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第1話 私は利子

読者の方に、少しでも利休の良さがわかっていただけるよう、

これから徐々に、お話を作って行きたいと思っています。

私は千利休の逸話が大好きな14歳の女子中学生。


友達からは利休好きの子で、利子と呼ばれている。


祖母が茶道の先生なのもあって、茶道がうまいと思われているが、実は全くできない。


ある日、利休は好きかいと、不審な女に声を掛けられた。


私は、彼女に利休の逸話を1つ聞かされ、とある事務所についていった。


不審な女:「連れてきました長官。」


男:「ご苦労様。私はここの長官、この女性は私の秘書、あなたがこの地区で有名な利休好きな少女ですね。」


私:「私の事ですか?利休好きだなんて、そんな、すごく照れます。」


秘書:「突然だけど、今、世界の危機なの。あなたの力が必要よ。今、古田織部を信奉する組織・織部ズムが暗躍している。その中でも、8人の逸話マニア・織部リオンは、千利休の逸話を信奉する利休派や、三千家の人々を次々篭絡しているの。このままだと、千利休の逸話は駆逐されてしまうわ。」


私:「話についていけません。これで失礼いたします。」


秘書:「では、こんな逸話をお聞かせしましょう。利休の友人の丿貫は、落とし穴を掘って、利休たち4人を茶会に招きました。その落とし穴に利休だけ落ちます。その後、皆、楽しい茶会に参加できたのでした。」


私:「なぜ?」


秘書:「もし、続きが聞きたければ、そちらの椅子におかけください。」


私は椅子に座り、話の続きを促した。


秘書:「良い子ね。さて、理由だったわね。利休が落とし穴に落ちることで、その日の茶会での話題を提供できたからよ。茶会で亭主と客が心を通じ合わせることを一座建立というの。利休は落とし穴があることがわかっていて、わざと落ちた。利子さん、あなたに落とし穴に落ちた利休の気持ちがわかるかしら。」


私:「楽しませるためだけに落ちた。そんなこと私にはできません。だから気持ちはわからない。」


秘書:「丿貫と利休は親友だったの。そして何らかの意図で友人がわざわざ時間を指定して落とし穴を作っている。なぜなのか知りたいと思わないかしら?」


私:「知りたいと思うけれど、落とし穴に落ちるとなると簡単には実行できない。」


秘書:「では、こう言ったらわかるかしら。利休は、落とし穴もその後の展開も、全てお見通しだったの。楽しい茶会のため、落とし穴に落ちずに茶会をするより、落とし穴に落ちて茶会をした方が、素敵な茶会になると感じた。あなたなら、丿貫を信じて落とし穴に落ちる方を選択しない。」


私:「私は・・・選択するかもしれません。」


長官:「ここは、千利休の逸話を信奉する人々・利休派の本部。次々に仲間が織部リオンに連れ去られ、とうとう2人になってしまった。このままだと、利休の逸話をなくそうと暗躍する組織・織部ズムにより、千利休が世の中から消えてしまう。一緒に千利休を盛り上げてくれないだろうか。毎回、千利休の逸話を聞かせることを約束しよう。そして友人に、知人に、利休の逸話を語り継いでほしい。」


私:「わかりました。」


長官:「ありがとう利子さん。それから今後は、決して古田織部の話題に耳を貸さないように。では秘書さん、利子さんを送って行って。」


秘書:「わかりました。では利子さん、お送りします。」


私:「ありがとうございます。」


現在の利子の特殊能力

 ・利休の逸話好き

 ・茶道は不得手

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