第5話 盗め!誓いの指輪
前回のあらすじ
『ナイトメアステージ』から脱出するには、『喜怒哀楽団』が持つ財宝が必要と知らされたメアリー。
サドと別れ、彼女は、アングリーの持つ『誓いの指輪』を探すのだった。
メアリーが恐る恐る周りを確認しながら、サドが行った道を通る。
しかし、サドは未だ見つからずただただ、不安だけが、彼女に付きそう。
「あいつ。どこに行ったのよ。」
メアリーはそう愚痴を言い放つ。
すると突然、大きな音が聞こえてきた。
「な、なに!?」
メアリーは恐る恐る、音のする方へと近づいていった。
すると、その方向からは──
「うう。臭い。」
───異様なほどに、酒の異臭が強かった。
自分の鼻をおさえながらも、先へと進むメアリー。彼女が、その先で見たものは、大きないびきをかいて、寝ているアングリーの姿だった。
「だらしない。汚らわしい。」
メアリーがアングリーを見下しながらそう言う。
彼の右手には大きな酒瓶を持っており、反対の手には───
「指輪が、ある!?」
───彼の左手の薬指には銀色の指輪がつけられていた。
模様などは一切なく、装飾品などは一切付けられてなかった。
「安物なのかしら。それで、元より、こんな奴。誰が好きになるのよ。」
メアリーは、自身にも理由不明の怒りを感じながらも、「眠っている今がチャンス。」と彼の指輪に手を伸ばす。
指輪を掴み、ゆっくりゆっくりと、それを引き抜いていく。
あと少しで、指から取れそうと思った瞬間───
「臭い!!」
アングリーの息が、メアリーにあたり、彼女はそう叫んでしまう。
その声を聞いて、アングリーは目を覚ましてしまった。
彼は、メアリーが『誓いの指輪』を取ろうとしているのを見て、怒り狂った雄たけびを上げ、彼女を思いっきりビンタした。
ビンタを食らったメアリーは、勢いよく飛び、壁に当たって地面に倒れる。
口から、血反吐を吐き、自身のドレスの赤色面積を広げながらも、必死に立ち上がるメアリー。
彼女を追いかけ、走り出すアングリーを見て、彼女は急いで、彼から逃げる。
メアリーは走る度、全身に痛みを感じ、意識ははっきりとしないままだった。
その為、こちらに来るために使った『タンスのような扉』で止まることが出来ず、その先へと進んでしまう。
その先の廊下には、無数の皿と包丁、フォークやナイフがしまってある棚がいくつもあった。
「いたっ!」
走ることで感じた痛みに、体がよろけたメアリー。
そんな彼女が当たったものは、その刃物がいくつも詰まった棚だった。
ぶつかられたことで、棚はバランスを崩し、メアリーの方へと倒れてしまう。
「かっ…。はっ…!!」
メアリーの腹部から下は、タンスの下敷きになり、割れた皿や、包丁などが、彼女の体に突き刺さる。
「あ…。ああ…。あ…。」
メアリーが痛みに苦しんでいると、アングリーが彼女に追いついてしまった。
そして、アングリーはメアリーを潰している、棚の上に座る。
「ああああああああああ!!」
体にさらに重さが加わり、内臓の破裂に苦しむメアリー。
アングリーはそんな彼女の首を、思いっきり握り、しめる。
メアリーは声を出すことも許されず、その苦しみの中ゆっくりと、意識を失っていった。
次回予告
アングリーに殺されたメアリー。彼女はサドと、再びアングリーから指輪を奪うための計画を立てるのだった。
次回 第6話 指輪強奪大作戦




