第7話 これはラブコメなのか?
今回は、前回よりも短いよ!
ラオンは、“お姫様抱っこ”をしたまま、走って城に向かった。
今、城に戻ったら絶対、母に怒られると分かっていたが…
そんなことより、ラオンは、この名前も知らぬ少女のことで、頭がいっぱいだった。
そんなこんなで、城門の前まで辿り着き、急いで城へ入った。
城の番人に怪訝そうな顔をされた気がするが…
ラオンは見てないことにして、王室に向かった。
「どうしよう!? 助けてくれない!?!?」
ラオンは急いで、王と女王に助けを求めた。
王と王女は、急すぎてかなり困惑していたが…
こういう時は、子供の力じゃ助けられないと理解していたラオンは、すぐに大人に頼った。
女王はラオンを怒ろうとしたが、血を流す少女を見て、“それどころじゃない“と確信し言った。
「分かったから… とりあえず落ち着きなさい。
まずその子をベッドに寝かしなさい。
私が回復魔法で回復させるから…
ただ、目が覚めるまでそばにいてあげなさい。
それがあなたへの罰よ。」
ラオンは、
[流石、冷静だなぁ… これが“頭脳のマリヤ”か…]
と、感心しつつ女王と一緒にゲストルームに向かった。
ゲストルームは3つあり、全て横並びになっている。
ラオンはその一室、1番左にある部屋に入り、少女をベッドに寝かせた。
そこで、女王が呪文を詠唱し、少女を回復させた。
「これで回復すると思うから、待ってて…」
女王は、そう言うと部屋を出ていった。
例によって、この部屋に残っていたラオンはというと…
少女を見つめながら、考えていた。
[っと、とりあえず…. 状況を整理しよう…
まず、魔王がこの世界に召喚されてて…
その魔王を倒すには、回廊巡りして冥府門を通らないといけない。
それまで、魔王は… 魔術で、時間停止してるから、
俺は、ゆっくりでもいいから、その間。
つまり、時間停止してる間に、回廊巡りをしなきゃいけない。
だから、城の地下に行って…
そこでいろいろしてたら、謎のボタンがあって…
それを押したら、レーザーが射出された。
そのレーザーのせいで、謎の宇宙船らしきものが墜落して…
それがこの国に墜落しそうになったから、王様が何とかしたと…
でも、半分は処理しきれずに、平原に落下。
そこで、平原に行って見てみたら、この少女がいた。
….短時間のはずなのに、情報量多すぎやしませんか? ]
ラオンは、今日、一日を振り返って…
情報量が多すぎたことに苦笑いした。
そして落ち着いたところで、改めて少女を見た。
[普通にこの子、可愛くない…?
銀髪碧眼で、髪は長め(ツインテール似合いそう…)で、
顔が、かなり美人。絶対モテそう…
…やばい、これやってること変態だわ…w]
そこで、ラオンは、寝ている少女の顔を覗き込むという、変態的な行動をしてることに気付き…
慌てて、ベッドから離れた。
が、バランスを崩して、ベッドに手をついてしまった。
その結果…
自分の片手が、少女の肩の上に…
通称“床ドン”状態になってしまった。
ラオンは、さらに慌てて、手を離そうとするが…
最悪のタイミングで、少女は目が覚めてしまった。
そして、少女とラオンは、“マジでキスする5秒前”くらいの距離になってしまい…
少女は、無意識のうちに、ラオンを両足で蹴飛ばした。
いやぁ、
ヒロインを清楚お嬢様キャラで書こうとしたら…
なんか、脳筋プリンセスになっている気が…
これじゃぁ、某娘のカワカミ○リンセスみたいになってるじゃあないですか…
まぁ、可愛いからいいんですけど…
次話投稿は 2/14日! Valentineです!
うぅ、頭が…