表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/4

自分を理解しよう

初戦闘です。

『何?これ。意味分かんない。全然分かんないよ』


 すると、ものすごく混乱している僕の横でガサガサと音がした。目を向けるとそこには体長120㎝ほどの体躯をした緑色のナニカがいた。数は一匹。


『もっと分けわかんないのが来たー!?』

「ギィーギィー!」


 何かナイフ持って突っ込んできた!・・・え?ナイフ!?


『いいか?〇〇〇?もし自分がだれかに殺されそうになった時は』


 そのナイフに恐怖感を覚えていると、唐突に昔よく合っていた知り合いの言葉を思い出した。


『冷静に物事を捉えて、手段を選ぶな』


 その言葉が脳内で再生された直後に僕の体はとてもスムーズに動いていた。まるで最初から体の動かし方を知っているかのように。


 すぐに立ち上がりステップでナイフをよける。自分の身長は3メートルを優に超していた。それだけの体躯を余裕で支える強靭な肉体。それはとてつもなく頼もしく、僕に一つの事実を伝えてくれる。


 万が一にも僕が負けることはない。


 そう確信できた。なので僕は体が導くままに鋭いかぎ爪でその敵を引き裂いた。


「ギ………ギィ」


 それだけ言うとその敵は絶命した。あたりには静けさが戻って……来てほしかった。


【レベルが上がりましたLV1➔LV2】


『なんだろうこれ』


 レベルってことはHPとか増えてステータスが見れるはずなんだけど。


【スキルを獲得しました。剛力30・爪術10・格闘術10・精神耐性100・俊足5・気配察知15・隠密1・ステータス確認100・言語理解10】


『うわっ』


 一気に情報が頭の中に入ってきて、さらに体が作り変わっていく・・・・・・・・・・のがなんとなくわかった。


『これがスキル』


 おそらくスキルってのは技能とかそんなことを言うんだろう。


『こんなにも変わるんだ。すごいな~』


 なんてすごいんだろう。あれ?そう言えば僕ずいぶんと落ち着いていられるな?初めて生き物を殺したのに。精神耐性のせいかな?まあ便利だからいいか!



①、自分は転生した。

②、自分は元人間である。

③、ここは異世界である。

④、さっき見たのもおそらく自分も魔物である。

⑤、ステータスは自らの意思で見ることができる。

⑥、自分は人間の知識や常識はあるが元の自分については何一つ覚えていない。

⑦、自分の他にも親や友達がいたことすら覚えていない。


 あの生き物と戦ったり色々思い出したりして出た答えをまとめてみたよ!


 あれ?そういえば。




 ボクッテダレダッケ?


 







 ・・・まあいいか!なんかここ楽しそうだし!!気にしない気にしない。


『そういえばおなか減った』


 僕何食べればいいんだろう?この緑色の奴かな?・・・ん?なんか光ってる?


 僕はかなり太い指でその光っていたものを取り出す。それはきれいな丸い石だった。


『なんだろこれ?前世的には魔石なんだろうけど』


 そう言えばさっきから前世の記憶めっちゃ役に立ってるな!


『おなか減ったな。これ食べられればいいのに』


 僕みたいなかなりでかくて怖そうなのがしゅんとするのはかなりシュールだろうな~。そう思いながら魔石(仮)を見つめてると、なんかもやもやした透明の気体が出てきた!?


 何かこちらに向かっているそれを見てあわてて魔石(仮)を投げ捨てる。それでもその気体は僕に向かってきて、僕の中に吸収された。


『・・・は!?え!?どういうこと!?』


 混乱している僕はあわてながらもシンプルなことに気づく。そう、どうしようもない飢餓が薄れたのだ。そしてそれに気づいた途端に流れるアナウンス。


【ゴブリンの魔石から魔力を吸収しました。ただいまの魔力残量は4ポイントです】


 あー、これやっぱりゴブリンで石は魔石だったんだ。それで謎の気体が魔力と。前世的には魔物は魔力をえさに生きてるって小説が多いからおそらく僕も魔力を得る必要があるんだろうな。その方法が魔石から直接吸うってことなのか。でも1ポイントでどれぐらいの行動ができるのか分からないんだよ。


『それでも多めにポイントを持ってた方がいいよな?よし集めよう!』


 そのあとは湧いてくるゴブリンを倒しながら寝れる場所も探した。気配察知で敵を見つけ、素早く走り寄る。爪で切り裂くか拳で叩きつぶすか、はたまた足で蹴り飛ばすなどして倒していく。正直余裕だった。


 夕方になり洞窟を発見した。かなり大きめで、余裕で自分が寝れるサイズ。近くにはきれいな泉もあった。今僕はその泉で自分の姿を再確認していた。獰猛な顔つき、鋭い牙に爪、強靭な肉体、腕以外の部分を紅い毛で覆われた魔物。それが今の僕だった。


『ま、前世で見たオークよりは全然ましだよね。これからよろしくね僕』


名前:

種族名:暴君熊タイラントベアー 異常種

LV:2

スキル:戦闘系 剛力30・爪術10・格闘術10・俊足5・気配察知15・隠密1

    魔法系

    耐性系 精神耐性100

    補佐系 ステータス確認100・言語理解10

魔力残量:4ポイント


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ