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4話 観艦式

  マルキリウス諸島


 最後の杭打ちが終了して世界樹の苗も無事に植えられて作業が終了した。


そのために皆の表情は明るく、和気藹々とした雰囲気ができてきている。


「皆ご苦労様、RAXA(ルアン宇宙航空開発機構)からの報告で、

すでに杭打ちが終了している地域での魔素の流れが改善されてきているとのことだ、

これで当面は安心できるだろう。」


合流した若林さんからの話にさらに盛り上がる皆、

ここしばらくの苦労が報われたことがうれしいのだ。


「これからの予定だが、以前決めたとおり{観艦式}を執り行うことになっている。」


その話に一番喜んでいるのははつゆきたちだ、

彼女たちが以前からやりたがっていたイベントだ。


「場所は以前の予定通りコリントの沖で行う事となっている、

観閲旗艦はきりしまが行い、それをおおすみとしもきた、はつゆき、しらゆきが観閲艦艇として

付いて行く事になる。」


「帰ったら早速準備しなくてはな。」


ヨウコも今回のイベントには積極的である。




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



コリント沖


 コリントの町は大変な喧騒に包まれている。

告知されていた観艦式を一目見ようと各国から人が押し寄せているからだ、

ルアンや獣王国連合、森林同盟や鉄鋼王国からこの一大ページェントを見に来ている。


すでに、海上にはこちらの世界に来た艦艇たちが整然と艦列を組んで並んでいる。

そして開始の合図と共に汽笛を一斉に鳴らしゆっくりと動き出す、

その動きには乱れなくまさに一糸乱れぬ行進である。


その艦隊に反航するように向かっているのはきりしまを旗艦とする観閲艦隊だ。

この艦上には各国のVIPや招待された人たち、そして正人たち{勇者}だ。


居並ぶ艦上には、彼女たちがこの一大イベントにふさわしく着飾っている。


「そもそも観艦式はイングランドのエドワード三世が自国の艦隊を観閲したことから始まり・・・」


軍事ミリタリーオタクでもあるロフスの半端無い知識に耳を傾けながら居並ぶ艦艇を眺める一行。


「第一戦隊、大和・武蔵・長門・陸奥です。」


観閲艦隊に搭乗している観客にアナウンスが告げる。


艦上には案内された彼女たちが戦闘防護服バトルドレスに身を包み敬礼している。


その戦艦群の露払いははやぶさたちミサイル艇だ、

突撃陣形を保ちながら大和たちの前を進む。


大和たちの後に続くのはいずもたち航空部隊である、

いずも、ひゅうが、いせと続き、その後は大戦時の空母機動部隊が続く、

いずもから発艦していくF35に観客から歓声があがる。


続くのはあたごたちイージス艦群だ、艦隊指揮で抜群の働きをした彼女たちは

非常に誇らしげである、特にあたごは前世からの経験から総旗艦としての勤めを果たし、

この観艦式でも受閲艦隊旗艦を勤めている。


観客からの歓声に手を振って応えている。


「続いて第五護衛隊、むらさめ、はるさめ、ゆうだち、いなずま、さみだれ、いかづち、あけぼの、ありあけです。」


皆おそろいの戦闘防護服バトルドレスを身に纏って敬礼してるのに、ゆうだちだけ上空を見ている。


「なにやってるんだ?」と正人おれがつぶやくと。


「観艦式に核を打ち込む不埒者が居ないか気にしてるんだって。」


隣にいるはつゆきがあきれた感じで応える。


ないだろ?いくらネタとしてはありでもだ。


バトルジャンキーの癖に変な気にしいだなと思う。


「こうして見ると壮観ですね。」


ミリヤムとは反対の隣にいるテレーゼが感想を漏らす。


「これだけ一同にってのは元の世界でも無いからな。」


グリーゼが答える。


「続いて第六護衛隊、たかなみ、おおなみ、まきなみ、さざなみ、すずなみです。」


皆りりしく敬礼をしていたが、俺たちの前に来るとすずなみがこちらに手を振っている、

口パクだが{ご主人様}と言ってるようだ、

相変わらずだなと苦笑していると、隣に居るはつゆきがクスリと笑った。


俺たちははつゆきの艦上に居る、他には同じ世界から来た者たちと、

グリーゼの関係者と俺の関係者だ。


王たちはきりしまに若林さんと薔薇そうびさんたちと乗っている。


この後続々と艦艇が続きその都度歓声が艦からも陸からもあがるのであった。




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



盛り上がった観艦式も終わり、艦隊は撤収していく、

はつゆきも港に戻る途中である。


「ようやく終わったな。」


そう言って正人おれグリーゼに向き合う。


光が二人を包みその後には俺が一人で立っている。


「分身とかできるようになったんだ。」


美奈が驚いている。


「練習だいぶしたからな、やっとできるようになったんだ。」


{創神の修行}で習ったんだがなかなかできなかったんだ。


ゴーレムに精神体を送り込むことはできたんだが・・・


練習の甲斐あって変身リングに頼らなくても良くなっていいことである。


潮風に吹かれながら、俺は今後の事を考え続けていた。



ここまで読んでいただいて有難うございます。


誤字・脱字などありましたらお知らせください。



感想や評価などあれば今後の励みになります


よろしくお願いします。




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