第6話 前奏曲“prelude“
今回、いつもより長いです。
久しぶりの投稿だったのと、いろんなシーンで文を使いすぎました。
今回でやっと、物語に入れたって感じですね。
今までは、タイトルの要素が全くなかったので…
テストも終わったし、これで投稿ペース戻りそうです。
それでは、どうぞ。
「っ!?…」
ラオンは、轟音を聞いて、変な声が出てしまった。
[この音は、多分やばいやつだ…]
今更、ボタンを押さなきゃよかった。と後悔したが、もう遅い。
それで、自分がしてしまったことを自嘲してから、とりあえずラオンは階段を急いで駆け上がった。
[親にバレたら… てか、この音どこから…?
とにかく、走らないと…]
ラオンは、考えがまとまらないうちに行動したため、どこに向かうか。どうするか。という根本的なことが頭に入っていなかったが、何となく予想はついていた為、そこを目指して走っていった。
「多分、ここの下だと思うんだけどなぁ。 無駄に広いしね…」
ラオンが、そう独り言を言った場所は、城の中庭だった。
確かに、ここの中庭はかなり広い。
それなのに、使用頻度が少なく、無駄だと感じるため。
ラオンは、前から怪しんでいたが…
「ほらやっぱり!!」
ラオンの違和感は見事、的中!
中庭の地面から巨大な機械が生えてきた。
[やったね。違和感は大正解ダヨ!]
それを見てしまったラオンは、脳内でそんなアナウンスが流れていた。
これは、完全に現実逃避だろう…
斜陽は赤い光を、木々の葉に投じ、葉も枝も燃えるばかりに輝いている。
気づけば、もう時間は夕日の差す頃になっていた。
ラオンは、空を見て深呼吸してから、視線を戻した。
この巨大な機械をどうにかしなければいけない。しかも親にバレずに。
改めて考えると、ラオンの置かれている状況は、絶望的だったが…
その当事者はというと…
そこまで落胆していなかった。
でも、かなり焦っているようで…
飛び跳ねていた。
そんなラオンだったが、突然、跳ねるのをやめてしまった。
「これ… またボタン!?」
ラオンは再び見つけてしまう。ボタンという恐ろしいものを。
おそらく、昔のものなのだろう。
ボタンには、年季が入っており少し汚くなってしまっている。
土の中に埋まっていたのかもしれないが…
それに、機械本体の方も、かなり年季が入っているように見える。
そう考えたラオンは、冷静に考える。
このボタンを押すべきなのかと…
このボタンは、“この機械を作動させるための入力装置“と考えるのが、無難だろう。
要するに、“このボタンを押せば機械を作動できる“ということだ。
つまり、この機械について何も知らないラオンが、このボタンを押すのは、端的に言って
『ハイリスク-ハイリターン』ということである。
この機械を押すことで、良くなるのか悪くなるのかは、”二つに一つ“だし…
最悪の場合、生きるか死ぬかの、『Dead or Alive』
だから、このボタンを押すのは大博打なのだ。
しかし、ラオンには、迷いがなかった。
脳筋の血を引いてるからなのか。ラオンは、すぐに決断した。
もちろん、皆さんお察しの通り…
「ここまで来たら、押すしかないでしょ!」
ラオンは、力を込めてボタンを押した。
[ここで押さないのは、ナンセンスだよね…]
そうやって、ラオンは自衛をして、責任逃れをした…
その直後、凄まじい音がして、ラオンはニヒルな笑みを浮かべた。
そこで、激しい閃光が周りを包み込み、夕方とは思えない明るさになり…
上空に向かって、レーザーが発射された。
「ドゴーンッ!!!」
しかし、まずいことが起きてしまい、ラオンは目をひん剥いた。
[ど、ど、ど.. どうしよう!? これは、まずいですよ!?]
その頃、王子はすごくテンパっていたが…
それもそのはず…
なんと、この機械から射出されたレーザーは、宇宙あたりを飛行していた、“何か”にクリティカルヒット!!
そして、その“何か”が、この“王都ライカルル“に向かって落ちてきているのだ…
「Help Me..…!!」
王子は、とにかく腕を上げ、胸の前で振り下ろして助けを呼んだ。
[誰か、助けてくれ… こ、この国を救ってくれ…]
胸が張り裂ける思いで、ラオンは必死に助けを呼び続けた。
が、そこで1人の救世主が現れる。
そう、駆けつけてきたのは王だった。
「父さん…?」
ラオンは半べそをかきながら、王に問いかける。
しかし、王は、天を仰いで言った。
「まったく… 世話の焼ける息子だな。
ふぅ… それでこそ、俺の息子だ。ハッハッハッ。」
そう笑い飛ばした王は、杖を顔の前に構えて、振り回した。
そして、謎の言葉を放つと、杖をその落ちてきている“何か”に向けた…
途端、雷を纏った炎が、その“何か”を目掛けて一直線に飛んでいった。
もちろん、この魔法はATSSです。
“何か”は真っ二つになり、一つは粉々に粉砕され…
もう一つは、森の近くの平原に衝突した。
ー5分後ー
「あぁ… 父さんはすげぇな…」
ラオンは、そう独り言を言いながら、ある場所に向かう。
それは、さっきの“一つ“が墜落した平原だった。
なぜラオンがここに来ているのか。
それは、王に、罰として調査をしてこいと言われたからだ。
罰が軽すぎる気もする。
だって、ラオンは、許されざる行為をしたから。
けれど、王はそれを受け止め、罰を軽くしてくれたのだ。
ラオンは、そのことに感動しつつ、歩を進めた。
「おそらく、この辺じゃないかな…」
そして、ラオンは、墜落したであろう辺りを散策する。
残骸は大きかったため、すぐに見つかった。
その残骸は、原型を留めていたが、機能はしていなかった。
なんの、機械だったのかも分からず、ラオンは諦めて帰ろうとするが…
そこで、あるものを見つけた。
「人形…? じゃないよな…」
ラオンが見つけたのは、人形?のようなものだった。
遠くからだったので、見えづらかったのだが…
いろんな物に興味を示してしまうラオンは、迂闊に近づいていった。
そこで、ラオンは人形じゃないことを確認して、青ざめた。
「えぇ!! 人か!?」
そう、人形なんかではなく、倒れている少女だったのだ。
年はラオンと同じくらいの見た目だったが、痩せ細っていた。
それに、まだ息はあるが、頭から血を流していた。
そんな姿を見たラオンは、さらに慌てていた。
「これ、どうすればいいの!?!?」
ラオンは、こういうのが初めてだったから、余計に慌てたが、
とにかく行動あるのみ。と心に決めて…
とりあえず、“お姫様抱っこ“をして、城に駆けていった。
長文、失礼しました。
今回は、ネタを入れてみました。
元ネタもしっかりあります。
例えば、「Help Me」のところとか…
まぁ、これからは、ヒロイン登場のおかげで、物語がどんどん進展していくと思います。
もし、この作品が少しでも気になった方は、可能であればブックマーク登録や、評価をお願いします。
モチベーションが上がるので…
まだまだ未熟ですが、これからもよろしくお願いします。