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白と黒は灰色で  作者: 鈴木きゆな
3/5

誰?

と、言ってもね俺も今まで行動に移したことはなかったんですよ。


死にたいと思ってもやりかたとか痛みとか検索する程度で、それ以上は進まなかったんですよ。


じゃあなんで今回は行動に移そうとしたのかって?


そりゃ、冒頭でも言った通り、人生に疲れたからですよ。

何回も何回も死にたいと思うなら、もういっそのこと死んでしまおうと思って、そそくさ会社を休みここにいるってわけ。


ところで、今どこにいるんだって?


あぁ、そういえばまだ言ってなかったですね。

俺は今石川県の有名観光地、そうあの〝ヤセの断崖〟に来ているんですね、はい。


なんでよりによってそこにしたのかって?


そりゃ、ほら調べたら自殺名所として出てきたからですよ。

その証拠に、柵越えて崖の近くまで来たら看板がありますからね。

さぞ有名な〝名所〟なんでしょう。


まぁ、ここに来てもう何時間経ったかってくらい俺はチキって跳べてないんですけどね。


そんな死にたいならさっさと死ねって?


いやいや、そんな簡単に言わないでくださいよ。

数時間、数分前まで死にたいと思っていたけど、いざ目の前に死と生の選択肢を出されたら....ねえ?


「はぁ、飛んじゃえば、一瞬なんだろうな。」


波と風と鳥の声しか聞こえなかった崖の端でボソッと俺は呟いた。


「.....お兄さん、飛んじゃうの?」


「あぁ、そうだよ?ってさっき説明したでしょ。俺は自殺....志願者で....。」


「じさつしがんしゃ??」


「え、 誰??」



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