27話 はつゆき無双
主人公視点ではありません
命令を受けたはつゆきは自分の上部兵装に載り大天使に向って突進する、
大天使達は大技を使った直後ゆえか正人の使う光弾と同系統の魔力球を投擲してくる、
それを回避し、障壁で弾きながら、布都御魂 (ふつのみたま)を構える。
そして一体の大天使に肉薄した彼女は跳躍し、斬撃を浴びせる。
その神速の一振りは目の前の大天使を唐竹割りに真っ二つにしたに止まらず、
後ろの数体も切り裂いていた。
そして同時に兵装から速射砲やVSLからのミサイルが周りの天使に浴びせられる。
その攻撃に次々倒れる大天使達。
「な!なんでそんなに簡単に倒されるの?」
リオナが呆然とつぶやいている。
はつゆきが切り開いた穴の前に正人がいる。
今はしらゆきが代わりに正人に寄り添い自身の兵装上に二人はいる。
彼らははつゆきの残した残敵の掃討を請け負っている。
「すごいわね、あれほどの力が出せるなんて、{転生}と{融合}を同時に為したはつゆきだからか。」
創神の修行をして追いついたと思ったが更に先に行かれてしまっていた。
けれども彼女は別に悔しいとも思っては居ないようだ、
彼女が彼を想う心が為した奇跡だからだと思っているからである。
「それに私だって彼のサポートは出来るしね。」
正人自体は攻撃をしていない、それははつゆきへの魔力供給をしているからである。
前回の反省でヨウコたちの協力でリング同士での魔力転送が出来るようにしてもらったのだ。
そのためこの平原内くらいであれば従来のパスでの供給の二十倍の転送が出来るようになっている。
そのためはつゆきの魔力切れの心配はない。
そのため、思う存分攻撃をする事ができるのだ。
はつゆきは大天使達の中へ入り込みそのまま突き進んでいく、
大天使達ははつゆきを仕留めようとするが、中に入られたため、
同士討ちの危険が出てきた、一体の大天使が腕をクロスさせ破壊の光{ホーリィ・レイ}を撃ちだしたが
はつゆきはそれを軽やかにかわしその後ろにいた大天使に命中し、倒してしまった。
そのために彼らは必殺技での攻撃が出来なくなった。
威力を落とした無数の魔力球で攻撃してくるがはつゆきにとっては全く脅威ではない、
かわし、障壁で簡単に防いでしまう。
逆に懐に入っているため彼女にとっては周り中敵しか居ない。
「撃てばあたるとはこのことね。」
当たるを幸いになおもなぎ倒しながら前進する、
そしてついに集団の中心部に到達したのであった。
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中心部に到達した事を確認したはつゆきは、兵装を回転させ始める、
回転する上部兵装の艦橋上に立つはつゆきは布都御魂 (ふつのみたま)を構えて、
言霊を発する、「切り裂け!」
そしてジャンプして構えた布都御魂 (ふつのみたま)に魔力をそそぎ、
注がれた神剣は言霊に応える。
輝く刀身がひときわ輝いたと思うと一気にその刀身から伸びる光の刃。
そしてその刀をはつゆきは一気に一回転して振り切る。
そして艦橋上に着地した彼女は刀を鞘に納める。
直後止まっているかに見えた大天使達に異変が起きる。
体の中央部に一筋の線が走り、そこから二つに切られているのが見えた。
そして二つに別れて崩れていく大天使達。
ただの一撃でその場にいた大天使達すべてを倒してしまったのであった。
「あ、ああああ、ああ。」
リオナは驚愕の余りにまともな言葉を吐く事が出来ない。
上空の召喚陣は健在で今又失われた天使の補充をしようとしていたが、
そこにはつゆきの兵装である高出力レーザーの火線が真っ二つに切り裂いた。
「ふうっ、これで新たな天使は出ないでしょう。」
そして向こう側で呆けているリオナたちに兵装の砲口を向ける。
「まだ、戦りますか?続けると言うのなら容赦しませんが。」
リオナはがっくりとうなだれ杖を手放してひれ伏した。
勇者その他の連中も同じ態度になりここに戦いは終った。
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「さて、こいつらの処遇だが・・・」
捕縛した勇者一行を前に正人たちは話し合った。
結局{神域}に送り筆頭上級神に裁いてもらうことにした。
ヨウコが連絡しようとしたが・・・
「変だな、連絡がとれない。」
これまでになかったことに困惑するヨウコたち。
そこに警報の音が鳴り響く。
「何者かが異世界転移してきます!」
そして光り輝く魔法陣が現れてそこから姿を現したのは。
「ふうー、やっとついたようだの。」
見知らぬ人物であった。
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