ギルド長の嘆き
グレンが行ってからゴルドと
「ここにいたら目立つ、何処か行こうぜ」
「どこかってグレンが来てもわかるとこと言えば、あそこしかないぜ」
「ちょうどいいや、飯にしようぜ」
その時思い出した
「ちょっと待っててくれるか」
シルビーとリリーはどうしているか気になった、部屋を訪ねると姉妹はいた
「元気だったか、何か不自由はないか」
「大丈夫、良くしてもらってます、そろそろ引っ越しできると思うから、用意しておいてくれ、食事はすんだ?」
「ええっ、さっきすみました」
「そうか、後でまた来る」
「はい」
二人の顔を見て安心した、この気持ちって何だろう
食堂に戻ると
「ステーキ頼んでおいたぞ」
「うん、ありがとう」
出て来たステーキを食べ、これでコーヒーでもあれば、なんて考えながらのんびりと座っていると
「お前さんか、最近大分目立っている冒険者は」
いつの間にか後ろに男が立っていた、一見して上等な衣服に身を包んでいる、紳士風の男だ、年は俺とそう違わないだろうが、妙な貫禄が備わった雰囲気を醸し出している
「目立つ、人違いだろう、俺は目立たないように生きているから」
「良く言うよ」
ゴルドが呟いている
「栄太とか言ったな、良い気になっているようだが、程々にしておけよ」
「言ってる意味が分からんが」
「俺はここの領主に頼まれた赤星星団のロイドってもんだ、名前くらい聞いたことあるだろう」
「知らんな、初めて聞く、俺は俺の好きにやる、お前も頼まれたのなら、仕事、頑張れよ」
「ふん、聞いた通り、生意気な奴だ、挨拶はこれまでだ、せいぜい命を大切にな」
「ありがとう、気を使ってもらって」
ロイドとやらは帰って行った
「おい、栄太」
何故かゴルドが青くなっている
「赤星星団て、お前知らないのか、大陸全土に支部を持ち、あいつらに狙われたら、絶対に助からないと言われているんだぞ、ロイドと言ったらそのトップだ、そのトップがあいさつに来たと言う事は、領主もどのくらい金を積んだか、偉い奴を雇ったな」
「面白い、領主の奴どう出るか待っていたが、領主も、赤星星団も潰しておくか、この世界の為に」
「お前、本気か」
「本気ですよ」
大陸中の組織はむりかな、そうは思うが、そんな話をしているとグレンが戻ってきた
「ギルド長の所に行くぞ」
ギルド長の部屋、幾日ぶりかな
「栄太、お前が来てから、俺は気の休まる間がない、悪い事でなく、桁外れに良い事ばかりだが、限度って物がある、オーガキング、果ては地竜、下手をすれば国を亡ぼす、討伐の手立てがない、と言われている、そんなもの、俺にどう処理しろと言うのだ」
「そんなに大ごとなのか」
「大ごとだよ、最後に討伐されたのは百五十年も昔の話だ、これはもう国レベルの話だ、一介のギルド長では手に余る、王様に相談して、国で買い取ってもらうしかないだろう」
ゴルドの顔を見て
「分かっていると思うが、此処での話は極秘、絶対に他言無用だからな」
「分かってるよ、栄太のやることなすこと人には言えねえよ、第一信じて貰えないようなことばかり、やりゃあがって、ギルド長の言う事、良ーく分かるぜ」
「そういうわけで、また王都に行かなければならなくなった、いいな」
「分かったよ、それと俺からも話がある、領主のやろうが、赤星星団とか言うのを雇ったとかで、その、総長のロイドとかがあいさつに来たぜ」
「赤星星団、国を相手にできる規模の組織を持つ組織脳調、で、何と言って来た」
「挨拶に来ただけとか言っていたが、俺の命じゃないか」
「何を涼しい顔をして言ってるんだ、今言っただろう、国を相手にできる組織だぞ、その下っ端ならまだ救いがあるが、トップが来ているんだぞ」
「心配するな、俺だって国を相手にすることくらいできる、あんた分かってるだろう、何もしんぱいいらないよ」
「はー、それも王様に相談するしかしないか」
「辞めておけ、領主をぶっ潰すい良い材料だ、おれに任せておけ、奴らが来るのを待っていたら、被害者が出る、こっちから行ってやるさ」
「私にはどうしようもない、好きにすればいい、無茶はしないでほしいが、それではすまないだろうし」
「兎に角、俺は帰るぜ」
ギルド長の部屋を出て、シルビー達の部屋に行く
「スラムの人たちに伝えてほしい事があるんだ」
村の話をした
「働く気のある人たちを、受け入れてくれることになっている、村の中は結界によって、魔物から安全に守られているから」
「皆喜ぶと思います、明日早速話に行ってきます、俺も一緒に行くから、一人では絶対行かないように、いいね」
ギルドを通って自分の部屋に戻ろうとすると
「ギルド長が呼んでますよ」
「分かった」
ギルド長の部屋へ行くと
「さっきは色々で忘れていたが、ひっこそできるぞ、準備万端揃っているから、行けばすぐ住める、いじょうだ」
「分かった、色々とありがとう」
「良いよ、無事な体で住めることを祈るよ」
「ありがとう、じゃあ、また」
自分の部屋に帰るとベットにダイブ、そのまま眠ってしまった