用語・人物紹介その2
【用語紹介】
『神様の図書館 サライブ』
あらゆる本が貯蔵されている巨大図書館。
だがそこで働く司書が実際に目にする場所と言えば執筆が断たれた本が並ぶ本棚ばかり、司書はそれをどうにかするのが役目だとは言え、それ以外の場所に行く暇も無い現状に嘆く声は多い。
ただ、司書が見る事の出来る本は執筆の断たれた本のみなのでどちらにせよ背表紙を見る事しか叶わないのだが。
『中継地点 シェオン』
死の行き先を決め、生へと移り変える場所なのは間違い無い。
だがあまりにも生活に対してのケアが成されている為に留まる人はいないのかという疑問もある。
そのケアの割に人を見る事が少ない理由は分からないが、もしかするとこの場所に居続けられるという事自体が選ばれた者にのみ与えられる祝福なのかもしれない。
苦しみからは遠いが、喜びからも遠い閑散としたこの場所を幸福と思うのか。
苦しみも喜びも等しく訪れる人々の溢れた場所を幸福と思うのかは人に依るが、その行き先を選ぶのは人では無い。
『司書』
サライブの物語の消滅を防ぐ為のシステムと言っても過言では無い。
司書達に与えられている情報はシェオンの、サライブの全てでは無い事は確かだ。
どのくらいの人数がいるのか、どれだけの本の続きが書かれたのか、どれだけの本に続きが無いのか、それらを答えられる司書がいるかどうかは分からない。
『司書補』
名前の通り、司書の補佐をする役目。
基本的には司書とタッグチームを組む事になるが、上下関係で結ばれているかどうかはそのタッグ次第。
司書補から司書になる為には数回の司書補の経験の後、試験を受ける事が可能となる。
司書補の時に上手く物語を紡ぐ事が出来れば試験自体はすぐに受ける事が出来るようになる。
『シェオン's ケア』
大体揃い、ほぼ網羅し、大方満足出来る。
全貌は見えないが、想像出来る程度の物は大体購入出来る。
商業フロアだけで途方も無い広さがあるが、その管理は全て機械によって行われており、購入についても自室から可能な為、散歩がてらという事でなければ出歩く必要は無い。
食事も人間が作っているわけではなく、食事の材料も人間が作っているわけではない。
ただ、決して粗末な物や得体の知れない物が使われている事は無く、最大限の食材を使った最高級の料理が届けられる。
逆に焼いた肉をパンで挟んだ物を紙で包んで届ける事や、具材が乗った丸いパンを四角い箱に入れて届ける事も可能。
勿論サライブの完結料理本コーナーに置いてある『ケミカルユニバースキッチン』の世界で良く食べられているゴニョバギュラの内蔵を空に生えた茶草と和えて人面鳥の腹に詰め込み、二百年熟成させる事でお馴染みのバギュランボを頼む事も出来る。
まずは自分に合ったケアを選ぶ事が重要なのだ。
『魔力』
魔法を得て初めてその体内に存在する力。
拳に力を入れ強く握りしめる事が出来るならば、同じように魔力を扱う事に困る事は無いだろう。
とはいえ拳に力を入れ続けると手が疲れるように、魔力にも使い続けられる上限があり、同じく鍛える事もまた可能。
『司書権利』
司書権利は司書補や物語の進行に貢献した者にも適応されるが、場合によって通用しない場合もある。
契約関係の使い魔や、ペット等はその筆頭である。
どのようにサライブが判断するかはその時々によって変わる為、過度な期待は禁物。
司書、司書補になった場合の物語進行達成時には確実に司書権利が発生する。
【登場人物紹介】
『タナト』
目立つ事を是としないのは非勇者的行動だが、彼に課せられているのは勇者の役目ではない。
皮肉なのは、勇者と同じく世界を救う必要がるという事だ。
疑問を抱いても口をつぐむ事が多いのは、その育ってきた環境からかもしれない。
だが、その疑問の答えを見つけるのを諦めようとしないのもまた、その境遇故。
元々人間嫌いではあったが、口論は避けて生きてきた為に害があるわけではない。
言う事はハッキリ言うようになったのはシェオンに来てから何かが吹っ切れたのだろう。
◆所持品◆
・ライター
彼にとって既にライターは武器であり魔法のランプのような物になっている。
魔力を込め炎を吹き出させると武器として使う事が出来、炎剣としてその猛火を振るう。
中身のオイルはとっくに空だが、カークとの契約により彼の炎にオイルは必要無くなった。
武器として認識している事と、その愛着からか炎剣として使用するが、ライターが無ければ使えないという事は無い。
ただし、カークの住居という意味では多大な意味を持っている。
◆所持能力◆
・炎魔の契約
絆と呼ぶにはまだ大分早いが、その契約は声を出さずとも互いの心を伝える事が出来る。
カークの力を借りずとも炎の力を扱える事に気付いてからは少しだけ自信がついた様子。
ただしカークが力を貸している時と貸していない時の力の差は雲泥である。
・炎剣
ライターの火を刃に見立てて振るう、その炎の刃は一定の長さを保っており、強度こそ無いもののその猛火で触れた部位を焼き切る。
・炎核操作
ライター内にいるカークを一時的に顕現させる事が出来る。
長くて十分程度、カークを単独行動可能にする。
・黒炎
『スレイヴガンドの呼び声』で持ち帰って来てしまったタナトの右手に宿った呪い。
振るうその炎に熱は無く、炎に触れた者の身体能力を落とす力がある。
カークの純粋な紅炎とは違い攻撃に用いる物では無く、所持しているタナト自身にも悪影響を及ぼす危険性がある。
『リア・ミューゼス』
心配性だが、信頼は易い。
人を信じるという事について絶対的な信頼を寄せている節がある。
それを裏切られた事があるかということは彼女には関係無く、ただひたすらに我が道を信じるだけなのだ。
彼女は、自分自身の事すら信頼している。
だからこそ彼女はいつも強く、時々不安気な顔をしながらも、最後には笑っているのかもしれない。
◆所持品◆
・幻想衣服
暇な時があればオシャレな服を探して記憶しているものの、何がオシャレなのかが分からなくなってきた今日この頃。
人の目を欺くという点に於いて便利な服ではあるが、鎧を模すれば鎧になるわけではない為に強度はそう高く無い。
リアのヒットアンドアウェイを徹底した戦闘スタイルだからこそ着続けられる服なのかもしれない。
・魔剣アディス
『スレイヴガンドの呼び声』から司書権利で持ってきた剣。
刀身がやや厚く、斬り裂くというよりも叩き斬るというイメージがよく似合う銀色の剣。
振り回すには体力が要りそうなのでリアの戦闘スタイルとは若干噛み合っていないが、魔力を込める事によりその魔法を剣撃に乗せる事が出来る。
ドアーズの中から退魔の魔法を使用する事により相手を傷つけず魔を払うといった使い方が可能。
◆所持能力◆
・ドアーズ
開けゴマと鬼は外。
それ以上でもそれ以外でも無いが、実際にそれらが出来るとなればそれは魔法以外の何物でもない。
より強い魔力を込めるという行為が彼女にとっての詠唱であるならば、それは間違いなく正しい事なのだ。
・ミューゼス式戦闘術
傷つけられず勝つという事を念頭に置いた戦闘術は、一撃で仕留められない相手に対しては長期戦を強いられる事もある。
それでも彼女は生かす事と生きる事を一番に動く。
ただし、生かす事が生きる事よりも優先される為に危険な行動に出る事もしばしば。
彼女にとって傷つけられず勝つということと、傷つかず勝つという事は同義ではない。
どうあれ「やられる前にやる」に越したことはない。
『アル・アーテ』
ご飯が美味しい、太るだとか太らないとかを考えた事はない。
何故ならそんな事を考える以前の問題だからだ。
飢餓を経験したかと言われるとそんな事はない、だがほっぺたが落ちた事は無かった。
弓を持てば心が落ち着くのは、心を落ち着かせなければ弓を持ったまま命を落とすからだ。
無理に前には出ないが、遠くへ後退する事も決してない。
常に相手を射線に入れて動き、その矢が目の前で当たったほうが致命傷になる事も知っている。
戦闘の度に生傷は増える、だが自身の傷と相手の傷の量を見比べた時に、より傷ついた方を指差せと言われると、いつもその指の先には射抜かれて動かない何かがいる。
◆所持品◆
・薄緑のリボン
髪を結うと可愛い、手首に巻くといつも目に入って嬉しい。
弓にくくりつけると風向きが分かって良い。
ただ、自動でその形状を変えられてちぎれては溜まった物ではない。
つまり、彼女の宝物だ。
・自変弓
「矢を撃ちたい。石を投げたい。剣を発射したい。砲弾を放ちたい。炎を噴射したい。
弓の領分を越えているから何だというのだ。
木として生を受けた時には太陽の光を浴びて風で葉を揺らし季節を彩ろうと思った。
なのに切り取られ弓へと作り変えられた。だがそれでも良い、誰かを守る為の武器になるのだ。
それが何だ、太陽の光を浴びるどころか返り血ばかり浴びせられ、その癖自分では矢の一本撃てないまま。
俺は一体何なんだ、何なんだ、何なんだと考えていたら何にでもなれるようになっていた。
俺の最初の一射目を撃ったヤツも捨てがたかったが、今の持ち主の方がしっくり来るね」
なんて言葉は誰にも聞こえないが、スレイヴガンドの物語から持ち出されたアルの相棒となる弓
『炎魔カーク』
その口調はもしかしたら無理をしているのかもしれない。
だがカーク様は偉いのだから偉そうにしていなければいけない。
とはいえ心根は思ったよりも優しい、と勘違いしてはいけない。
簡単に人を殺せるのは常識が違うからだ。
ただし、彼なりの暖かい感情が心の中にあるのも事実、それもまた彼の炎なのかもしれない。
◆所持品◆
・タナト
魔竜に纏わる物語を通じて少しずつお互いの事が分かってきたような気がしている。
だがそれでも人と悪魔という壁は厚い。
湧いて出かけている甘い感情を信じてはいけない事を彼はちゃんと分かっている。
だからこそカークは孤高であったし、強かった、故に偉いのだ。
ただ、人と分かりあえた時に果たしてその強さが失われるのかは誰にも分からない。
◆所持能力◆
・燃えろ
その紅炎で壁を作られてしまえば、たとえどんな鎧を着ていた所で通る事は出来ないのだ。
ただの壁なら叩けば壊れるが、彼が本気で作り出した炎壁は叩く者をそのまま消滅させる。
鎧を来て飛び込んだ所で、その壁の向こうには溶けた金属と灰が残るだけだ。
・見せろ
見ないという事もまた楽しみの一つであると気付きはじめた。
心を見てしまえば、それでその人間の全てを読み終わってしまう。
今まで読んできた物は仕方がない、タナトの記憶もそうだ。
だがこれから先起こる事は、ゆっくりと自分の目で見極めた方が愉快なのかもしれない。
・失せろ
炎ばかりに頼っていては、自分と同じく炎を纏う相手を打ち砕けない。
純粋な火力勝負も悪くはないし負ける気も無いが、その打撃、その蹴りを叩き込めばいいだけの事。
それをロマンと呼ぶならば、ロマンと呼ぶが良い。
炎魔カークは愉快だと笑うだろう。
・手加減してやる
何処を撃てば壊せるかは熟知している、ならば何処を撃てば壊れないかも熟知している。
どれだけの炎で人が燃え尽きるのかは何度も見てきた、ならばその熱を調整すればいいだけの事。
殺すなと言われたなら仕方がない。
多少はつまらないとはいえ、炎魔カークも話が分からないわけではないのだ。




