01俺の名は悠馬!どこにでもいる高校生
「ふん、退屈だな。」
教室の机の上で寝転びながら俺は呟いた。
俺の名前は、覇王坂悠馬。
何処にでもいる高校2年生だ。
服は着ないでいつも褌一丁でいる。
身長162センチ体重92キロ、顔は普通で髭は少し濃い、もちろんハゲていない、部活はやる奴は馬鹿と思っているので帰宅部。
俺に特徴らしいものはない、強いて言えば完全な「ない」に近いってところだな。
ほとんどの人間ってのは「普通」と言いたがるくせに中途半端にアイデンティティを求めたがる。
どうでもいいところで、俺はコレみたいなことは言うが、大事な大元では他人任せ、自分の波は作らない。
そういう奴を見ると実に馬鹿だなと、心の中で笑ってる。
俺は俺でしかない。
悠馬は悠馬。
そんな悠馬様は、この退屈な高校生活に気が滅入っていた。
つまらん、なんの変化もない。
いっそ、地球規模の大災害でも起こってしまえとさえ思う。
何もないから、昼休みが終わるまでよだれを垂らすしかない。
そんな時だった。
ウィィィィィ!カンカンカン!
ウィィィィィ!カンカンカン!
ん?
うるさい音ケラが耳に入ったので、机から体を起こす。
教室の周囲を見渡すと誰もいない。
俺は背後の窓から外を眺めた。
「なんだこれは!?」
思わず声を上げて驚く。
空はいつものような薄っぺらな青ではなく、赤黒い気味の悪い空になり、一つ、奇妙な黒い穴が開いている。
距離は相当に遠いようで、詳しくはわからない。
ただ、黒い穴から何かが落ちてきているのは分かる。
俺が驚いて逃げると思ったか?
そんな訳がない!
こういうのを待っていたんだ。
俺は胸を高鳴らせ学校の外へと向かった。
俺が丁度外に出た時だ。
スウィィィィィン!
すごい衝撃波が飛んできた。
なんて威力だ、吹っ飛ばされちまう。
事実、外にいた何処の誰だかわからん奴らは吹き飛ばされて校舎に貼り付けられている。
「うおおおおおお!まけねぇぞ!」
俺は腕で衝撃を受けながら対抗する。
止まったら負けだ、持ってかれる。
俺は無理にでも足を前に進める。
校舎の木やら、サッカーのゴールネット等々が容易く飛ばされているが、まだ行ける。
「スゥィィィィィィィィン!」
ヤベェぜ、威力が2.5倍にはなったぞ。
くそ、まだだ。
まだ止まるわけにはいかねぇ。
俺が振り絞っていると、安そうな家が俺の左を横切って飛んできた。
危ねえ、だがこの威力耐えるのが精一杯で避けることなんてできねぇ。
ここは一発やるしかねぇな。
「うおおおおおおおお!!」
「スゥィィィィィィィィン!」
俺が踏ん張ったところで、更に強い衝撃が来たと思えば、その間一瞬。
衝撃は徐々に弱くなってきた。
ふん、出しつくしちまったようだな。
それでも威力は強い、どんどんと色んなものが校舎に貼り付けられていく。
最初の方に飛んでいった奴らは、もうだめだろうなぁ。
常人では到底耐えることができそうにないこの衝撃波に耐え、俺は遂に衝撃波にたどり着いた。
テメェだな、いきなり俺を襲ったのは。
俺は拳を振りかぶる。
「ふぉぉぉぉ」
衝撃波が命乞いをするように俺を出した気がした。
だが俺は容赦しないぜ。
HOU!!
衝撃波は粉々になった。
「凄いやん、君チートや。」
俺が衝撃波を倒して少し、隣で地面に埋まったおっさんが俺に向かって言った。
そうか、俺はチートなのか。
気づけば青空が戻り、なんかやばそうだった穴も無くなっていた。
俺は風に吹かれながら、この些細な青空でさえも美しく感じるようになっていた。




