦那さんはその女性と結婚したかったとか、、、?
今でも、旦那さんはその女性を愛しているとか、、、?
子供の為に、二人が別れない事とか、、、?
きっと、彼女は寂しかったのかもしれないと思ったんだ、、、。
だから、、、彼女は僕を選んだのかもしれない!
今は、そう思うようになったよ!
最後までお読みいただきありがとうございます。