家を貰う
翌朝、ギルドに顔を出すと
「ギルド長が部屋に来るよう」に言ってました」
俺はギルドに何のために来ているのかギルド長の部屋に行くばかりで、カウンターで依頼を受けた事が無い
ギルド長の所に行くと
「住む家がきまったよ」
「決まったって、俺俺は其処を見ていし、まだ決めるとは言ってないぜ」
「だけど、決まったんだよ」
「だから、どういう事なんだ」
「これから案内するよ」
案内されたのは、ギルドから十分ほど歩いた所に建つお屋敷だった
「ここだ」
「此処って、このお屋敷の離れか、空いてる部屋ってことか、こんな、堅苦しそうで嫌だよ」
「このお屋敷全部だ」
「ふざけて居るのか、俺にそんな金のない事は分かっているだろう」
冗談にしても、ひどい、頭に来た
「もう頼まない、帰る」
戻ろうとすると
「まぁまて、王様からの贈り物だ」
「はぁ」
「念話の金貨と腕輪のお礼だそうだ」
「お礼は貰ったのに」
「あの二品はこれでも安いそうだ」
さすがに王様ともなるとレベルが違うな、この際だから貰うはいいけど
「貰うはいいけど、大きすぎるよ、管理できない、俺なんか寝る部屋と台所、便所があればいいんだ」
「使用人、とか庭師とか管理費は国から金が出る」
「おい、俺をどうしようっていうんだ」
「別に何も縛りはない、自由にしていていい、只いざと言う時にはたのむとさ」
「それは、約束したし守るけど、此処までされると、俺のような普通な人間は不安になるよ」
「何が普通だ、世界中探しても、お前のように異常な奴はいないぜ」
「まぁ、少し心当たりはあるけど」
「少しじゃあないけどな、まぁ良い、とにかく遠慮なく貰っておけ、王様もそれで安心するから」
「貰うって言ってもなぁ」
「栄太は体一つで来ればいいのさ、手配は俺の方で全てやるから」
一軒家か部屋を借りるつもりが、偉い事になってしまった
「うーん、分かった、、取り敢えず中を見せてくれ」
「うん、わかった、この屋敷はな、領主に反発して、王都に引き上げた商会の会長の屋敷だった、領主が強欲で、小さな村だったこの街を、森林の魔物や木材、山脈の石材等を王都にまで流通させ、ここまでの街にした人だが、領主が強欲すぎて、税の高さにここを見限って、王都に引き上げてしまったんだ、売り先はギルドに任されていたというわけだ」
門を入ると、結構広い庭がある、建物は二階建て、一階に台所、二十畳ほどの部屋ほかに部屋が三つ、風呂らしきものがある、この世界にも風呂の文化があるのか、来てから体を拭くだけだったから、無いものとおもっていた、やったぜ
二階は十室もある、それに使用人用の建物だろう別棟まで立っている
「見たらよけいに、俺には住める気がしなくなった」
「大丈夫だ、私に任せておけ、二日ほどで引っ越せるようにするから」
「なんだか、一人じゃ心細い、シルビー達も一緒に住んでくれないかなぁ」
「言ってみればいいだろう、大丈夫だと思うよ」
何れにしろ、住む家は解決した、んだよな、なんだか頭が納得していない、あの屋敷の主が俺、まったく信じられない、似合わないと思う
シルビーは最初、一緒に住むことを、そこまで世話に慣れないと遠慮したが、お願いして、何とか了解してくれた、家事手伝いで雇うと言う事で、俺は稼がなくては、働かなくては、頑張ろう