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ブラッティメアリー~血塗れの彼女は、『そこ』から脱出する~  作者: HAKU
第一章 憤怒の演目

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第2話 臆病者

 前回のあらすじ

 なぜか無傷で元いた場所に戻ったメアリー。再び出口を探すが、前回と同じくアングリーと出会う。

 長身の男を問い詰めることで、隠れ場を知ったメアリーは男と共に、タンスのような扉を通り、狭い場所を進む。

 長身の男とメアリーは、長々と続く狭い廊下を這いながら進む。

 廊下を進みながら、メアリーは男に聞いた。


「ねぇ。貴方は誰?ここは何処なの?それに、『喜怒哀楽団』?彼らはなんでこんなところにいるの?」


 彼女の質問に、長身の男は振り向きもせず返す。


「僕は『サド』。」


「ソシテ、ボクハ『クライ』ダヨ!!」


 彼は突然、器用に左手にハメた、狐のパペットをメアリーの方に向け、裏声で話す。

 メアリーは、その人形を睨みつける。


「あ、あれぇ?キツネちゃんは好きじゃないのかなぁ?」


 彼女の返事がないことに、慌てて人形をしまった彼は、さらに話を続けた。


「ここは『ナイトメアステージ』。『喜怒哀楽団』が、人を招き入れて人を殺すためのステージです。ゆえに、ここに『喜怒哀楽団』がいるんだよねぇ。」


 2人は話しながら先へと進んでいった。


 ──────────


「と。出口につきましたね。」


 そうやって、止まったサドは、その先にある少し開いていた扉を静かに押した。

 少し、外を確認した彼は、再び左手にクライをハメて、メアリーに言った。


「チョット、ソトノ状況ヲ確認スルカラ、ココデ待ッテテネ!」


 メアリーは真顔のまま、その人形の首を鷲掴みにする。


「痛い!痛い!なんなの!? そんなに、この子が嫌いなんですの!?」


 サドのその叫び声を聞いて、メアリーは人形を開放する。

 サドは、自分の指をおさえながら「はぁ。痛かった。」と呟く。

 そして、彼は扉から出てメアリーに言った。


「それじゃあ、安全のためにここで、待ってるんですよ!!」


 そう言って、彼は扉を閉める。

 真っ暗闇のなか、メアリーの聴覚はより敏感になる。


「う~んと、周りに彼はいなさそうねぇ。…!あ、あれは!!」


 突然、そんなサドの声が聞こえて、その後、物凄い勢いの足音が聞こえた。

 2つの足音はどんどん遠ざかっていく。

 足音が完全に消えたのを確認して、メアリーは外に出ようとする。

 しかし、異変はそこで起こった。


「あ、あれ!?」


 どれだけ、扉を叩いても、扉が開かないのだった。

 メアリーは慌てて、扉のいたるところに触れてみるが、ノブのようなものは何処にもない。


「どうして?閉じ込められた?このまま誰もここに来なかったら…。私は…。この狭い部屋で孤独に死ぬ?嫌、そんなの嫌!嫌!嫌!」


 メアリーは恐怖と不安によるストレスで、己の頭と首を掻き始める。

 それは、元々赤かった彼女の髪と服を、さらに赤で染めるように。

 掻いて掻いて掻いて…。

 彼女は誰にも気づかれないまま。

 首から血を流した死体となっていた。

 次回予告

 二回目の死に戻りをしたメアリー。アングリーから逃げ延びた彼女は、サドに、この場所から脱出する方法を聞く。


 次回 第3話 3度目の悪夢

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