崖っぷち戦姫と最弱王の地獄統一

その日、平和を目指していた大陸中に激震が走った。

西の大国グランディールが"不戦の戒め"を逆手に取り、隣国のレアンベルクに対して実質的な侵攻を始めたのである。

危機に瀕したレアンベルクの戦姫シャルメーヌ・プランシェは、起死回生の一手を求め、とある地へと向かう。

彼女が向かった先は通称"地獄絵図"、人知を超えた"擬似戦争"が繰り広げられている場所であった。

祖国の救済を目指す彼女の前には、大陸中から集まった王族達と、各地で名を馳せた百戦錬磨の英雄が立ちはだかる。

幾多の苦難を強いられることとなった彼女は、先立って一つの大きな出会いを果たす。

"最弱"の名を冠する心優しき王エラシル・ド・フィレンシアとの出会いを。

「最弱は最弱らしく……踏ん反り返る最強供の鼻を明かしにいこう」

シャルメーヌとエラシルは前途多難な状況の中、地獄絵図の統一を目指す。