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35話 新たなる出発への誘い

ここで三章は終わります


四章で終わらせる予定ですが場合によっては五章まで行くかもです。


 翌日次期魔王たちは筆頭従者と共に魔法陣で帰っていった。

生きていれば又会える、そう思ってか今回は笑顔で別れとなった。


そして、皆ルアン王都へ転移した。


「早速、{杭}を打ち込むポイントの確定だ。」


ヨウコが衛星写真を貼り付けたボードに向かう、

この写真は地下の魔素の流れを魔眼レンズによって撮影したものである。


「やはり、森大陸以外の流れがおかしいな、所々に魔素の大きな{溜まり}がある。」


「あれが{ホットスポット}を産むのか?」


「それだけじゃない、あれが巨大化していってある日{決壊}してみろ、

地上は恐ろしいほどの高濃度の魔素によって生きとし生ける者すべて死に絶えるだろう。」


「今のところあそこの一番大きいのが{決壊}しても被害は限定的だが。」


指差す先はルアン王国の北方の大地、現在人一人も住まない{陥落地区}だ。


「ということで{杭}を打ち込むポイントはここだ。」


カーソルを合わせてポイントを記していく、全部で十八箇所になった。


「そのくらいで大丈夫なのか?」


俺がそう言うと、彼女は振り返り少しドヤ顔しながら返事をした。


「とりあえず流れを良くして{溜まり}を解消するだけだ、

後は別の方法で制御することになるな。」


どうやるんだ?


「世界樹を植える。」


「できるのか?」


俺はクリスのほうを振り返る、彼女はうなずいて発言した。


「世界樹の苗を植えれば数十年後には地殻に完全に根を張って制御が可能になります。」


「{杭}はそれまでのつなぎになればいいのさ。」


ヨウコはいたずらっぽい顔でウインクしながら言った。


植える予定地はルアンの{陥落地区)と獣王国の同じ状態の場所、

そして鉄鋼王国のやはり同じ状態の場所だ。


「あと、ここにも必要だ。」


大洋のど真ん中にある小さな群島にもか。


「流石に海の中には植えられないからな、ここからなら制御できるだろう。」


「なるほど、苗はどうするの?」


亜由美が質問する。


「苗は世界樹に頼めばすぐにできますよ、

後は木守としてエルフたちがそばに居ないといけないのですが。」


各国がそれを承認するかが問題か。


「わが国は承認します。」


ルーダ王女は即答した。


「獣王国も問題は無いだろう。」


俺はそう言ってミリヤムを見ると彼女もうなずいていた。


「鉄鋼王国にも話はつけてあるからあとはあの島だけだな。」


「ちなみにあそこは人がいるのか?」


俺が聞くとクリスが答える。


「領土的には森林同盟の管轄にあります、海上輸送ルートの中継点として、

少数の商人と警備隊が居るくらいですね。」


「なので問題は無いと思いますよ。」


「じゃあ、その方向で進めていくか、まずは{杭}を早く打ち込むことだな。」


「魔獣が又涌いてきているだろうから、部隊を編成して送る必要はあるな。」


俺ははつゆきの方を向いて話すと彼女もうなずいて返事をしてきた。


「問題はない、護ってみせる。」


彼女が言い切るのなら安心だ。


「では、準備出来次第出発する、移動方法は正人のMAP連動転移で頼む。」


お安い御用だ、だがその前にあるイベントをこなさないとな。


それは・・・


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「余はここに、アウラートゥスの里の再建を心よりうれしく思う、

世界の脅威も勇者たちの活躍で解決しつつある、

この良き日を皆で喜び分かち合いたい!」


獣王のスピーチが会場に響く。


ここは里の広場に作られた会場だ、グリーゼは儀礼用の装備を身につけて、

獣王の後ろに控えている。


里への住民の帰還の記念式典はかなり大掛かりなものになった、

まあ仕方がない部分はある、主に俺のせいである。


国の英雄、勇者の仲間となればこのくらいのことは必要なのだろう、

それと、あともう一つのイベントを兼ねているのだから。


そしてそれが始まった。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



「・・・以上、グリーゼ・アウラートゥスは、妻となるミリヤム・キング・レーヴェ、

テレーゼ・アウラートゥス、 カチヤ・ アウラートゥス、リアンナ・マリス・ノースウルペースを

生涯愛することを誓いますか?」


「誓います。」


途中は省略となったが神官に誓いの言葉を述べる。


「彼らに神の祝福あれ!」


その言葉に皆が拍手してくれる、ヨウコも招待席で拍手してるから、

神の祝福は間違いないところだが。


すでに皆とは実質的には結婚してるんだが、公的なイベントは必要なのだそうだ。


すでに昨日王都では、別にミリヤムとの結婚式を行っている、

パレードで熱狂的な歓迎を受けた、まあ今まで戦時体制で後回しだったからな。


そうしていると、ルーダ王女がやって来た。


来賓として祝福の言葉を掛けてもらってその後小声で話してきた。


「今度は私たちの番ですよ。」


・・・判ってますよ、すでに根回しはばっちりでこの式が終わって国に帰ってから公表するそうだ。

おそらく女王に戴冠するときに一緒にすることになるだろう。


そんなことを思っていたらはつゆきがパスで話しかけてきた。

(皆嬉しそうでちょっとうらやましいかな。)


そう感じても不思議じゃないか。


(じゃあ身内でそういうイベント考えるか?)


そう返事すると、少し離れた席からにっこりと微笑んだ。


俺も微笑み返して、どんなことをしようか考え始めていた。




ここまで読んでいただいて有難うございます。


三章はここで終了です。


誤字・脱字などありましたらお知らせください。



感想や評価などあれば今後の励みになります


よろしくお願いします。


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