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34話 復興への足がかり

 主人公視点ではありません。


 鉄鋼王国首都シューパロ


あれから一週間が過ぎている。


「敵」との戦いで被害を受けた都市の復興が始まっている。


かなり広範囲に破壊されていたが人的被害は非常に少なかった、

早めの警報で皆地下に避難していたからである。


「この地下壕ですが、ほとんど地下都市みたいですね。」


中を見学していた美奈が感嘆していた。


「これだけ深いのであの攻撃にも耐えられたんだな。」


その上地面にも土系魔法で強化結界を張っていたので、

地下に攻撃が届かなかったと説明を受けた。


正人も感心しきりである。


彼らは町の復興の手伝いに来ていたのだ。


「勇者様たちのおかげで復興が早まって助かります。」


皆に感謝されつつ瓦礫を片付けていく、

正人は瓦礫を魔法で集めてダンプカーに良く似た魔導車に積んでいった、

他の皆も瓦礫を撤去したり穴を埋めたりしている。


治癒魔法の得意なテレーゼたちは怪我人の手当てに臨時の病院に出向いている。


ゴーレムが倒壊した建物を撤去している、

こうしてみると土木機械の代わりにゴーレムは役に立ちそうだ。


向こうではドーザーを付けた作業車がショベルアームを動かして残骸をすくっている、

ロフスの召還した施設作業車というものらしい、

彼は兵器オタクなのでこういったものには非常に詳しい。

こちらに来た当初ヨウコの作らせたゴーレムに非常に興奮していた。


その辺についてはここでは詳しくは語るまい。


同じくリリスもあの人型を召還して瓦礫の撤去をしている、

こちらは鎧騎兵と呼ばれている、見掛け鎧武者みたいだからだ。


彼らのおかげで後片付けは非常に早くかたずいている。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「明日にはルアンに帰って「杭」の設置作業に入ろうと思う。」


ヨウコが夕食が終わったときにそう宣言する。


今日一日で市内の瓦礫はほぼかたづいている、

後はこちらの職人たちが建物を建てる作業に入ることになる。


城外の戦場跡もきれいになったので後は任せて行くことになる。


「皆様のおかげで瓦礫の撤去も終わり再建にかかることができ感謝しておりますぞ。」


鉄鋼王が挨拶をする。


「いや、これは我々がせねばならぬことです、これくらいしかできず申し訳ない。」


魔将リグズが謝罪する、彼らはこの後一族の所に戻ることになる。


「もうそれは過ぎたこと、彼らも不安に思っていましょう、

リグズ殿は早く皆のところに行き安心させてやりなされ。」


「ありがたきお言葉、必ずや皆を護る所存。」


そう言って、彼は隣に座る女性を見て微笑んだ、

彼女は彼のそばに常についていた従者であり、彼の婚約者でもある。


彼女も頬を少し染めている。


「私も微力ながらお手伝いいたします。」


いずれ魔王の伴侶となる彼女、ルクマリナス・エデイオヌは、

少し小さくしかし、はっきりと言った。


「また、お別れだな、こちらでは不自由してないか?」


ガイザムはギリルが心配なようだ、

それにリアンナ(ギリル)はいつもの答えを返す。


「大丈夫、正人グリーゼが居るし、皆も居るから!」


その答えに少し不満顔なガイザム、

だが隣のメイスフィードが一瞬ジト目になったのを、

正人は見逃さない。


(シスコン疑惑がつくぞ?)


いささか心配になるが、

どうやらリアンナのほうが一枚上手だったようである。


「兄さんは早いとこメイ様とくっついちゃって!・・・どちらにしてもお先だけどね!」


そう言って首についている結婚のチョーカーを見せびらかすかのように振舞う。


その発言に蒼くなりそしてすぐに赤くなる記録を作ったガイザムと真っ赤になったメイスフィードが、

有効な反撃を見つけられずうろたえているのを、

次期魔王たちは面白そうに見ていた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 夜になり正人はグリーゼになってセーフハウスの中に居る、

一緒に居るのはリアンナ(ギリル)である。

実は、彼女とは最後・・までいたしていないのである。

無理強いは良くないと思ってせいぜいキスくらいまでであった。

後は、リアンナの年齢が正人がダメージを受ける微妙な年齢だったのも、

関係している。

だが今日は違っているようだ。


「今日こそは名実共にあなたの妻になりたいんです。」


そう言って頬を染め上目使いで見つめる、

実は正人グリーゼにはすごく有効な攻撃である。

もちろん、はつゆきや亜由美たちの入れ知恵である。


正人は彼女の姿に抵抗があった、ヨウコを除けばカチヤよりも年下である。


(まあ、ギリルは年齢的に大人だしいいか。)


そう考えて納得した。


「判ったよ、こっちへおいで。」


抱き寄せてキスをしてベッドに押し倒して行くのであった。



ここまで読んでいただいて有難うございます。


誤字・脱字などありましたらお知らせください。



感想や評価などあれば今後の励みになります


よろしくお願いします。



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