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僕のクラスは厨二病 ~厨二病でもまともに青春したい。が無理のようです~  作者: 笛伊豆
第二章 帝国人?

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45.魔法と錬金術は違うらしい

 魔法か。

 便利な言葉だ。

 何でも有り。

「そんなことはございません」

 黒岩くん(相談役)がホットケーキを食べながら言った。

 外見と口調や嗜好が全然違うね。

小説(ラノベ)やアニメのものとはまったくの別物でございます」

「ラノベなんか読むんだ」

「参考までに」

 真面目に返されてしまった。

 黒岩くん(相談役)ってポリティカルサスペンスか時代劇読んでいそうな雰囲気なんだけど。

「そもそも現代日本の若者文化における魔法の扱いは、私の見たところではゲームシステムを起源としております。

 種類があり、クラスやレベルといった数値(パラメータ)があって、元を辿れば戦略ゲームのシステムですな」

「そういえばそうだね」

 ていうか魔法ってそういうものなんじゃないの?

「魔法、という言い方は誤解を招きますが本来は人間の持つ能力のひとつでございます。

 腕や足の力、視力聴力、あるいは思考能力などの延長線上にあるものかと。

 ああ、それから勘といった分類不能で定義し難い技能も含まれますな」

 黒岩くん(相談役)が説明口調になった。

 学者志願だったんだっけ。

 高巣さん(王女様)が苦笑している。

 王女と相談役だった時もこんなかんじだったんだろうな。

(それはそれとして興味深い話だ。

 ここは拝聴させて頂こう)

 無聊椰東湖(オッサン)のリクエストで僕は聞き役に徹することにする。

「魔法って人間の能力なの?」

「その延長ですな。

 剣や弓、あるいは馬をお考え下さい。

 金属製の刃物や道具を使って素手より攻撃力と射程を上げ、動物を利用して自ら走るより移動速度や移動距離を向上させる。

 魔法も同様です」

 そうなのか。

 そんな風に考えたことはなかったな。

 でも確かにラノベに出てくる広域殲滅魔法とか治療魔法とかも、別に魔法を使わなくても近い効果を出せるかも。

 核兵器とか緊急治療室なんかで。

「つまり機械的な方法やシステムの代わりになるものということ?」

「その方向で大体合っています。

 ライトノベルにおける魔法の問題点は等価交換の原則を無視していることですね」

 加原くんが割り込んできた。

 王女様の前なせいか口調が丁寧だね。

 確か王国(ぜんせ)では錬金術師で王国技師長だったっけ。

 専門家か。

「錬金術と魔法は違うのでは」

「違いますが、違っているのは実現方法くらいです。

 結果は似たようなもので」

「よく判らないんだけど」

 加原くんが黒岩くん(相談役)を伺う。

 黒岩くん(相談役)が頷くと話し始めた。

 話すのに許可がいるらしい。

 機密事項か。

「錬金術は魔法の素養がないか、あるいは少ししかない者が魔法を使えるようにするための方法論です。

 簡単に言えば野球の投手(ピッチャー)の素質がなく、訓練も受けていない者のためにピッチングマシンを作ります。

 これによって誰でも球を強く正確に投射出来るようになるわけです。

 一方才能に恵まれた者は投球の練習をして常人には不可能なほどの速度で正確に球を投げることが出来ます」

 あまりいい比較じゃないような。

「ピッチャーがピッチングマシンを使ったら?」

「一般人と似たような命中率しか出ません。

 無駄です」

 なるほど。

 つまり錬金術は魔法の代わりになるものであって、両方使っても威力が合計されるわけじゃないのか。

「じゃあ魔法が使える人はただそれだけで強いと」

「いくら才能があっても練習しなければ大した投手にはなれないでしょう。

 さらに言えば、なまじの才能ではピッチングマシンには負けます。

 その代わり、本当に才能がある投手が練習を積めば機械など比べものにならないほどの正確さと威力のあるボールを投げられると」

 「魔法が使える」ってそういう意味か。

 それは才能ではあっても多分、人間の力を越えるものではないんだろうね。

 もちろん超人的な才能を持っている人はいるし、オリンピックに出るような人はみんな魔法使いみたいなものだと思うけど。

「ちょっと待って。

 日本、いや地球では魔法は使えないんだよね?

 魔素(マナ)がないせいで」

 そういう話を聞いた覚えがある。

「よく覚えておいでですね」

 黒岩くん(相談役)が意外そうに言った。

 失礼な。

「その通りでございます。

 魔素(マナ)がなければ魔法は発動しません。

 逆に言えば魔素(マナ)があれば誰でも魔法が使えるわけでございますが」

「そうなの?

 才能がないと駄目なんじゃ」

投手(ピッチャー)でなくても球を投げることは出来ます。

 魔法使いとは魔素(マナ)を使う才能を多分に持つ者を指すと言ってよいかと」

帝国人(魔族)はちょっと違う」

 (アキラ)さんがいきなり割り込んできた。

 そういえばいたっけ。

 前世魔族の人たちが。

 まあ、高巣さん(王女様)黒岩くん(相談役)もエルフやドワーフらしいんだけど。

 高巣さん(王女様)が何か合図でもしたらしく、僕たちの斜め前に座っていたメイドの人が立ち上がった。

「谷殿。

 こちらへ」

「いいのか?」

 言いながら珈琲のカップを持って移動してくる(アキラ)さん。

 もうスイーツは食べ終わったらしい。

 当然のように省吾くん(副官)も続く。

「どうぞ。

 というよりは最初からお招きせずに申し訳ありません」

「いや、オレたちは割り込んだ形だからな。

 もっと後になるかと」

 何のこと?

 僕の疑問は身を乗り出して話し始めた(アキラ)さんに遮られた。

 別にいいけど。

「ダイチ、帝国人(魔族)についての説明は?」

「魔法を使う種族の集まりだと聞いたけど?」

「それでは説明不足だ。

 王国の連中だって魔法を使える奴は多いからな。

 そうじゃなくて、王国人が言う魔族とは魔素(マナ)に依存して生きている種族の総称なんだよ」

 あー、ラノベか(泣)。

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