閑話7 王宮メイドは見た! 三
活動報告にこの小説のタイトル候補を載せております、
現状では内容とタイトルが食い違っているみたいなので、
よろしければご意見などお願いします。
※2章登場人物紹介を追加しています。
皆さんがコリントに行ってしまった後、
私は残って魔道具の作成をしている巫女様の弟子の方のお世話をしておりました。
コリントに行ければ、もしかしたらマサト様のと一緒にテレーゼ姉さまが帰ってくるかもと思ったんですが、
残念ながらこちらに残ることになりました。
そして、数日後、急に王宮があわただしくなりました、
皆、「コリントが」 「魔獣が攻めてきた」などをあわてて話していて、
意味がわかりませんでした、そばを通りがかった、巫女様の弟子の綾芽さんに聞きました。
「コリントに魔獣の大群が押し寄せてきたんだ、援軍を送る準備をしてるんだよ。」
そして、走って行きました。
私も後を付いていきました、綾芽さんは転送魔法陣のある部屋に入っていきました。
私も入ってみると、巨大な魔法陣の中に物資が置かれ、転送されていくところでした。
聞いてみると魔力を補充する魔力石というアイテムを送ったそうです。
でも、次に兵士さんたちが送られようとすると、魔法陣は、光っても反応しなくなりました。
どうやら、転送魔法を妨害されているようです。
「なんてことだ、ここからコリントまで転移ができなければ何日かかることか。」
「付近の都市の防衛隊を回すんだ、あちらには王女もおられるんだぞ!」
王宮内は大混乱です。
私は心配になり綾芽さんに聞きました。
「うーん、正人君がコリントに間に合えばなんとかなると思うけど。」
「そうなんですか?たしかにはつゆきさんたちはすごいですけど数が・・・」
「あら、彼が連れてきている式神は彼女たちだけではないよ、
転移でつれてくるのに困るんで封印しているのもたくさん居るからね。」
そうなんですか、すごいです!
そうして、やきもきすること数日、コリントから通信が届きました。
被害は受けたが王女様は無事なこと、勇者様方も怪我をされた方もおられますが、
問題ないようです。
そして、劣勢におかれた我が軍を盛り返したのは、
獣王国の勇者グリードであるという話を聞いて、
マサト様の名前を出さないのかなと思いました。
そういう疑問を持ちながら、私が聞いたのは戦闘の後、本来の会議が始まるそうです。
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王宮は大変なことになっています。
朝議の真っ最中に、貴族が乱心して暴れ、
王妃様がお亡くなりになり、王様も重傷を負われました。
そしてあわただしくコリントから王女様がお帰りになりました。
あのように憔悴し、悲しみを見せる王女様を見るのはつらいです。
しかし、直ちに王に談判して「摂政」になられると、
いままでできなかった新しい政策を打ち出していく。
さすがです・・・
マサト様たちももうすぐこちらに帰ってこられるとか。
そうすれば王女様ももう少し慰めになるのではないでしょうか?
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そして、ついにその日がやってきました、
勇者様たちが帰還してきたのです、
転移魔法陣のある部屋の前で待機していると、
皆さんが出てきました、亜由美さんに、美奈さん、美月さんたちの中に、
初めて皆さんがこられて以来のマサト様がおられました。
そしてその後ろに・・・
「テレーゼ姉さま!」
「リィリィ!」
私は、テレーゼ姉さまに抱きついていました。
そして、どうして皆さんと一緒にいるのかいろいろ質問しました。
そして、姉さまがグリーゼさまの妻になっていることを聞いて驚きました。
でも、グリーゼさまはマサト様の変身した姿だし?
どちらにしても勇者の妻なんて玉の輿ですよね。
つい、言ってしまいました。
王女様に報告があるので、後でお話するということになりました。
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テレーゼ姉さまと久々にお話しました。
転移してからの事、里での出来事には私もつい涙をもらってしまいました。
「姉さま、グリーゼ様の事・・・」
「うん、彼が居なくなって気が付いたの、彼のことが本当に好きだったって、
気が付いてからでは遅かったんだけどね。」
「彼が支えてくれなかったら、今も悲しみに打ちひしがれていたと思う。」
「それに、今は彼は彼でもあるの、だから私は今幸せなのよ。」
マサト様は亡くなられたグリーゼ様から記憶を受け継ぎ、
そしてその時に生まれたグリーゼ様の心も受け継がれたので、
今のマサト様はグリーゼ様でもあるそうです。
マサト様・・・なんてすごい方なんでしょうか!
そうして、私たちは思い出話と近況報告で、夜の更けるまで話をしたのでした。
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そして、朝になりまさかあんなことが起こるなんて!
ここまで読んでいただいて有難うございます。
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