ちょっとしたこと
歩く時、下を見る。
歩く時、たまに上を見る。
歩く時、ごくたまに後ろを見る。
微かな音で目を覚ますと、僕は僕の背中を見ていた。
僕の僕は後ろを見た。
僕は、下を向いた。
なぜなら目を合わせたくないからだ。
しかし、そんな僕は前を向いて声をかけようと思った。
勇気が葛藤を超越した時、小さな声を漏らしながら体を起こした。
すると、前の僕は、僕に向かって優しく手を差し伸べてくれた。
そうして僕の失われた勇気が少し回復した。
そんな、ちょっとした行動が大事なのかもしれない。