現代一行詩15
勝手に年下だと思ってた
長い詩を書く体力がない
美しい人の瞬きは美しい
綺麗な図書館でトイレだけ借りた
つぶれたスイートブールかなしい
抜け毛パラダイス
ここでセーブして電源切りたい
外れたイヤホン二度とつかない
涙の意味を考えてみたけど
虹色に輝く世界なんてあった
徹夜して見た朝焼けの空
冬は鍋物
切なくて幸せ
僕のバイクを猫が汚した
スマホを回転させながらベッドに投げた
モーニング食べて朝を無駄にする
古民家カフェでオーガニックランチ
ディナーはポテトチップスの後に
それはパラレルワールドでやりなさい
カラオケは時計回りで
脱出ゲーム@新宿駅
浴槽の底のタイルを撫でるのが好き
電車の暖房熱すぎて無理
真人間になれないなりたいなれない
コーヒー飲んだのに眠い
世界に散りばめられたhint
笑ったら勝ち
胸が苦しくて天に手を伸ばしても
忘れ物は自分自身だった
家出た瞬間腹ぎゅるり
志半ばで人生に飽きた
走れば痩せるのに
忘れた頃に思い出した春の温もり