6話 これはお約束?
なにかはつゆきさんキャラ暴走始めてます、どうしてこうなった?
夢をみている様だ、言葉では表現しずらい、甘いような恥ずかしいような夢・・・
そこでハッとして目が覚めた。
見えたのは部屋の天井、壁と同じ白の壁紙が貼ってある、蛍光灯は点いてない。
「知ってる天井だ」
ここは住んでいるアパートの天井であった、知らない天井なんて真っ平ごめんだ。
でもなんでここにいるんだろう、
確かH市で魔法少女絡まれた上に攻撃を受けて気を失ったのに。
ランスが体に刺さったのに?
まさかすべて夢?
まさかの夢オチかい!
なんてことを考えてると外ではよくいる鳥の鳴き声、
部屋に差し込む光から朝だとわかる。
起きなきゃいけないな、夢だとしたら今日はつゆきと約束したH市に行く日だし。
と思ったところで自分の体の左側になにかがいるのを感じた。
しかも左手がしびれたように動かない。
背筋を寒いものが走った、震える手で布団をはがす、とそこには。
すやすやと眠る黒髪の少女、左腕を抱えるようにしている。
「えーと、これは・・・まさか」
どうやらフリーズしてしまったらしい、再起動する間に鳶色の瞳が見開かれた。
「正人!」
はつゆきが俺が目覚めてるのに気づいて一秒もしないうちに抱きついてきた、
「正人・気が付いた、・・・よかった」
声が震えている、泣いているのだとわかった。
そしてアレが現実の出来事だったことを悟る。
「心配かけたみたいでごめんな、どうやら助けてもらったみたいだし」
ランスが刺さっていた箇所をみても傷も痛みもない、
治癒魔法をかけてくれてたみたいだった。
はつゆきは涙を流したままの顔をあげて俺を見た。
「いいの、護るのが私の務め、果たせてよかったの」
なんか胸がキュンとなるな、もともと好みの容姿なのでなおさらだ、
でも・・・
「なんで、俺もはつゆきも裸なんだ?」
上半身を起こして俺はつぶやく、声は確実に震えているだろう。
はつゆきは少し顔を赤らめたと思うとこう言った。
「リアル朝チュン・・・正人が喜ぶと思って。」
なっ・なんだってー?
「どっからそんなこと知ったよ?」
「戦術データーリンク使って、あと乗り組んでた隊員の私物の本なんかに載ってたよ。」
まて!C4Iシステムに割り込んでそんな俗っぽいこと調べたのかよ!
隊員の私物って・・・式神にする前から自我があったのか!
しかもその本ってラノベだろ、そうなんだろ!
まあ前世から(めんどうなことに前々世まであるんだよ!)数えたら相当長く人と関わってるから、
付喪神化しててもおかしくないけどな、でも何かが違いはしないか?
そのようなことをいろいろとはつゆきに聞いたのだが、
彼女は「ふふふっ」と笑うとこう言った。
「だって正人スケベなんだし、機会があればためらうなって言うでしょ。」
正論だ、まったくの正論だ、俺はたしかにスケベには違いない、
否定はしない、いや声を大にして言っても良い、
だが、だが、そういうのはこんなシチュエーションではなくもっと違った・・・
「正人はワタシのこと嫌い?」
そんな下からうるうるした目で見られると言えないじゃないか、それに、それに・・・
「そんなことはない、俺は!はつゆきのことは大好きだ!」
言うしかないじゃないか、こんなに好いてもらってこちらもうそ偽りなく好きなんだから。
そういうわけで朝から寝床の上でだきあってたりするのであった。
アレ?昨日意識なくしてからどうなったか聞くのぜんぜん忘れてるような・・・
うーん、まあとりあえずはいいか。
主人公の人格が・・・本性が出たということでお願いします。
C4Iシステム・・・軍の情報システムですが、本当にこのような使い方が出来るかは知りません、ご都合で入れてしまいました。
読んでいただきありがとうございます
次回投稿は5月5日7時の予定です