10話 告白
新たなキャラ登場です。
アミィが気を失うと全身が光り輝いて変身を解除した。
気を失うと元に戻るのか・・・
その直後、音もなく上空からSH60が降下してきた。
着陸した機体から、はつゆき・・・ん?何か違和感がある、良く似ているがはつゆきではない。
「これはいったい?」
「私ははつゆきの姉妹で古くからの友人でもあるしらゆきです、今は練習艦やってます。」
へーゼルの瞳の少女がこちらを向いている、
ああ、会いに行ってた相手はしらゆきだったのか。
練習艦隊の航海に出てたんだっけ。
でもどうしてその姿に。
「はつゆきちゃんが召喚カードで私を式神にしてくれたんです、私も自由に動ける体が欲しかったし、」
はつゆきが俺のカード使えるのは彼女を俺の代行者に指定しているからだ。
どうにも甘いが俺には彼女は単なる使役対象ではなくなっているからだ。
それよりはつゆきはどうしたのだろう?
SH60の副操縦席にはつゆきは座っていた、息があらく憔悴している。
「正人・・・倒せてよかった・・・」
魔力を使いすぎていた、ハープーンに魔力のほとんどを注いだのだろう。
SH60はしらゆきが出したものだった、
しらゆきを召還したのは良い判断だったようだ。
「ありがとう、はつゆき」
俺ははつゆきの頬に手をあてて、キスをした、感謝の気持ちもあるが、枯渇した魔力の補充の効率もよくなるからだ、
主である俺からはつゆきは魔力の補充を受けられるがパスを使った非接触よりも、接触したほうが効率が良い。
接触も手をつなぐよりもキスなどのほうが良いしさらに良い効率の方法があるのだが、それはさすがにここでは出来ない。
しばらくキスをするとはつゆきの顔色がよくなった、だいぶ回復したみたいだ。
そばでしらゆきが顔を赤らめている。
「もう、あんたたちは・・・」
「・・・ごちそうさまでした。」
とりあえず野次馬が来る前に気絶したアミィ(もう亜由美か)を連れて引き上げるのであった。
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亜由美は俺の部屋のベッドに寝ている、彼女の住んでるとこ知らないからね。
はつゆきたちは買い物に行っている、しらゆきも初めての陸で色々見たいものもあるだろう。
「うぅん・・・」
亜由美が目を開けた、しばらくボーッと天井を見ている。
「知らない天井・・・」
「言うと思った。」つい突っ込んでしまった。
亜由美はこちらを見てから起き上がろうとする、俺は背中をささえ起こしてやり、
「まだ無理すんなよ」
「ありがとうございます、大丈夫・です」
そういってこちらを見てその目がジト目になった。
「先輩嘘つきましたね・・・魔法使えるじゃないですか、それもベヒモス倒すなんて。」
「な・何のことかなー」
「いまさら・・・怒りますよ。」
「すんません・・・」
「それにプラチナさんと戦ったときにいた彼女誰なんですか?」
え?突っ込むところそこなの?
「去年の秋、私が告った時の返事覚えてますか?」
あ、あれね、そういうこともありました。
彼女に付き合ってくださいと言われたね、
でも、こちらの都合でごめんなさいしちゃったんだった、
それから何もなかったからあきらめてくれたものとばかり・・・
「私、待ってたんですよ、先輩が私を受け入れてくれるようになるのを。」
え?待ってた、どういうこと?
「今は気持ちの整理が付かないから付き合うことは出来ないって言ってましたよね。」
「だから夏期休暇終わった辺りにもう一回告るつもりだったんです、先輩まだ一人でしたし。」
なぜに知ってる?
「ずっと一人でいることチェックしてましたし、夏期休暇直前まで確かそうだったはずです。」
そうでした、そのあとはつゆき召還したんだっけ。
「もうそろそろ心の傷も癒えてこれで気持ちが伝えられると思ったのに・・・ぐすっ」
下を向いて泣き出してしまった。
「そうか、すまなかったな、気を持たせるようなことを言っちまって。
でも、俺はまだ、あのことを精算できたわけじゃないんだ、
まだ人間の女性に対しての不信は消えてないんだよ。」
亜由美が顔をあげて俺を見た。
そこで、俺は今までのこととはつゆきとのことを話すのであった。
しらゆきは前世でも今世でも一緒に行動することが多かった姉妹です。
前世ではしらゆきが先に逝き、今世でははつゆきが先に廃艦になりました。
しらゆきちゃんが動ける体を欲しがった理由についてはいずれ彼女の独白で
わかります。
よんでいただきありがとうございます。
次回投稿は5月11日18時です