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3話 式神召喚

やっと主人公以外の人物?がでました。

タイトルの魔法少女?

げほげほ、次回です。


 使い魔の召喚についてはいろいろな方法があるようだ、

主に「触媒」と呼ばれる使い魔の元となるモノがいるのだそうだ。

それが、フクロウや黒猫や狐だったり、

魔法陣を刻んだ呪符だったりするようだ。


それをベースに形成されるというのがざっくりとだがわかったことだ。

陰陽師も形代を使ってるしな。


問題はなにをベースにするかか・・・

できれば動物は避けたい、動物飼っちゃいけないんだよな、住んでるとこ。

それに俺のレベルじゃ高位の使い魔は使役できそうにないし、

無機物にするか・・・

でも意思の疎通もできたらしたいし・・・

そういや隣町に「あれ」があったな、ちょっと試してみよう。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


俺の住んでる東H市の隣にはK市がある。

K市には国防軍の海軍基地がある、そこには護衛艦や潜水艦など多くの艦船が停泊している。


その一角に「彼女」は居た、

かつて{はつゆき}と呼ばれたふねである。


今は役目を終えて解体されるのを待っている状態だ。

装備品はすべてはずされ、燃料もなく動くことはもうない、

そのためか人気はまったくない。


そこに俺は目をつけたのだ、

式神(使い魔)として召喚することができるかどうかを試すには人の存在が

邪魔になる、

現役艦だと当直もいるだろうし、召喚時になにが起こるかわからないので巻き込みたくはないのである。


「さて、やりますかね・・・」


ポケットに入れていた一枚のカードを取り出す、

カードの表には桜の紋章、裏には菊水の紋章が書かれていて、

すでに召喚のための魔法式はカードに記憶させている。

カードに魔力を流し込んでいくと、カードが白く光りだした。


「人によって生み出されし物よ、我が呼びかけに応じここにその姿顕せ、式神召喚!」


唱えると同時にカードはふわりと宙を飛び「はつゆき」に向けて飛んでいく。

「式神」としたのはその方がこちらの世界にあってる気がしたからなんだけど・・・


カードが船体に触れたと同時に艦全体が光輝いて、その光が収束すると、

俺の前には白い制服を着た少女の姿があった、

黒髪がセミロングと表現するぐらいストレートに伸びている。

年齢は俺と同じか少し下かな?

プロポーションは少し胸が目立つ感じ、目が行ってしまう。

でも、どこかで見たような気がする、美少女だし、グラビアなんかで見たのかな?


着ている制服は確か第三種夏服とか言う服だっけとか思ってると

閉じていた少女の目がそっと開いた。


鳶色の瞳が視線をさまよわせ、俺に向かってロックオンされる。

しばらく、無言で見つめられている「・・・ ・・・」

「・・・なぜ?」

彼女は一言そうつぶやいた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


港から少し離れたところに小さな公園があり、

俺たちはそこの小さなベンチに座っている。


「彼女」は俺の説明を聞いてなお言葉を発することはなかった。


「私は戦うことしか知らない・・・」


ぽつりと、だが搾り出すような声で彼女は答える。


「戦い以外のことはこれから覚えればいいさ。」


俺の言葉に、彼女はじっと見つめてくる、

その瞳には深い悲しみの感情が見えるのは錯覚だろうか?


「私には先代の記憶がある・・・多くの人の命が消えていった悲しい記憶、戦うことだけが存在理由だった。」


先代って、先の大戦で活躍した特型駆逐艦「初雪」のことだろうか・・・


進水式のときに命名する行為は言霊の力によって先代の記憶も引き継がれるということか。


「護衛艦となってからは戦わなくてすんだ・・・そして役目を終えて静かに眠ることができた、

今の状態には満足しているの、あなたは私を戦わせたいの?」


「別に戦争したいとか考えてはいない、そばにいてくれればいいんだけど?」


彼女は下を向き黙り込んだ。


「・・・ ・・・」


(無理かな・・・)反応のなさにあきらめかけた時、

彼女がふっと顔を上げてこちらを見た、

鳶色の瞳に何かの感情をたたえて、彼女は口を開いた。


「あなたのことは何も知らない、だから少し時間を頂戴、そばであなたのことを視させて・・・」


とりあえず付いてきてくれるようだ。


「お試し期間ってわけだ、よろしくな、」

右手を差し出して握手をもとめると、そっとその手を握ってくる、

その手は柔らかく暖かだった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


それから、しばらくは彼女に魔法を教えながら過ごした、

夏期休暇に入ったのもあるが回りも初顔の彼女に対して気にするものはいない、

はつゆきは魔法を良く覚えてくれた、特に探知系に才能があるようだ、

もともとレーダー積んでるからだろうか?


あと固有の魔法で自分の現役時代の兵装を任意に呼び出して使えるという、

なにそれ便利なと思ったけど強力過ぎないか?


呼び出せるのは自在で、砲などの一部分や、上部兵装(船体)全部とかできるようだ、

夜の公園に護衛艦が海に浮かぶようにたたずんでいるのはシュールだ。


ちなみに召喚しても元の船体は消えなかった、

肉体?(船体)と魂は別物で召喚すると魂だけが呼び出されて

実体化するらしい、

気になるのは彼女の容姿だが本人の希望とかでなく術者の潜在的な好みと、

本人の元の要素が折り合いをつけて形成されるとのことだった、

(魔法サイトによる)

と、いうことは彼女の姿は俺の好みのタイプと言うわけだ、

だから最初から俺は彼女が気になるんだな・・・


毎日朝召喚して夕方解除してるんだが、

召喚してからは実体を維持するのは式神側の魔力なので、

召喚しっぱなしもできるようだ、

そのせいか最近解除しようとすると嫌がるようになったような気が・・・

いやまさかね。


「だいぶ人ごみにも慣れたし明日はH市に買い物に行こうか?」


「はつゆき行きまーす!」


どこでそのねた仕入れたよ?








誤字脱字等ありましたらご報告お願いします。



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